四国東南部の渓 2018/4/29 晴れ
439さんが源流引退を考えるようになり、やり残しが気になっている渓の1つ、「一人で行くのも何だから、来年みんなで賑やかに行こうや」ってなことになっていた。
ネットを探ったが断片的な情報しか出てこない。
水量の多さを心配しながら最初の渡渉
渓は蛇行しているため数多くの渡渉場所が待っていた。
まだ水が冷たいと思い防水ソックスを履いたが水抜けがいい足まわりの方が良かったかも・・・・
序盤ははごく普通の緩い流れだった。
このあとSさんが4寸ほどのアマゴを掛け、アマゴの棲む渓であることの確認ができた。
一方439さんが掛けたのはカワムツ、標高の低さを考えればこれもありだろう。
その後8寸アマゴを掛けてドヤ顔、けれど、渓が暗くて手ぶれ写真になっちゃった・・・・記録係として大変申し訳ございません。
渓が徐々に牙を向け始めた。
大した落ち込みじゃないのに渓底がえぐれ深みを持った淵が現れるようになってきた。
Google Earthでは植生が植林に見えていたのでなんとか高巻けるだろうと思っていたが両サイドは切り立った岩壁で手掛かり、足がかりがなく正面突破しかないようだ。
水の中に浅い場所を見つけて進む・・・・
初めは膝や腰まで水に浸かる毎に「冷やい・冷てぇー」とキャッキャ云っていたが胸まで浸かっても何も感じなくなり、渓に陽が差し込む頃には水の中が気持ちいいとさえ思うようになった。
岩壁の上には道が付いていた。
レールの残骸があったので林業が盛んな時代は森林鉄道が通っていたことを想像できる。
足がつかない淵が現れたら道に上がって高巻く・・・・
しかし、この道が曲者だった。
当時は橋が架かって場所や崩れた場所に出くわすと大高巻きかロープを使っての下降となる。
それと常緑樹の乾いた落ち葉が油分を含んでいるのかてやたら滑る。
足を取られて谷下に落ちたら『痛い』だけでは済まないので慎重な遡行を求められた。
ロープで下降
俺は高巻きに自信がなかったので淵を肩まで浸かった。
何度かロープのお世話になったが、手袋を忘れてきて往生した。
際どいヘツリ
この渓の壁や石は水に磨かれ凹凸なく滑り安い。
遡行始めに乗った大石から1m弱転げ落ちて浅い水の中にドボーン、肘や腰を痛打した。
この時のイメージが強くできるだけヘツらないようにしていた、ここも右斜面を大高巻き
ゴルジェの淵は立ち込んで釣るためなのかアマゴの反応は鈍かった。
漸く、渓は緩くなりアマゴが泳ぐ姿が見えるようになってきた。
渓に陽が差し込み、濡れた衣服が乾いていく感じが気持ちいい。
アマゴ8寸(25cm)
Sさんの入れた仕掛けにアマゴが寄ってくるのに餌を喰わない。「
毛鉤ならどうでしょう?」とテンカラの村兆さんに視線を送ったが 「毛鉤も全然喰わない・・・・」とやる気がない。
「じゃ俺が・・・・」
記録係に任命されながら竿と少しばかりの仕掛けや餌は持って来た。
積極的には竿を出さないが、少し待ち時間ができたらチョットだけ釣りをした。
チビを1尾釣った。
それで活性が上がったのかSさんの餌を追っていたアマゴが喰って来た。
8寸がでれば、もう十分ですわ。
次の淵でSさんに8寸(26cm)
朱点は少なめで薄くやたら黒点が多い、パーマークは乱れているがシンプルで良いアマゴだ。
439さんに7寸
大きな尾鰭に赤い縁取りがきれいだ、鰭フェチの俺は手に持たせてもらい写真を撮った。
上の2尾とは少し系統が違っていた。
渓は閉鎖的状況で容易に放流を行える場所ではない。
どちらが純系の遺伝子を持っているのか?分かる術はない。
嫌らしいゴルジェが現れた。
ネット情報ではこの先に目的の滝があるらしい。
数十メートルの高さを持った狭い岩間は左に折れて先が見えない。途中、右上から滝が落ちている。
恐れを抱くような神秘的で神々しい風景
沢屋さんは泳いで突破するみたいだが我々渓師は高巻くことにした。
緩そうな小尾根に取り付いた。
決して緩くはない周囲の岩壁と比べると登れそうな気がした。
立木や根っ子を頼りにしながら支尾根まで這い上がってきた。
時間は2時前、同じ高さを下り滝を3つ越えて主尾根まで登り返す・・・・時間が足りない。
思えば、身の丈に合わない場所を3人とは別ルートを取り時間をくわれたのが原因かも知れない。
取り敢えずこの場を借りて「すんません。」と誤っておこう。
それにしても、地図から想像した以上に手強くて面白い渓だった。
『謎の渓釣査 第1部完』と439さん
まだ、滝越の第2部があるらしい・・・・
この親爺、源流引退なんかホントウに考えているのだろうか?
高知東部水系 2018/4/29 晴れ
釣果:4尾 最大25cm キープ無し
遡行距離15.2km 標高差400m
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