東予水系 2020/4/11 晴れ
2年前の釣行
林道崩壊で距離9km・標高差450mを3時間歩いてから入渓した。魚止めに辿り着きたい一心で釣りはじめるまで2時間内なら林道を歩くことも厭わないがこの3時間は堪えた。否々、本当に堪えたのは釣り上がった距離がプラスされた帰り道だった。
なんとか車までたどり着いたときは疲労困憊の極致だった。1日の移動距離が27kmの釣りなんてのはあり得ない。
去年のシーズン終盤も通行止めになっているとの情報を釣友からもらっていた。
半年も経っているのだから林道は復旧しているだろうとは思っていたが、いざ引き返すとなれば面倒くさいのではじめから峠越の迂回ルートを利用して谷の中流域へ乗り込んだ。
車道がダートに変わり何回か落石を片付けることはあったが意外とスンナリ下降地点に車を止めることができた。
チビアマゴの猛攻にあう。
淵の真ん中に餌を沈めると数匹のアマゴがよってくる。
目印にもアタックしてくるほど活性は高いのだが1尾釣った後は静まりかえって見向きもしない・・・・
この状況がしばらく続いた。
両岸が垂直に立ち上がったゴルジェの渓相
確か右の大岩をよじ登ったような記憶があるのだが足がかりのクラックが滑りまくる。
左は手掛かりとなる木に届かずドボーンと落ちるイメージが支配的だった。大高巻きか?。。。。
意を決して股下まで水に浸かり通過する。
メッチャ冷たかったが早い段階で水濡れの儀式をやっておけば後の遡行が楽になる。
序盤は如何にも釣れそうな大淵が連続するけど6寸マックスのチビアマゴしか釣れない。
それに1尾釣れたらそれっきりのパターンも変わらない。
誰かが大物を抜いた後なのか?
本流から支流を偵察に来たにしては長すぎる・・・・なら支流メインか?
真面なサイズが釣れないもんだから悪い方向のことばかりを考え出した。
釣りはじめから2時間半
意外な場所から漸く8寸が顔を出してくれた・・・・釣り忘れか?
そして9寸
この谷のアマゴは花崗岩の白を保護色にした白っぽいアマゴなのだが、まだ寒い時期のサビが抜けきっていないのか薄らと色が付いている。
これがパーマークと朱点と尾びれの縁取りを残して白くなるのだからアマゴの生態は不思議だ。
支流の釣査
地図を見る限り右に伸びた長い支流はいくつもの枝沢が流れ込んだ渓相に魅力を感じていた。
出合いの深みで7寸が釣れたのをいいことに釣査開始
どこまで行っても緩い流れで深みがない。
釣れないわけではないが面白みに欠けるので途中から見切りを付け引き返した。
本筋も2分して水量が減ってしまうけど傾斜がある分深みができそれなりのアマゴが棲んでいる。
こんな小さなたまりから8寸が出てくのでメチャ楽しい。
両岸が狭まったゴルジェの渓相、深みはないので水の中をバシャバシャと遡行する。
もう水の冷たさを感じないようになってきた。
水量が集まれば小規模ながら美しい滝も現れる。
両岸が切り立っているから高巻くのは困難、この滝は凸凹の段差を利用してギリギリ直登できた。
水しぶきを被ったがシャワークライムは時期的に早すぎる。
10cmくらいの深みしかないのに岩の間から8寸が竿を曲げる。
どこまで居るのか?
前回タイムアウトで納竿した場所から30mしが進んでない場所にゴルジェに跨がった5mの滝が越えられない。左の斜面は急すぎるので右斜面に取り付いて高巻きを試みたが降りる場所がない・・・・
目の前にはおいしそうな2段の滝・・・・
左の急斜面を高巻いて回り込んでロープを掛ければ渓にたてそうな気がするけど滝の2段目は垂直で巻けそうもないからロープを残したままの登り返しになる・・・・
ここが単独釣行の限界やな。
急斜面を這い上がり尾根から林道に出た・・・・
何処までアマゴが居るのか魚止を確かめて完結したかったけど中途半端に終わってしまった。
確か先週もこのパターンだった。
軟弱やね。
相変わらず荒れた林道
転がった大岩の向こうにカーブミラーがあるけど嘗ては車が通っていた道なんて信じられない。
本流の源流は車道から落ちてきたガレが渓を埋めている場所が随所に見られる。
林道を付けて放置するなら花崗岩の美しい渓を荒らしただけの存在、本来なら山を守るべき林野庁の施策はこれでいいのか疑問を感じているのは俺だけではないはずだ。
植林が大きくなり伐採する時期が来れば林道を修繕することになると思うが林道に転がったガレを渓に落として終いすることだけは止めて欲しい。
尾根の崩落で完全に道が消えた場所
20m高巻いてザレた斜面をズリ下がる。よく見るとイノシシの3本蹄が同じコースを辿っていた。
いくら猪突猛進のイノシシでもこのザレ場は避けて通るのか?彼らなりの安全を確保する判断基準が何なのかを知りたいところだ。
林道に出てから車止めまで2時間、この渓の帰り道は短くなっても楽じゃない。
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