高知東部水系 2016/9/17 晴れ
10年前なら四万十川の支流を釣り、次の週は海部川の源流にいた。地形図を眺めて面白そうな渓を見つけたら四国の源流を東奔西走していた。
何がそんなに面白いのか?
まだ見ぬ渓の流れの中にどんなアマゴが棲んでいるのか好奇心が尽きることはなかった。最近、遠征や新規開拓が少なくなった。渓への情熱が醒めてきたか??? いや、そうでもないと思うのだが・・・・
年の初めに今年はどの渓へ行こうかと考えて一番初めに思い浮かぶ渓・・・・何年も前からだ。源流部手前の支流が気になって仕方がない。しかし、家から片道4時間、クネクネの細い山道を1時間半がなかなか重い腰が上がらない理由、漸く気持ちの昂ぶりが走行距離の嫌さ加減を押さ込んで念願の渓に向かう機会が訪れた。
車の油が少なくなって帰りのスタンドまで持つかどうか心配になる。
車止めまで5kmを歩くことにした。500mも歩けば、大岩が転がっていたり、渓筋から土砂が流入したり車は通れない。車を回したり、離合場所を確保したりするには、さっきの駐車スペースがベストのようだ。
車道は1本目の支流を越えて残り3kmが酷かった。斜面から岩や土砂が落ちて来て足の置き場に困るほど歩くのも難儀した。相棒は、かつての車止めまで車で走ったことがあるなんで信じられない様子だった。見通しの良い場所から渓を覗き込むと、大水の爪痕が確認でき荒れていた。
源流釣りを始めた頃、こんなに渓や林道が荒れている場所は殆どなかった。
もし、荒れたとしても何年か後には回復していた。しかし、最近荒れてしまった渓や林道をよく目にする。 気候環境が変わったのか? 荒れるスピードが自然の回復能力を上回っているのか?このままでは、源流釣り環境は厳しくなっていくばかりだ。
歩いてきた車道と同様に渓も荒れていた。しかし、連続する中淵は埋まっていないから釣りをするには問題なさそうだ。水量が多いせいなんだろうアマゴの反応は頗るいい。入渓の1投目からアタリがあり淵毎に釣れるなんて最近の記憶にない。
アマゴ8寸(26cm)
細かい朱点がちりばめられて綺麗だ。
この先にミニゴルジェがあり渓通しは通行不能
ザレ場を這い上がって10m上に薄い踏み跡を見つける。ゴルジェを越えると7mの滝、その上にも同じ高さの滝が見えている。
ちょっと遡行が怪しくなってきた。
まだ、帰り道は確定していない。果たして、滝を越えていいものやら???地図と睨めっこしたり、山の傾斜を確認したり・・・・新規開拓の渓は、このドキドキ感が堪らない。
アマゴ8寸(25cm)
体高が細いアマゴが多かったがこれならどうだ。今日は、普段浅い場所なんだろうと思われる流れから釣れることが多い。
少し細身だがその分バランスが良くてカッコイイ雄アマゴ、いかにも泳ぎが得意そうです。これで3釣行連続の尺上ですって・・・・ノッテル相棒には、なにをやっても敵わない。
まだ、アマゴの反応は高いがサイズが小さくなってきた。この分だと水線を越えて大きくカーブする辺りが魚止めだろう。
帰り道を斜面に求めるのか、渓通しにするのか迷う。斜面の上の方に植林が見え隠れしている。植林の中に林道が通っていると予想はしているが、そこに続く道を見つけられなかった。もし、林道に出逢えなかったら尾根まで標高差300m、斜面を登る時間と渓を下る時間を天秤に掛けて『渓通し』と云う結論に至った。
歩きはじめると、渓沿いに杣道が現れる。急斜面がザレていたり、ガレ場で歩き難かったり・・・長続きしない。続きの杣道をあれこれ思案しているより、何も考えず渓を下る方が早いかも知れないが俺は、渓通しの下りが得意じゃない。
渓の出合い近くまで戻ってくると石積みの道、入渓して直ぐ、この道の存在は知っていたが苔の生えた岩がゴツゴツしていた。長い間、人が歩いた様子がないから使い物にならないと思っていた。よく見ると、その10m程上に歩き安そうな林道が通っていた。
再び来る機会あるとすれば魚止めに届きそうだ。
釣果:33尾 最大26.0cm キープなし
遡行距離14.6km 標高差290m
コメント