長いダートの渓

渓流釣り遡行記2015
渓流釣り遡行記2015
 吉野川水系  2015/6/14 雨/曇り 
目的の渓に向かい長いダートを走っていた。
昨日夜に降った雨で解りづらいが車のライトにタイヤ痕が浮かび上がる。だんだんハッキリしてくるので少し前を先行しているようだ。
「滝見物の人ですかね」 同乗の村兆さんが思ってもいないことを言う
「滝見物だったら陽が明けてからだよ」と俺
『これは釣りに違いない』と二人とも判っている。
上流に渓が4本、1日やるには短い渓なので2本を釣り上がろうと思っている。
出来れば、一番長い支流を釣り上がりたいが我々に選択権はない・・・・いやいや、釣り人が沢山乗っていて渓が埋まっていたら・・・・このダートを引き返すのは辛い。などと、悪い方向のことばかりを考えながら走っていると車道の下からライトが見えた。
なんで下からなんだ???
車の屋根にはバスボート、支流の流れ込みからダムのバックウオーターにバスボートを入れようとしていた。釣り人は釣り人でも同業者じゃなかったので一安心した。
望み通りの渓に入ることができた。車道には以前無かったゲートが林道の通行規制をしていた。爆釣になるかも知れない予感があったが入り口から全くアタリがない。この水系の防衛線は長いダート、防衛線を突破して車止めまで攻めてくればゲートなど防衛の意味を持たないのかも知れない。
右から小沢が流れ込んでいる浅い淵で、漸く8寸前(23cm)を掛ける。釣れるアマゴは6~7寸、パーマークが背中まである『2階建てアマゴ』が殆どだった。
青石がきれいな一枚岩の美しい渓だったような記憶が残っている。途中から浮いた青石が散乱し淵が土砂で堆積している。なんか雰囲気がおかしいなと思っていると、大規模な植林の伐採現場が現れた。山が荒れると渓が荒れ渓魚が棲みにくい環境になってしまう。
木を売るために植林して育てているのだから伐採するのは仕方ないと思うけれど、渓が荒れない伐採の仕方や植林方法はないのでしょうか?
伐採現場を過ぎると渓は本来の姿を取り戻した。そして、遠ざかっていたアマゴのアタリが復活した。
上の淵で仕掛けがトラブって選手交代
村兆さんが淵の真ん中で、本日最大9寸(28cm)を掛ける。いつもは逆のパターンが多いのだけれど偶にはいいでしょう。
この滝が魚止め。左から高巻いて二叉手前にあるエンテを見て思い出した。 帰りの林道は荒れていた。しばらく誰も歩いたことがないような杣道、笹をかき分けながら進むとバカ尾根で林道を見失った。何とか復帰したが、斜めに上がる朽ちた橋を根っ子に頼りながら際どくテラスの上に出た。次の橋も朽ちてない。2m上をヘツれば高巻けそうだが次の次の橋も怪しそうなので止めた。
来たルートを下るのは身体を確保する物がなくて怖い。結局、垂直テラスの段々がある場所にロープを掛けて降りた。魚止めから渓の出合いまで1時間半・・・・渓通しで帰った方が早かったかも知れない。
まだ、釣ったことがない左支流を釣り上がることにしたが、緩すぎてどうも俺には合いそうもない。早めに見切りを付けて下の支流に移る。午前中の渓より規模が小さいけれど流れに傾斜があり適度な淵が点在して渓相がいい。
前回来た時はムチャクチャ綺麗なアマゴが釣れて驚いたが、今回は普通のアマゴだった。10年近くの歳月、渓は変わらないけれどアマゴは変わったようです。

漸く8寸(24.5cm)が掛かる。
白泡の切れ間に仕掛けを入れると白泡の中から出てきた。反転して落ち込みに戻ろうとした時に合わせを入れた。
魚止めまで行きたかったが3本目、このままのペースでは時間が足りないみたい。渓に車道が近づく場所から何淵か釣り上がって納竿した。
当日データ
 釣果:20尾 最大24.5cm キープなし
 
遡行距離13.7km 標高差200m

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