谷川上流のプロローグ

尺伝説(大物記録)
東予水系  1992/8/17

前年の弟の結婚式で淳師匠に遭遇 後日、色々話を聞かせてもらううちに、「今までの釣りは何だったのか? 脳天から、足の指先までショックを受けた。 そんなこんなで、淳師匠に教わった準備できる装備と渓流釣りのイメージを頭の中に叩き込んで92年度解禁を迎えた。

この日は二月十日というのに四度目の釣行となった。 過去三回の釣行で去年の総数を釣っていたが(それでも30匹程度)そろそろある程度の結果が出なければ初心も腰折れになってしまう時期だった。

両岸は回廊に阻まれたこの渓の遡行不能地点にたどり着いて淵に目をやったとき、ヤツは見えていた。ただ、大きいことはわかっていたがどれくらいの大きさなのかはわからなかった。たかさんが淵尻を釣ってヤツまでエサが届かなかったためあきらめて、私にその場を譲ってくれた。それでもヤツは水流から少し離れた淵横から動こうとしなかった。「チャンスは、まだあるかも知れない」 長仕掛けを準備し岩壁にしがみ付いた小生はヤツの横にエサを投入したが反応がない。何度かエサを流すうちヤツの目の前にエサが落ちたときヤツが反転した反射的に合わせると竿の胴に快い重みが伝わってくる。重さをコントロールできずにしがみ付いていた岩壁から淵の浅瀬に飛び込んで取り込みに備える。ヤツの何度かの突進に左右に竿をふられるが意外と簡単にたかさんの網の中へ

検寸の結果30cmジャスト 下あごが突き出しだ鼻曲がりのオス その顔つき、風格 アマゴという魚に「完全に惚れた」瞬間であった。


 

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