雪の源流に行ってみようか

渓流釣り遡行記2018
東予水系  2018/2/24 晴れ

源流テンカラ師がお薦めの渓を案内してくれると云う。途中までは何度か釣り上がったことがあるけど大滝に阻まれて撤退していた。魚止めは、それから遙か上流らしい・・・あの滝をどうやって巻くのか興味がある。

車が渓に向かって進行方向を変えると正面の山は雪が積もっていた。魚止めの標高を考えると大体あの辺りだろうか・・・・ここ何度かの釣行の状況をあてはめると相当量の雪が残っていることは容易に想像できる。
両岸の等高線の込み具合から想像してみれば雪まみれの厳しい釣りになるのは必至、少し標高の低い慣れた渓を提案したが却下された。

いつもの入渓場所より上から林道をショートカットして渓に下降することになった。
地図を広げて作戦会議
「この緩い尾根から下りましょう」
確かに回りの等高線間隔と比べたらそうかも知れないが決して緩くはない、崖マークもある。この辺りの間隔のズレとストローク、若さの差は羨ましく思う。彼は急な渓筋をスルスルっと簡単に下って行くが俺は次の尾根筋を下り回り込んだ。源流テンカラ師が先行して俺が後を追うパターン、彼の後についていくのはシンドイ


アマゴ8寸(25cm) カッコイイ顔つきの男前
朱点と黒点が重なり合った源流アマゴ、あまり気乗りしなかった雪の源流、気合いを入れてついていきましょう。
渓の入り口は一枚岩のゴルジェで厳しい。
渓のヘリを際どく高巻く遡行、この辺りは雪が少なくて助かった。


源流テンカラ師、2月いっぱいは餌釣りでお茶を濁そうっと云っていたのに、先週の釣行で渓流竿の穂先が折れて今日からテンカラに切り換えた。

水温が低い中、毛鉤への反応はどうなのか?
毛鉤にかかった7寸、「凄いね」と云うと
「私のテンカラを舐めちゃいけませんよ」だって
「凄いって云ったのはこんな低水温なのに毛鉤を追って水面に飛び出してきたアマゴのことだよ」、数は少ないけど偶に羽根虫が飛んでいた、テンカラって2月でも釣れるんだね。

小動物にでも襲われたのかキジの羽根が散乱していた。
 拾って源流テンカラ師にプレゼント、「これで尺10尾は固い」と喜んでいたがホントかな?


アマゴ9寸(27cm)
顔つきは尺の面構えをしたカッコイイ源流アマゴ、在来種に近いと思う。餌が豊富な盛期になれば直ぐに尺を越えるだろう。

左上の大岩の奥に隠れて仕掛けを入れた。スーッと大きな黒い影が餌に後ろに回り込んできたのが見えていた。「喰え・喰え・・・・」と思っているとクネクネしだしたので合わせを入れた。
見釣りは面白い!!


 
この滝までは来たことがある。

さて、どう巻くのか? やっぱり右かぁ・・・・結構な急斜面だが雪の中に足を埋めて足掛けにすればどんどん登っていける。もし落ちたとしても雪がクッションとなり怪我はしないだろう。
この高巻きは雪が無い時期よりも安全に登れるかも知れない。だ、片方の足で踏ん張り雪に埋まったもう片方の足を引き抜く運動の繰り返しなので相当シンドイ


水量が少なくなりアマゴのアタリがなくなった。日当たりの良い場所は雪が溶けている渓筋を遡行する方がマシ

しかし、影渓になると雪が深く、淵には全面氷が張っていた。
本当にアマゴは居るのか?「もう、俺はいいや ここで待ってるわ」と駄々をこねてみた。チョット先に凄い滝がありますから・・・・と背中を押され付いていくことにした。


2段40m 滝上に両壁の狭まった窓が見える。
「絶景やなぁ」
魚止めの滝と云うより人止めの滝、滝壁に貼り付いた氷が壺に落ち水柱が上がり大迫力

それでもアマゴが釣れた。アマゴ8寸25cm、これも在来を感じさせられる1尾、この渓のアマゴはいつまでも残って欲しいと願う大事な存在だと思う。


雪で渓のゴツゴツが平均かされて何処でも歩ける。登りほど脚力を使わず楽で安全、しかし、油断していると深みに足を取られ股下まで埋まってしまうから大変だ。

車道に出る間際、向こう臑が痙った。こんなとこ痙ったのは初めてや、メチャ痛い。どやったら直るのか・・・・つま先を目一杯伸ばしたら治まった。体力も脚力も限界に近かい厳しい遡行だったが良いアマゴに出合うことができた。
案内してくれた源流テンカラ師に感謝しないとね。


当日データ
釣果:18尾 最大27.0cm キープ0 遡行距離6.2km 標高差400m

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