2017年『四国の渓魚放流状況』を更新しました。
⇒四国の渓魚放流状況
去年から、放流量が全期間(35年分)だったのを10年間に変更した。これは、アマゴの寿命やページの見やすさを考慮した結果です。ただ、見やすくなったか?と問われれば数字の羅列だけなのでそれなりですね。
渓流釣りをはじめてから四国のアマゴ放流量データを蓄積してきました。
36年間のデータがあります。グラフ化して『四国の渓魚放流状況』の傾向を見やすくしました。直接的には漁協の放流量の増減、また、四国の渓流釣りの将来がどうなっていくのか深読みしました。
データ元は釣り情報雑誌 釣り情報(四国版)、名前が変わって釣り画報(四国版)です。
四国の放流状況は2001年から下降傾向が続き1991年ピーク時の半分になってしまいました。
ここ2年の増加傾向は徳島・那賀川漁協が放流量を増やしたことが起因しています。
県別では、愛媛県・徳島県が減少傾向、高知県が2004年をボトムに増加傾向になっている。
高知県の2004年のボトムは最大放流していた嶺北漁協が「放流しなくてもアマゴは足りている」と宣言して放流をやめた年です。
それでは県別に渓魚放流状況を見ていきましょう。
面河川:
2008年まで毎年40万尾越を放流していたが減少傾向が止まらない。
加茂川:
2005年まで20~15万尾放流していたが2006年以降7万尾前後
銅山川:
ピーク10~7万尾放流していたのが3万尾前後に減少している。去年より1万尾増やしたのは遊漁料の遊漁料値上げの辻褄合わせで一時的なものだろう。近年、ダム湖畔に大型のニジマスを放流しているのはブラックバス対策だと聞いている。その一方でブラックバスを追加魚種に申請しようとする動きがあるのは何故か?
銅山川中・広見川・来村川がアマゴ放流事業を停止した。
那賀川:
ピーク90万尾あった放流が40万前後まで減少している。徳島の減少傾向は那賀川の放流量減少と重なっている。
吉野川:
20万前後の安定した放流があるが、ここ最近微減傾向が続いている。
鮎喰川・勝浦・海部川に放流量の変化はない。
嶺北:
ピーク50万尾あった放流が15~10万尾前後まで減少している。ここ10年は15~10万尾の上下があるものの傾向的に見ると微増で右上がりになっている。
物部川:
2009年まで10万尾以下だった放流量が20万尾前後まで増加傾向にある。
鏡川:
近年、放流量を伸ばしている。また、発眼卵放流も継続されている。比較的小さな河川であるため放流効果が釣果に現れやすいと思われる。 (まだ釣りに行ったことがないので詳しい状況がわかりません)
高知県の放流量増加傾向は物部川・鏡川・嶺北の増加が起因している。
四国の渓魚放流量は減少傾向にあります。
放流する河川は山間部にあり人口減少や漁協組合員の高齢化などにより減少傾向は続くと思われる。
そうなってくると、渓魚資源は限られたものになり、河川によっては枯渇することも考えられます。
どうしても釣りたければ釣り人自ら行動しなければならない時代が迫っていると言えます。
大好きな渓魚、渓流を大切にする自覚をもち、乱獲の自制や基本的なルールを守る意識が必要です。
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