春の原生林の源流を辿る

渓流釣り遡行記2018
渓流釣り遡行記2018
 那賀川水系  2018/4/10 晴れ 
車止めから急斜面を100m下降することで魚止めに届くようになった原生林の渓、俺の中で好きな渓BEST5に入る存在になってきた。
巨木の枝が立ち込める原生林に幅が広い渓をゆったりと透明な水が流れる。
大物は出ないが魚影は濃い、何より魚止めを越え山道に出るまでの最源流の風景が素晴らしい。
いつもシーズン終盤に遡行することが多いが早期はどうなんだろうと思った。

今日から足まわりを変えた。
ウェーダーをドライのロングソックス+渓流靴にスパッツのスタイル、暖かくなったと云え、まだまだ水温は冷たい。
できるだけ水に浸からないように渓を歩かないといけない。
水量は少なめ、雪の貯金は尽きてしまったか?
ソロソロ纏まった雨が降らないと源流は渇水傾向になりそうだ。
釣り初めから2時間で漸く『つ抜け』
文頭で魚影が濃いと書いたがどうも釣れない。
砂地にクッキリと着いた足跡、何時の入渓したのだろうと思っていたら捨てられたパン袋の賞味期限が3日前だと示していた。
出合から入ったのならソロソロ納竿の時間・・・・エネルギーを補充してまだやる気なのか?しかし、こんなきれいな渓にゴミを捨てるのは戴けない!誰が片付けると云うのか・・・・ゴミを捨てるような輩は源流に来る資格はない。

 アマゴ8寸(25cm)
漸く8寸が出た。
本筋横の流れがないタマリ、仕掛けを入れると岩陰から飛び出て一発で喰って来た・・・・釣り忘れなのか? となるとパン袋の輩は良い釣りしているかも・・・・悔しいな!
滝下で支流と合流する淵
ゴーロに入ると足跡が消え7寸クラスがポイント毎に針掛かりするようになって来た。
ゴーロと云っても前回の渓のように厳しくない、ルートは明確で高巻くことはない。
この渓のアマゴは腹がパンパンに膨れている。
初めは産卵に失敗した雌かと思っていたが雄の腹もパンパン、 どうも、おいしいご馳走に肖ったようだ。
中には消化しないまま排泄したのか脱腸気味の奴が何尾か釣った。
アマゴの喰いが立っている時期ならもの凄い釣りになっていたことだろう。
今は『お腹いっぱい』ってところか・・・・それでも喰ってくる。
大きな滝は数少ないが1~2mの落ち込みの後に良淵が待っている。
難点はポイントが多すぎて先に進めなくなる。
喰ってくるポイントを見極め、後のポイントは捨てる。
今日は渕尻が調子良いみたいだ。
アマゴ8寸(24cm)
たぶん雄だと思うが顔つきが雌っぽい。雄か召すかの判断は尻鰭と肛門を見れば分かる。

最源流に入る。
春(上)と夏(下⇒去年)では渓の印象が変わる。落葉して明るく空けた感じの渓も良いが、やっぱり深緑の葉に覆われた深山幽谷の渓は最高だ。
来る時期を間違えてしまったようだ。
釣り人の足跡だと思っていたが、なんかおかしい・・・・大きくて丸みがあり足先に爪の跡があるような・・・・熊か?
そう、この渓は熊が居たとしても何ら不思議ではない。
熊鈴をザックに付け、見渡す範囲を広くし、時々後ろも振り返る。
街中でこんなことをやっていたら挙動不審者に間違えられる。

最源流に釣り人も入っていないのなら大物が出るかも知れないと思っていたが水量が少なくて竿を出せる場所は限定的、偶にチビアマゴが遊んでくれる程度だった。

魚止めの滝で6寸が2尾
その先は二又で水量が二分しチョロチョの流れになるので納竿した。
山道まで源流を詰める。
巨木だらけの両斜面、岩は苔に覆われ原生林の最源流らしい風景、周りを見ながら歩くだけでも楽しくなる。
しかし、そうゆっくりも歩いていられない、車止めまで2時間以上の距離がある。
苔の間に小さな白い花が咲いていた。
高1000mを遙かに越えた場所、最源流は確実に春から夏へ向かっている。
遡行データ
 那賀川水系 2018/4/10 晴れ
 釣果:45
尾 最大25cm キープ0
 
遡行距離12.6km 標高差450m

 
 

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