ダートの源流へ

渓流釣り遡行記2020
渓流釣り遡行記  2020/4/5 雪⇒晴れ  東予水系  

前回は林道が崩落していので下降ポイントまで少し歩いた。崩落現場は修復できたとの情報を得ていたが今回は出渓場所から下降して最源流部を釣る予定なので更に長い距離のダートを走る必要があるためスペアータイヤをハスラーに積み込んでの出発となった。

国道を走っていると細かい雨が降ってきた。
「あれ、おかしいな今日は快晴の予報のはずなんだけど・・・・」
まぁ、朝方なれば晴れるだろうとその時は思っていた。
崩落現場は綺麗に直っていたがそこを過ぎると尖った落石が散乱するようになってきたのは想定の範囲なんだけどガスが立ち込め前方がよく見えない超徐行で車を進める。大きい落石は車を降りて片付け、深い轍はルートを見定め・・・・真っ白けっけの視界に浮かぶライトの光軸はメッチャ疲れる。
さて、何処まで行けるのか?
下降ポイントの1km手前でチェーンを張って通行止めになっていた。
「前回はなかったぞ!」 まぁ、1kmくらいなら歩く覚悟はできているから大丈夫
それよりだ・・・・
10m先が見えない濃いガス、風がビュービュー吹雪のような霰が容赦なく吹き付けるので出発する気になれない。
「昨日見た天気予報は一体何だったんだ」
何故か?こんな山奥でも4Gが届いているスマホ、日本海にあった薄い筋雲が南下して四国に掛かってるのが現在の状態、8時半には消えてなくなるって「ほんとかな?」
8時過ぎ、明るくなったなと思ったら一気にガスが飛んで青空が見えだし2時間遅れで林道を歩きはじめた。


林道には雪がなかったけど下降する斜面には雪が積もりよく滑る。岩場に差し掛かると滑落しそうで怖い、他にルートはないか?普段なら急斜面過ぎて絶対に下ることはないだろうと思う場所を立木を頼りに慎重に下るから時間が掛かって仕方がない。

支流を跨ぐ
2時間遅れなのにそんな時間はあるのか?と思いながら竿を出すと8寸が2尾釣れたので性懲りもなく大物が潜んでいそうな大滝に無理矢理下り竿を出してみたがアタリすらなかった。かなりのの時間ロス・・・・明るいうちに林道に出れば泣きながらでも車止めまで帰れると自分に言い聞かせた。


前回と重なった区間を釣る。
かなり上流なのに水量が多く大場所が続くのがこの谷の魅力、大物が釣れて当然のような気がするが6寸クラスがポツリポツリ・・・・魚影が薄いのか? 他の釣り人が大物を抜いた後なのか? 疑問を持ちながらの釣りが続く。

漸く大場所が収まり渓が緩くなた場所、帰り道に使う点線林道を越えると8寸が出だした。
さっきの疑問は釣り人の影響だったことが伺えた。


二又以遠がはじめて釣る区間になる。
大岩が重なり合う連瀑は取り付けそうもない、その上を見上げると樹木の隙間から嫌らしそうな滝が見えている。谷尾根は細尾根の絶壁なので安全を考えて隣の谷に伸びた尾根から回り込むことにした。垂直にそびえる岩壁を超えれば連瀑をやり過ごせるような気がしたがその上にも連瀑が続いていた。岩壁の上には植林の作業道が谷沿いに付いていたので谷が緩くなり入渓しやすい場所に下った。

谷は緩くなったけどゴルジェの渓相、谷を塞ぐ滝が現れれば通行不能になり植林に這い上がれる場所まで戻ることになるのでロスが大きい。

二又からのアマゴは朱点が目立つ個体になってきた。
下流と上流で棲み分けしているのだろうか?

そして9寸
やっぱり沈み石で隔離された落ち込みの深みに居た。この谷の雄は鼻先が長く格好いい。
こういう厳しい遡行が続く谷だと9寸が出れば報われる。


二又から水量が減り凹凸がある変な1枚岩の渓相になった。深みのあるポイントが消え少しの間アマゴのアタリがなくなった。こういう1枚岩の谷は大水が出た時にアマゴが流されるようなポイントにはアマゴが定住しないような気がする。

少し系統が違うアマゴが釣れた。
想像であるが林道から放流した朱点が大きくて多いアマゴが元々渓に居たアマゴと混じり合っている最中なのかも知れない。

ソロソロ帰りが気になる時間になってきた。
高巻く途中に渓を見下ろせば連瀑の様相、深みのある滝壺には絶対デカイアマゴが居そうな気がする。
渓に下るべきか思案する・・・・斜面の雪が増えてズルズル滑る・・・・下るのは良いにしてもまた上がってくるのは労力を要する・・・・こんな渓の中で暗くなるのだけは絶対に嫌だ!!
魚止の確認したかったけど中途半端な釣り、朝の2時間ロスが悔やまれる。
撤退を決め雪の急斜面をハァーハァ-云わされながら尾根まで這い上がり林道に出た。

林道に出ると渓の続きには大滝があって淵にはアマゴが泳いでいたので魚止は林道から上のようだ。
完結とはならず更に宿題が増えたような気がする。
ここから車止めまで2時間の道のり、なんとか暗くなる前に帰還することができた。

遡行データ
遡行距離:12.0km 標高差:450m 東予水系
釣果:27尾 最長寸:27.5cm

渓流釣り遡行記2020
メチャエエ写真が出てきたので今年のTopはこの写真を使うことにした。 2014年の面河源流 御来光の滝 滝見だけでもなかなか辿り着けない場所、釣りをしながらだと尚更だ。 支流は諦め、小さな場所は飛ばし帰りの時間を気にしていると目の前に現れる...

コメント

  1. 安西 より:

    初めまして。 かなり前10年以上前から拝見してました。 去年までは現流域まで行くことはあまりなかったので、見るだけの世界だと思ってました。 去年からたまに源流の手前まで行くようになりました。 去年の暮れにもっこく池でお見掛けしましたが話しかけれず遠くから見ながら釣りをしてました。
     4月5日の谷に僕も3月に2本目のヘアピンの100mくらいまで行きました。 当方はルアーで釣りをしています。 また参考にさせてください。 どうぞよろしくお願いいたします。

  2. tanisi tanisi より:

    安西さん、サイトにお越しいただきありがとうございます。
    大物が釣れるのは絶対的に中流だと思うのだけど源流の魅力には勝てません。
    今後ともヨロシクお願いします。

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