源流釣りへのアプローチ

源流釣り入門
源流釣り入門

源流は、携帯の電波が届かないと思っていいでしょう。勿論コンビニはありません。人に逢うことも希です。自力で源流を辿り、自力で帰ってくるのが基本になります。


計画
何処から入渓するのか、何処まで釣り上がるのか、そしてどんなルートで帰ってくるのか。地形図を見てイメージを膨らませながら遡行計画を立てましょう。カシミール3Dという地図ソフトが渓筋と尾根筋を立体的に表示できるのでお薦めです。

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辿るルートの地図を頭に叩き込みましょう。慣れれば自然に入って来るようになります。天候、水量、釣果、体調など条件の違いによって計画通りになるとは限りません。何が何でも計画通りではなくて、現地の状況に合わせて柔軟に対処することが必要です。

地図は必ず持って行ってください。(カシミール3Dの地図コピーで構いません。)現在位置の確認はスマートフォンのGPS地図アプリが便利で正確です。携帯の電波は届かなくてもGPSの電波は拾えます。


ルール
基本的には渓流釣りと同じですが源流に入るという強い心構えが必要です。

  • 遊漁券の購入、漁期の厳守
  • 乱獲はしない
  • ゴミは持ち帰る
  • 先着優先
  • 釣り上がりが基本
  • 安全優先で行動する。

実践
渓流域と比べると歩く距離が長くなります。体力と気力が必要です。車止めから1時間以上歩いてから釣りはじめることを覚悟しておいた方がいいでしょう。以前、どうしても届かなかった魚止めを確認したくてアプローチに6時間かかったことがあります。釣りは4時間しかやっていないけれど、想像以上の源流風景に感動しました。

「源流釣り」釣りには違いないのだけど竿先を見つめるばかりのせせこましい釣りではなく、周りの風景にも目を向け源流丸ごと楽しむ余裕が、端から見て憧れられる釣りにつながります。源流に溶け込むような釣りをすることが私の目標です。(なかなか、むずかしい。)

源流の渓魚を釣るのは、釣り人が多い渓流域より魚がスレていない分簡単です。釣りの技術より、遡行技術、地図読力、体力を身につけた方がいい釣果の近道になります。

竿は5~6mくらいあればいいでしょう。竿が折れたらその時点で釣りは終了になるので予備竿は必ず持って行ってください。

源流なら大物がいる。それは間違いです。水量が少なく、寒い時期が長く厳しい環境です。大物の期待は薄いと思ってください。もし、大物がいたら釣れる確率は渓流域より高くなります。

ある程度経験を積みながら前に進むことが必要です。無茶をするのではなく、立ち止まってどんなリスクがあるのかをよく考えるようにください。自分には手に負えないと判断したり、怖さを覚えたら潔く撤退しましょう。装備を追加したり、もっと経験を積んだり、体力を付けたり・・・・ 渓は逃げません。再びチャンスが訪れるのを待てばいいだけのことです。釣果より、無事帰還することが最大の目的であることを忘れないようにしてください。


撤退
帰るルートが定まっていない場合、釣りを早めに切り上げましょう。道に迷ってビーバークなんてことになったら大変です。帰り道は、辿って来たルートを引き返せばいいじゃないと思う方もいらっしゃるかと思いますが、それは、帰り道が見つからなかったときの最後の手段です。滝の高巻き、岩場のヘツリ、ジグザグの渡渉、薮漕ぎ、浮き石・・・・渓歩きは、登りより下りの方が遙かに難しく危険です。

できるだけ登山道や林道を利用しましょう。緩い尾根が近くにあれば登って損はないと思います。

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もし、暗くなりはじめたら、帰れるかどうかの判断は、暗くなる前にしましょう。ビーバークの場所探し、焚き火の準備など暗闇を向かえるためにやることは沢山あります。


回顧
再び同じ源流に入ったとしても、同じ場所で同じ道迷いをした経験はありませんか?人の記憶とは曖昧でいい加減なものです。

源流から帰ってきたら、遡行ルートをもう一度確認してみましょう。もしかしたら、安全で楽な新ルートが見つかるかもしれません。

天候、水量、釣果、写真、ルートなどの遡行データを整理するのも楽しい作業です。データが積み重なれば源流行きの計画がスムーズにできるようになります。


 

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