アプローチのシンドイ渓

渓流釣り遡行記2018
吉野川水系  2018/5/11 晴れ

標高差500m以上を2時間辿ってからの釣り
 いつもながらこの渓のアプローチはメチャ・シンドイわ
 先週の千本山は登山口から山頂までの標高差が540mだった。
 イメージ的には一山登ってから釣りはじめるって具合、当然、帰り道も長くなる。

 源流釣りって脚力勝負のところがある。
 年々衰える体力と脚力、やる気は十分あるがいつまで続くことやら・・・・
 車から降りるだけて良い釣りができる渓はないものだろうか?

山道は若葉が萌える季節、葉々の間から入ってくる柔らかい光が眩しかった。脚はパンパン、身体はヘトヘトだったが前に進む元気をもらえた。

漸く、下降地点から渓に下る。
今回から足まわりを夏仕様に変えた。山道歩きは楽だったが、水に浸かると足先の感覚がなくなる・・・・水温は1桁台なんだろう。陽射しが渓に届くまではできるだけ水の中に入らないように歩いた方が良さそうだ。


規模は小さいが一枚岩の滑滝が連なる大好きな渓相
シンドイ思いをしても毎年通う理由はここにある。2日前までの長雨で水量が多い。アマゴの活性が高いことを期待したが、針掛かりするのは元気なチビアマゴばかりだった。
4寸が主体で5寸あればいい方でチビアマゴに弄ばれる。
連休ロスかも知れない。実績のある淵で5寸1尾、もはや諦め模様だった。低い滝を登ろうと淵の側面に回り込むと石に囲まれた流れが緩い場所に8寸が浮いていた。
早速、仕舞った竿を伸ばしたら、上に被さった木の枝に仕掛けが絡まった。「何をやっているんだ」・・・・アタフタしている間にさっきのアマゴは消えてしまった。ダメ元で仕切り直し、アマゴが浮いていたポイントに仕掛けを入れると喰って来た。

アマゴ8寸(26cm)
釣れない時、アマゴは何処にいるのだろうと思う。通常、大物は上流から餌が集まりやすい流れを縄張りとしている。流れが緩くなると落ちてくる餌が少なくなるのか渕尻から広範囲に待ち構えている場合もある。天敵となる鳥の存在がるならエグレや沈み石の隠れ場所がプラスされる。
今回の場所は餌が集まる場所とは思えない、何かに怯えて隠れているだけのサブポイント
しかし、餌に対しての反応は良かった。
こちらの考えとズレが生じ何が何だか分からなくなってしまった。まぁ、感じるものがあったら仕掛けを入れろってことかな?


相変わらずチビアマゴに悩まされる釣りが続いていたが
支流を過ぎると6寸中心で偶に7寸が掛かるようになった。長いアプローチが響いたのか太股から続いている腰が痛くなってきた。
滝の前で早めの昼飯にする。
ザックを下ろし、広く平らな石の上に寝っ転がり全身を伸ばすと随分楽になった。


アマゴ9寸(27cm)
この渓のアマゴは細身だが顔つきが精悍でカッコイイ、背中と腹の黒点は多め、魚体は黄味かかり野性味溢れる源流アマゴを感じさせてくれる。
標高の低い場所ではシャクナゲや山ツツジの花が散って終焉を向かえていたが標高1000mを越えると若葉萌ゆる中に山ツツジが鮮やかに咲いていた。そう言えば、今年は春の源流の象徴まだアケボノツツジを見ていない・・・・連休後半の長雨で散ってしまったのか?

終盤、チビアマゴにも相手にされなくなり魚止めが下がったんじゃないかと心配していた。
まぁ、それでも魚止めまでは行くのだけどね。
魚止め近くになって8寸と9寸、そして魚止めで8寸・・・・所詮、俺の釣りはこんなもの、他の釣り人が竿を出さないような場所じゃないと釣果が残せない。
アプローチがシンドくても源流を彷徨う以外の選択肢はないようだ。


餌箱コロリ
帰り道、休憩を終えて餌箱をザックに入れようとしたら急斜面を勢いよく転がった。「わっ~何処まで行くんだ!」
立木を頼りに30m下ったが見当たらない。もう10m下を見るとスパッと切れた崖の手前で止まっていた。落ち葉が積もって滑り安い斜面、「あんな場所には絶対行きたくない」
ザイルはザックの中、空身で下ったので山道に置いてきた。カギ状になった枯れ木を拾い、立木に掴まりできるだけ近付き肩紐に引っかけて引っ張り上げた。長年愛用している餌箱、諦め掛けたが戻って来た・・・・まだ運には見放されてなかった。
急斜面を這い上がり、再び大休憩になった。


遡行データ
釣果:3
4尾 最大26cm キープ無し 遡行距離11.8km 標高差700m 

 

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