四国の渓流釣り
 2003年度 渓流遡行記
2/1  W谷+水無し谷
  2003年愛媛解禁
2/15  W谷上流部
  439さんとの釣り
3/2  安田川
  馬路の巨大あめご
3/1-2 安田川
  馬路温泉ツアー

3/8 貞光川支流S谷
  貞光川に岩魚

3/21 加茂川支流E谷
  素晴らしい渓相とエンテの渓

3/29 物部川支流
  物部支流の大あめご

3/30 松尾川支流
  滝の連続 名無し谷

4/12 吉野川支流 2渓
  S谷、AU谷

4/19 那賀川支流
  那賀川支流源頭をつめる

4/29 祖谷川支流
  魚止めの確認

5/10 原生林の中を流れる渓2
  四国渓師会春の釣り大会

5/17 面河川源流
  源流三バカトリオ結成

5/24 大豊町水系
  大豊周遊釣行

6/7 加茂川源流
  岩魚の渓

7/20 祖谷川源流
  癒しの渓

7/27 祖谷川支流 B渓
  しょうちゃん四国渓師会デビュー

四国の渓流釣り 渓流釣り遡行記(2003年度)
    貞光川に岩魚 貞光川支流

四国の渓流釣り

序文  2003/3/8 

  土曜日、出勤予定が急に解除となった。こうなってしまえば完全に「釣りモード」である。 何処へ行こうかいろいろ思案するが、適当な渓の名前が浮かんでこない。「どうせなら新規開拓にしよう」っと思い浮かんだのが今回の渓、あらためて、地図を見ると途中に等高線がこんだ部分がある。「やめようかなぁ」と思ったが、こんなとき役に立つのが淳師匠の情報、早速電話で情報を求めた。
 「貞光川のS谷に行きたいんだけど・・・・」
 「もっと、ましな谷いっぱいあるんじゃない。4、5時間でおわってしまうよ」
 「とりあえず新規だから・・・・」
 「あっそう・・・・・」
 「途中、きびしいとことがあるじゃない。あそこどっちから巻くの?」
 「あの谷、上の緩くなるところまでは、ずぅーときびしいよ」
 「そーなの・・・・」
 そんなこんなで、いろいろと情報をもらった。
 「あっそれから、あの渓、岩魚の渓だよ」
 「貞光に岩魚がいる渓があるの・・・・やめようかなぁ・・・・」
 「そんなところだから、まぁ、気をつけて行ってらっしゃい・・・」
 「ありがとさん」

貞光川S渓
  入渓点近くに到着したのは、いいのだが車道から入渓点が何処かわからない。地図を確認して「たぶん、この渓筋だろう」と準備を整え、本流から渓の入り口に回りこんだ。
 渓の入り口には、全く水がない、岩と岩が重なり合い苔が生えているだけ。本流から見ても『ただの窪み』としか思えない。理由は、50mほど上に電力の取水があり、完全に水を止めているからだ。
 電力取水までに行く途中に、小さな水溜りがあり8寸クラスが2匹泳いでいた。竿を取り出し餌を送り込む・・・・・餌を咥えた・・・・大きく合わせる。・・・・・ポチャン・・・・先週、尺近いアマゴを落としたことが頭の中をよぎる。・・・・・淳師匠から「岩魚がいる」って聞いていたから合わせはきびしくしてるつもり(岩魚はアマゴより、口の中が硬く針掛が悪い)なのにどうして??????たぶん、今年になってから、使っている。『スーパー熊太郎・太ミミズ』、まだ、早期で食いが浅いから餌が大きすぎて餌の先だけしか口に咥えていないせいかな?

 

渓の入り口
全く水がない、この上に流れがあるとは・・・・・
本流から、ほとんどの釣り人は気づかないだろう
やっぱり、地形図を持っていないとね。

左の写真が本流から50mほど上にある電力の取水 全く水を流していない
取水から上は、右の写真 水量は豊富だ

連爆帯
 電力の取水から水量は十分に出てきたが、魚はポツリポツリといった状況、型も6寸前後であまり大きい魚はいないようだ。たまに岩魚が混じる。
 遡行は、階段状に登っていくって感じだ。淳師匠が「あの渓は、ずーっときびしいから・・・」のイメージがだんだん分かってきた。渓の斜度はかなりあるのだが、渓が小規模なため巻きの苦労は大したものではなかった。
 「この分じゃ、上流の緩いところまで楽勝かな、師匠が言っていたように『昼までに終わって、もう一渓』いけるんじゃない」っと思っていたが、地図上の等高線が混んだ部分にさしかかると、渓相は一転した。階段状の流れから天井から水が流れ落ちてくる状態に変わった。大滝下の滝つぼを釣ろうとすればかなり危険な遡行を強いられた。

アマゴ9寸(27cm)
右の写真、右側白泡が切れる岩下から一発で喰らいついた。

左上
  遡行困難な連爆帯が続く

左下
  テープを使って淵に降りた。

右下
  2匹目の9寸、いやいや尺物を狙って
  一つ上の滝下の淵へ行こうとして
  壁面を登ろうとしたのだが・・・・・・
  途中で立ち往生・・・・・
  背負っている荷物を下に下ろして撤退した。
  一人で遡行する場合、リスクを考えないとね
 
上流部
 連爆帯をやり過ごすと、渓は急に穏やかになる、植林の中の流れを釣り上がる感じで、薄暗い。ここからは、アマゴ1匹に対して岩魚が2匹、岩魚の勢力が強いのか・・・・・型はあまり大きい魚はいない。油断していると9寸前の岩魚が針掛りしてビックリした。
 小雪が舞い、寒くて仕方なかったので上流の二又で廃屋が見えたところで納竿した。

 納竿地点から廃屋に向かって歩くと林道にぶつかった。林道を少し歩くと天岩戸神社の案内標識があった。こんなところに神社?あまり気持ちがいいものじゃないけど、標識に導かれるままに神社への石の階段を登っていった。
アマゴ7寸(22cm)

尾鰭と朱点の鮮やかな赤が印象的なアマゴ

岩魚8寸(26cm)
小さい魚が大きな餌を、もてあそんでいるところ
黒い影が走り巣穴に餌を持っていかれた。
一度は、外れたが、再度巣穴近くに餌をいれると「パクリ」
今度はチャンと合わせて巣穴から引き出した。
巣穴は右の写真、右側の苔の付いた岩の下

納竿地点の二又
魚影は極端に薄くなるが、まだまだ、魚はいる。
アマゴと岩魚の混生だ

こんな山奥に「天岩戸神社」 あまり気持ちのいいものではない
神社から天岩戸へ平らな岩が重なり合って神秘的な雰囲気だ
ここから古代へと続いているかと思うと不思議な感じだった。
もう一つ神秘的だったのは岩の軒下にカモシカの子供が横たわっていた
たぶん、この寒さで凍死したのだろう
このような、自然の造形に拠り所を求めるのは、人間も動物も同じかもしれないなぁ

天岩戸に岩魚
もしかしたら、釣ってはいけない魚を釣ってしまったのか?
などと思いながら、急な林道を車止めへと下っていった。


釣果20匹(キープ4) 最大27.0cm