源流釣りルート開拓
地図を見ると水線が短いので大した渓じゃないないと思っていた。目的の渓を済ませた帰りに覗いてみると水量が多い・・・・地図に書かれた通りの水線で終わってしまうような渓じゃないことを知る。
家に帰って地形図を広げてみると、これはなんじゃと難解な渓だった。
- 右下の地図⇒イメージの中にある水線が短く切れている。
- 左下の地図⇒水線がない谷筋が斜めに続いている。
- 左上の地図⇒最源流部の二又、ピークからの標高差を考えれば水量はまだある。
- 右上の地図⇒最源流部まで釣り上がり撤退するのに必要
渓の全体像を把握するには4枚の地形図を重ねてみないとわからない。地図を合わせて見ると想像しただけでも『ムチャクチャ良さそうな渓』
何で今まで気付かなかったのだろうか?
ピークのコル付近まで水線が書かれている渓、渓筋の切れ間が長く続いているのに水線が書かれていない渓、そして今回の渓、地理院は、航空写真に写っている水量を見て作図していると思われるがバラツキがある。それをどう判断するかは、地図を利用する側の等高線の捉え方に委ねられる。
直近の降水量、地形、植生、季節、天気・・・・いろんな要素を思い描き想像しながら辿る源流遡行は面白くて仕方ない。
序盤は緩やかな流れ、如何にも釣れそうなポイントが続くが魚影は薄い。
やがて傾斜が上がり、落ち込みと淵がセットで連続するようになる。この辺りが水線が切れる場所、まだまだ水量は多い。ややこしい高巻きは1カ所、右から巻くのか左から巻くのか悩むところ・・・・右が正解だと思うが、左から際どく巻くと良淵をパスしなくていい。
源流部はゴツゴツした1枚岩がむき出した渓相になる。上の写真は遡行が難しいそうなイメージに見えるがホールドがしっかりしているので歩き安い。
最源流の二又・・・・一応魚止め、右俣はチビが釣れる時もあるが直ぐに終わってしまう。左俣は傾斜が上げなから渓相が良くなるが何故かアマゴはいない。
撤退は二又から渓通しで下りながら左手に細く薄い踏み跡を探る。この踏み跡を見つけることができるなら遡行センスがいい。石垣を積み上げた造林小屋跡まで下ってくると林道は明確になる。
この林道は下降地点を見過ごすと酷い目に遭う、突然道が途切れ雑林とバラの密集に迷い込む。もう少し進めば尾根と合流できると思いながら藻掻き苦しむ・・・・
尾根には薄い踏み跡が通っているが突端は断崖絶壁上、再び急斜面の密集を下ることになる。何度も間違えて泣きべそをかきながら見つけた道、もう迷うことはないだろう。
シンプルでスッキリしたアマゴ、たぶん、本筋の系統を持つアマゴだと思われるが最近、幅を効かせている朱点が多いアマゴとの交配は避けられないだろう。
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