四国の渓流釣り
 2005年度 渓流遡行記

2/5 吉野川支流
  05愛媛解禁初釣行
 
2/11 吉野川支流
  05年度解禁月の尺
2/20 吉野川支流ERS谷
  雪の舞う美渓
2/20 東予小渓 N谷
  リハビリ解禁
3/5 奈半利川支流
  05馬路温泉ツアー
3/5 高知東部水系五渓
  変わり行く渓

3/29 別府渓谷支流
  平日釣行

3/21 嶺北支流
  標高1200mの渓

4/9 四万十川源流
  四万十川源流の岩魚
4/10 四万十川 梼原川本流
  四万十川二日目

4/23 重信川源流
  砂利に埋もれた渓

2/11 吉野川支流Cu川
  吉野川水系SC谷の尺上
3/19 吉野川支流
  吉野川水系閉鎖源流域Z谷尺上
4/27 イカレン谷
  イカレン谷
4/29-30 那賀川支流3渓
  人止めの滝へ
5/21-22 吉野川支流
  ヌエ谷と爆弾ワサビ
5/4 肱川支流 船戸川源流
  一級河川源流釣査完結
5/29 加茂川源流
  歩け歩け釣行
6/25 徳島の谷
  四国最高所に棲むアマゴ
7/29 祖谷川支流 Fg谷源流
  源流でお昼寝
8/6 高知県東部水系
  Part1
8/11 高知県東部水系
  Part2 

9/17 嶺北 大北川
  ヨンスポ取材釣行

7/23 四万十川水系B川
  05真夏の尺上 Part1
8/28 吉野川水系 D川
  05真夏の尺上 Part2
9/29 四万十川水系K川
  複層林と山椒魚の渓
四国の渓流釣り 渓流釣り遡行記(2005年度)
   
05真夏の尺上 四万十川水系B川 (記:R439さん

四国の渓流釣り

四万十川水系B

2005//2 3 晴れ

B川は四万十川水系でも河口に近く、本流出合の標高は50mに満たないのだが、源流部の水線終いは900mで、国有林の伐採を逃れた原生林に囲まれ、清冽な流れを落としている。
 全体的には緩い小規模の川でどこからでも入渓できるとあって、鮎やアメゴの渓流ファンならば一度は行ってみたいと憧れてしまう渓流である。
 B川へは過去2回釣りに行っている、しかし15年前の釣行は超渇水で釣りにならず悔しい思いをした。

B川源流部に残された原生林、流れる水は澄んで美しい、原生林から下流の水は少し茶褐色に濁り泡立ちが目立つ、伐採跡から染み出るタンニンが原因か?それとも赤い岩が目立つためか?、本流出合いが近づくとまた水は綺麗に澄み切り、美しい流れとなる。

懲りずに次の年も出かけたが今度は大雨でこれまた釣りにならなかった。
 最近、B川への入渓者の数も増えているようだし、あまり良い噂(釣果)を聞かない、もう釣りに行く事もないかと思っていたが・・・いろいろあって・・・やっぱりちゃんと釣っておかなければ話にならないと腰をあげることになった。
 片道4時間以上かかるため、金曜日の夕方出発の計画で、前日のうちに準備を整えていた、行き付けの釣具屋で餌を調達すれば即出発できる。
 B川は標高が低くいので水温も高いだろう、外道の襲撃に備えて徳用箱を2箱買い入れた、ナビに目的地をセットし推奨ルートを選択して出発―つ。ナビの誘導にまかせて南国ICから終点へ、一般国道をひたすら走り続ける、愛媛県に入って道路の情況はすこぶる良くなった、国道看板は197(行くな)と止めるが、もうここまできたら引き返せない、「絶対に明日は釣ってやるぜい!」と徐々にテンションが上がっていった。
 再び高知県に入ると道路は曲がりくねり、とうとうカーナビ迷子になってしまった、暫くウロウロしたがE川沿いを下って四万十川本流へ、本流筋を下ってB川出合へ、源流の車止めに到着したときはもうすでに午後11時を回っていた。
 昨年愛媛県側へ所要で来たとき源流の下見をしておいたので、一度源流に架かる橋を確認すると、車止めをどこにしようかと迷うことはなかった。野生の鹿が数頭出迎えてくれたが、原生林の入り口は怪しく寂しい限りだった、ビールと焼酎を流し込み、熱帯夜の中、車のドアを全開にして深い眠りについた。
 翌朝、足の痒みとともに目覚める、ふつう原生林と言われる場所に蚊はいないとしたものだが、標高が500mと低いためか両足は蚊に食い荒らされ赤いプップッだらけだ。車から降りようとして少し目まいがあった、蚊に吸われて少し貧血常態か?イヤ飲み過ぎじゃ!。足を掻き毟りながら入渓準備を整え朝飯を作った、早く渓水で患部を冷やしたいものだが、飯を食っておかないと標高差400mの遡行がまっている。

貧しい朝飯 袋入り塩ラーメン、具は昨夜食い残したキュウリ、昼までのエネルギーならこれで十分。

キュウリが煮えると同時にガスがプッと切れてしまった、すぐさま麺を割って鍋に放り込んでかき混ぜ、暫くソットしておいたら何とか煮え(フヤケ)てよかったよかった、冬場だったらこうはいかないだろう。

 一旦車道を下り源流部入り口への怪しい(何本にも分岐している)入渓ルートを70mほど降りて行くと、右小支流出合の大きな渕に降り立った、谷に立ちこみ足を冷やすと痒みは去った。 早速餌を投入したらモッチー(アブラハヤ、高知ではモツゴ)の襲撃があった、予期はしてたのでそれほどショックはなかった、まもなく5寸が釣れたので安心してゆっくりと釣りあがって行った。
 水線の無い左支流は堰堤まで遡行したが、ぬるい谷水がシューズに入り、メチャ汚い沢だった、ヌルヌルの岩を滑り落ちながら出合いに戻った。

左支流の堰堤、浅い堰堤渕には藻が発生していた
再び本流の遡行を続けると堰堤が出現「アジャー こりゃいかんぜよ」とブツブツいいながら高巻くと水が流れていない、全部伏流して川原は乾燥し、時折り吹く風に砂埃が小さく舞っている。

本流筋の堰堤、源流部に3箇所堰堤がある、堰堤の上は土砂で満杯、水は伏流している

上流向いて耳を澄ますと僅かに流れの音が聞こえてくる、朝から気温が高く汗が吹き出てくる、源流で砂漠の行軍か?「こんな事ってアリー」、やっとの思いでチョロ水が見えた、オアシスだ−やったーこれで水が飲めるぜー。とにかく今は水を飲みたい、流れている水は茶褐色で少し泡立っている、ハッキリ言って汚い、喉がカラカラ(昨夜の焼酎も手伝って)なのに水を持っていない、でも谷の水は勇気をだしても飲めそうにない、こんな偏狭の地で腹痛をおこしたら命取りになるかも知れない(どうも今日は大げさだ)。
 
上流で土砂崩れがあり、その影響がでているみたいなので、ここは我慢と水無し谷をアエギながら遡行し、左岸の地滑り個所を通過した。滝を高巻き橋を潜ったところで、やっとこさ腹いっぱい水を流し込んだ「うんまーーーいい!!」渓水がこんなにうまいのかー、ヘルメットで汲んで頭からぶっ掛けてオーバーヒートを静め、その場にヘタリこんでしまった。

源流に架かる橋、原生林への入り口

落ち着いて周囲を見回すと原生林がそこにあった、最近は剣山系の原生林に入り浸っていたので樹木の構成が違うことに気付いた。ここの森には、ツガやモミの中に杉が混生しており、椿などの照葉樹が目立っているのが特徴だろう、いずれにしろ手付かずの貴重な森林が残っている。

左:B川源流のアメゴ8寸 右:魚止め近くの6寸
 

 標高700mの小さな滝が魚止めだった、暑さと疲労で気力が萎えて750mの二又まではとどかなかった
橋から上流の原生林の渓相

撤退は両岸を縫うように赤テープがついていて楽勝で帰還できた、車止の気温は31℃と蒸し暑い、用意してきた激辛ラーメンを作るのはやめた(ガスも無いし)、握り飯をビンビンに冷えた麦ジュースで流し込むと少しやる気がでてきた。
 次の谷を模索したが、なにせ南国市までの帰路は156km、長い谷は時間的に無理があるので、B川の支流を釣ってみることにした。用意してきた地図を見ながら本流筋を下った、本流は緩く渕は土砂で埋まって浅くなっている、水量も少なく竿を出す意欲が湧かない。支流は幾つもあったがイマイチ入渓する気になれず、中流の集落まで降りてきてしまった。向かいに谷があるので対岸から覗くと、本流への水量は細いながらも澄んだ流れが見えた。出合のすぐ下は遊泳場になっているのだろう、大きな渕から大人や子供たちの歓声が聞こえてくる、もしかしたら・・・「水温の低い支流へ避難しているかも?」と対岸のH川橋の袂に車を留めた。

B川支流H川橋
餌を補給して谷へ降りるとやっぱり澄んだ流れがあった、浅いながらもなんとかポイントがあったので流れ込みに餌をいれると細長く大きな魚体が餌を回った、合わせを入れるとうまくヒットした、イダかと思ったがちゃんと朱点のある痩せた9寸アメゴだった。

H川の渓相、お世辞にも釣れそうな谷とは言えないのだが・・・

気を良くして上流を見るとすぐに堰堤があってよさそうである、蜘蛛の巣を払い除けて渕尻へソット近づいたのだが、でっかいムッチー(カワムツ)が落ち込みへ数匹逃げ込んでいった。
 少し諦め加減で餌を流芯へ振り込んだ、と同時に水面で大きな魚体がジャンプした、勝手にヒットして竿をひったくって暴れ回り、勝手に足元のたるみへ突進してきた、その勢いの凄さにまかせて一気に岸へ抜き上げた。

H川の堰堤渕を上から撮影、白泡の中から大アメゴがジャンプした

10秒ぐらいの取り込みだった、体高のある31.2cmの♂アメゴだった、少し崩れた朱点は赤紫色で背中までまわっている、ヌルが強く検寸定規の上で滑って安定しないので手でヌルをスゴくと泡立ち、少し気色が悪かった。

H川の尺上

堰堤を巻いて涸れ沢を暫く遡行し連漠に竿を出してみたが赤ムッチーだらけだった、堰堤の尺上はやはりB川本流から避難して来てたのだろう。
 四万十川本流は県外車だらけだった、沈下橋を渡っているとおっさん(渓師会の)から携帯が入った、「34cm釣ったデー、今大豊町にいまーす」、「こちらはなっかむーらでーっす、34cmということは、私は入賞圏外へ脱落ってことですかー(TT)」。
 帰りの走行はこれから、鯉を釣るには1日1寸といいますが、今回の尺上の場合、往復312kmの道のりで312mmのアメゴを釣ったので、1キロ1ミリの尺上といったところでしょうか・・・なんてつまらない落ちを考えながら帰宅したのだった。

釣果:アメゴ24匹 尺上31.2cm

キープ:2匹

吉野川水系 D

2005//2 8 晴れ

この夏、高知県下の降水量は極端に少なく大渇水である、四国の水瓶早明浦ダムも底をついた、それでもこれでもかーと絞り出すかのように最後の濁水を放流している。昨日は故郷のS川へ昼前から釣行したが、気温34℃の本流遡行はかなり無理があり、疲れ果ててしまった。

S 川本流の渓相、渇水状態

夕方になると昼間の暑さが嘘のように涼しくなった、スーパーで少しの買い物を済ませダム下の河原へ車を乗り入れ湯を沸かす準備をしていると、渓師会のリュウホウさんから携帯が入った。物部川の支流の情報を聞いてきたのだが、「その渓は最近入渓者があったのでやめたほうがいいよ、明日D川へ行くけど一緒に行く?」と話が進み、朝4:30集合ということでまるくおさまった。
 晩飯は、先週3日かけて和歌山の川を見学に行った(熊野川、古座川、日置川、富田川、日高川など)とき、海南のコンビにで買ってきた、○出商店の袋入りインスタントラーメンだ、豚骨醤油味のスープと腰のある麺はとても即席とは思えない美味さである。具に煮卵とメンマとモヤシ、もちろん刻みねぎを入れて完成(うしし美味いデー)、ビンビンに冷えたビールで一人乾杯、焼酎を流し込んで仕上げ、深い眠りに付いた。

朝目覚めて足をさすってみたが蚊に刺された痕跡はなかった、待ち合わせのS川入り口でリュウホウさんとたまちゃんと合流、D川へと急いだ。
 渓師会年間釣り大会も終盤にさしかかっている、現在1位は34.5cmでコイさん、2位は34cmでおっさん、3位は33cmでさねちゃん、「やっぱり尺二寸を釣っとかないと優勝を狙うのは難しいだろうなー」と思いながら、ズルズルと8月末になってしまった。
 あと何回も釣るチャンスがないので、大物が出そうな渓を絞り込んでの釣行計画をたてたが、源流で尺二寸ってのはなかなか厳しいものがある、いろいろ考えても仕方ないので、運を天に任せて実績のある谷を攻めることにした。
車止めのヘアピンから上流をリュウホウさんとたまちゃんが魚止めまで、私が最下流から車止めまで釣りあがることで分かれた。

D川ヘアピン下の渕(昨年撮影)
中間点にある砂防堰堤の上流を先に釣ったがアタリが2回、8寸1匹と振るわなかった、10匹ぐらいのアブを車に乗せて最下流へ移動。
道端にテッポウユリが咲いていた

ロープを使ってゴルジェの下へ入渓、ここから堰堤までは遡行が厳しい、水量がある時は泳がないと絶対通過できない個所が幾つもある、泳ぎっぱなしと言っても過言ではない、左側30m上に車道があり2ヶ所だけ上れる所があるが、見落とすと泣きが入り、泳いで下流へ下るしかないのだ、大きな滝がないのでそれだけが救いである。


 

入渓点付近の渓相

きょうは渇水だから何とか歩いて遡行できる、胸まで立ち込んで壁をヘツリ、竿を出す作業を繰り返しながら、暗いゴルジェの遡行を続けた。
 
頑張ってみるがまったくアタリが無いので、開けて日のあたった次のカーブで納竿しようかと思いながら浅い瀬に餌を流す、と、なにやら大きなロープの切れ端みたいなのが餌を追ってきて反転、上流向いてジットしている、ラインは止まったままだ、魚ではあるがアメゴではない、白い点々のようなものが全身にある、痩せたマスやろか?と思いながら小さくアワセを入れると少し頭を振ったがまだジットしている、なんか気色の悪い魚やなーと思いながらもテンションを掛けると難なく下流へ誘導することができた。
 砂
利岸へ無造作に引きずりあげると、ボラみたいな頭と細長く丸い魚体と白点から岩魚だと分かった。
 「
誰や!この渓へ岩魚を放流したのは、えいかげんにせいよ!!(怒)」とブツブツ言いながらカーブを曲がると最後の大渕へ到着した。

D川最大の渕

7.6mの本流竿に5mの仕掛けをセット、腰まで立ち込み落ち込み目掛けて竿を振るとうまく左の流芯に乗りながら錘が沈んでいったその瞬間!!、クン クン クン と竿先を大きく叩いてアタリが止まった、「まだまだ」と少しラインをいなして間をおき、軽く竿先を上げるとグーーーンと落ち込みへ引き込んで行った、「アメゴじゃーーッ こーれを逃がしてなーるものかーー」と竿を溜め込むと落ち込みから剥れて流れに乗り、エラ洗いを繰り返している。天井に枝が張りだしているのでそれをかわしながら下流の浅瀬へ誘導するとこんどは下流への絞り込み、流れに乗っているのでメチャクチャ曳くじゃないか、「アメゴじゃアメゴじゃー、それも尺を越えちゅうでー、夏アメゴじゃーーッ♪」と独り言を叫びながら砂利岸へ向きを変え、勢いを付けて丁寧に引きずり上げた。ハリは浅いながらも上顎にかかっていた・・・、危なかったねー。

D川の尺上(まだ大きさがハッキリとは分からない、ドキドキ)

検寸定規を持ってきてないので測定できないが、35cmありそうな感じだ(^^うしし・・・もしかして1位浮上?、しかし車にも検寸定規は無い、まだ9時やしリュウホウ組はまだまだ帰ってこんし弱ったなー。
 とにかく寸法が際どいので検寸しとかないと話にならない、腹を出したら見栄えが良くないが、出さないと腐りやすいし・・・、とにかく車へ帰ってから考えることにして少し下り、カーブの小尾根を使って車道へ出て帰還すると、車内はゆでたまごが作れるぐらいにむせ返ってアチチ 状態だった。
 この暑さじゃ町まで行ってメジャーを買ってそれから測定なんて悠長なことできないし、クーラーBOXに入れると縮むし・・・あても無く藁をも掴む思いでバッグの中を探索していると、あるでないの!コンベックスが(^^。
 さっそく舗装道路の上にコンベックスを伸ばしてその上にアメゴを乗せて測定すると、なんと34.5cmを薄いヒレの先が微かにオーバーしている、「やったぜい!!」。

D川の尺上 34.6cm

 

一応、岩魚の寸法も測ってみたら35cmあった。橋の袂にある売店で田舎寿司と黒きゅうりの塩漬けを買い入れ、桜の木の下で早めの昼飯しを食った。

田舎寿司と黒きゅうりの塩漬けとマトンの缶詰

まだ釣りに入れる時間は充分あるが、尺も釣れたことだし深追いは禁物と、残った餌は渓へ流してきた、後はリュウホウ組が通りかかって起こしてくれるまで木陰で昼ねでもしましょうかね。さすがに真夏の二連荘はキツイ、軽い昼寝のつもりがぐっすりと寝込んでいたようだ、なにやら変な夢を見たような気がする。

//////「439さんどうやったんなー」、「エへへこんなもんでっすぅー♪(自慢タラタラ、鼻高々)」、「うおーすごいやんかー」、「アメゴと岩魚の尺上連発ってのは一生に一度かもしれんよー、かわせみへ持っていって刺身に切ってもらい、味を比べてみるってのはどうじゃろ」、「いいですねーそうしましょ」。//////

・・・そんな夢を見たような見なかったような、デジカメにはチャンと写真が入ってるので釣ったことは間違ないんだけど・・・。

 

釣果:アメゴ2匹 尺上34.6cm、24cm  岩魚1匹 35cm

キープ:アメゴ2匹、岩魚1匹