夏の渓流釣り 新規開拓

渓流釣り遡行記2017
那賀川水系  2017/8/2 晴れ
俺の渓流釣りは新規開拓を信条としている。初めて入る渓をどう攻略して、どう撤退するのか?

どんなアマゴが棲んでいて、何処が魚止めなのか? 不安に押し潰されそうになりながら、期待だけで前進する。
このドキドキ感とワクワク感が堪らない。

日帰り釣行なら片道3時間を越えるくらいが行動の限界、この範囲に新規開拓の有望な渓は残っていないし気になっている渓も僅かになってしまった。今年は25回以上の釣行しているのに新規開拓はゼロ・・・・3時間も走って来たのだから有望な渓、実績のある渓に入ろうとする傾向・・・・ソロソロ、新規開拓に手詰まり感が出てきた、 いや、やっぱり新規開拓だ。

今日の渓は何度か入ろうとしたことがある。1度目は、渓に入る前本流と合流する淵に竿を出していたら目の前をハネられた。車止めに釣り人の車があったり、あまりの水量の少なさに諦めたり相性の悪さは否めない。本流に向かい標高差50mの急斜面を下降する。
遠い記憶、もっとハッキリした道が付いていたと思うのだが僅かな踏み跡があるだけ、踏み跡はザレていて気を抜けば滑落するかも知れない程だった。
やはり、踏み跡は渓の下手に出て合流点で竿を出すのは自然な流れだ。上手に出てハネるとなれば強引な着地が必要で悪意を感じずにはいられない。



この辺りの渓相は緩い渓が多いが両岸が切り立っている。取り付ける傾斜じゃないので巻き道を見つけられないと撤退するしかない。
のっけから大滝
割れ目から直登して狭いテラスに立った、あと少しなのにストローク不足で立ち往生、目検討を見誤ったか・・・・苔が付いている側面を踏み台にして身体を押し上げ強引に突破した。
ヤレヤレだが帰りはどうしたものか・・・・ロープを掛ける場所が見当たらない。

大滝を越えると正面に大エンテが渓を塞いでいた。エンテ淵を釣って後戻り、急斜面のザレ場に取り付く、エンテの高さまで這い上がると踏み跡、エンテ工事の道だったかも知れないけど、平成1桁の竣工じゃ帰り道には使えない。上流に大エンテがふたつ、天然林の渓だと思っていたが人工物があるのは残念で仕方がない。
チビアマゴが餌を突っついて水面近くまで引っ張り回すだけで針掛かりしない。7寸が2尾、大物は誰かが抜いた後かも知れないなんて思っていると、深みの沈み石から9寸(28cm)が出てきた。 なんだ、チャンといるじゃない。


水量が少なかったので気付づかずに通り過ぎてしまった。
地図で確認するとさっきのが水線がある右支流、チョット釣りにならないなぁ。あわよくば右支流も釣り上がろうと思っていたが本筋1本に絞るしかないようだ。二又を越えると、両岸の傾斜が緩み遡行しやすくなってきた。
8寸クラスが連続して釣れるようになり、しばらく釣り人が入ってない渓かもね。


小滝を超えると先の見えないゴルジェが現れた。
渓通しじゃムリ・・・・・斜面に取り付いて登りはじめると踏み跡に出くわした。ゴルジェの中を覗き込むと狭く切り込んだ谷間に連爆、勢いよく水煙を上げながら流れ落ちている。踏み跡は続いていたが、渓底丸見えの湿った岩場が嫌らしい、木の根っ子をホールドにしてクリア
なにかに得体の知れないものに引き込まれそうな嫌な感じがして怖さを覚えた。
連爆を越えたところで地図を確認した。右支流との尾根は遠ざかる一方、反対の尾根は取り付ける傾斜じゃないし、稜線ははるか上・・・・来たルートを引き返すしかない・・・・チョット上流の様子を見て撤退を考えはじめる。
連爆を越えたところで2尾目の9寸(28cm)が出る。
 幅広のアマゴ、ムチャクチャ引いて取り込むのに一苦労した。
 撤退なんか考えてたこと忘れてしまい、行けるとこまで行くしかなくなったじゃないか・・・・



水量が減りポイントがこぢんまりとするようになってきた。小さな場所では、魚体の大きいアマゴがチビを押しのけて餌を喰うようになる。
そして3尾目の9寸(28cm)


地図上で等高線が混み始める場所、渓に転がった大石で埋まり遡行が難しくなってきた。深みのある場所さえあれば、まだまだアマゴはいるだろうけど今日はここで納竿
嫌らしい場所が幾つかあったので時間をかけてゆっくり撤退します。


夏の渓流
気温は20℃くらい、遡行で身体が熱くなったら水に浸かればいい。晴れていれば濡れた衣服がドンドン乾いてゆく感覚が気持ちいい。
連日30℃越えの平地とは別世界だ。



釣果:24尾 最大28.0cm キープ0 
遡行距離7.3km 標高差300m

 


 

コメント

タイトルとURLをコピーしました