梅雨の短い晴れ間

渓流釣り遡行記2020
渓流釣り遡行記2020
 吉野川水系 2020/7/2 晴れ 
積算雨量が150㎜越え晴れた日を1日挟んでの釣行、本流を徒渉できるかどうかを心配していたが広い河原は水量を分散して流れていたので難なく通過できた。
しかし、支流の川幅が狭い大場所は落ち込みの白泡が大半を隠し勢いよく流れていた。
岩魚は何処に居るのか?
流れの止まる壁際や障害物で緩んだポイントに大錘をプラスして仕掛けを沈めてみるが全く反応が無い・・・・この水勢じゃ流されるのを嫌い巣穴の中に潜んでいるのかも知れない。
帰りなら幾分水量が落ち着いているかも知れない。
最初の大場所が連続しているポイントをパスして上流に向かった。
こんなことなら、もう1日空ければ良かったと思うのだが明日は大雨が降りその後も雨の日が続く天気予報になっている。
これだけ水量が多いと釣るポイントが限定されてしまうのといつもなら水の中を通って進める場所も余儀なく際どいルートを迂回する羽目になるので遡行も難儀する。

入渓して1時間、漸く落ち込みの落差が低い淵んで最初の1尾

アマゴなら餌から距離が離れていたとしても数m泳いできて喰うのだが岩魚は居る場所近くまで餌が来ないと反応しないイメージなので本命ポイントに仕掛けが届いてないから釣れないような気がする。


上流に来ても大場所だと水の勢いが衰えない。

何処に仕掛けを沈めようともあっという間に渕尻まで流されるので早々に諦めるしか無い。「

この渓で一番いい場所なのに・・・・」文句を言いながら斜面に取り付いた。

いつもは春先の樹々の葉が落ちた時期に入渓することが多い岩魚の渓、雪に押された幾筋もの斜面が荒れた渓の印象を受けていたのに谷間を覆い尽くす原生林の新緑の密集度が半端なく俺好みの源流に変化していた。
雨に泥濘んだ地面に大きな足跡や黒い糞を見つけると獣臭さの中に四国熊の存在を忘れてはならないと怖くなることもあるが濃い自然の中に身を置いて遊ばせて貰っている実感は精神的に落ち着き下界の苦悩を忘れさせてくれる。

二又を過ぎると水量が2分し渓の規模も小さくなり仕掛けが本命ポイントに届きだしたのか8寸クラスが竿を絞りはじめ漸く『つ抜け』・・・・長かった。
盛期の岩魚は元気過ぎて写真を撮る前に玉網から飛び越えて撮影させてもらえない。
コイツはギリギリセーフだった。
 
山アジサイ
勢いよく落ちる滝は飛沫がモヤとなって漂い湿気に満ちた空気感がよく似合う花、下界でよく見かける球状に花を付けるアジサイに比べたら豪華さに欠けるけどシンプルでひっそりと咲く様子は風情があって源流域に咲く花らしくて大好きだな花の一つだ。
滝前の浅い淵で9寸、大物が潜んでいそうな滝壺は何にも起こらなかった。
岩魚はアマゴと比べるたら体高がないので小さく見えてしまいがちだが太く丸みのある筋肉質の魚体は力強い泳ぎをするので9寸クラスでも軟調の渓隼では取り込むのに苦労する。
梅雨の雨で増水してウハウハの釣果を期待していた。
渇水で魚から釣り人の姿が丸見えで目が合った瞬間に岩陰に隠れてしまうのも困るが増水で水勢が強すぎて攻めたいポイントに届かないのは策がなくて困ってしまう。
帰りに後回しにした最初の大場所が連続するポイントはまだまだ水の勢いが強くて釣りにならなかった。
さて、梅雨の増水時に釣りをするなら、超大淵の1点狙いか傾斜の緩い源流域になるだろう。
長年の経験から都合がいい引き出しを持ち合わせていない訳でもない。
遡行データ
 吉野川水系 2020/7/2 晴れ
 遡行距離:10.5km 標高差:350m 
 釣果:11尾 最長寸:28.0cm(岩魚)


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