吉野川 概念マップ
瓶ヶ森・西黒森を冠とし石鎚山系南側、嶺北北側のの水を集め東進、南小川と合流する辺りから北に進路を変え最長支流の銅山川や祖谷川合流、再び東に進路を取り剣山系北側の水を集め徳島市で紀伊水道に注ぐ延長194kmの吉野川は四国最大の河川です。
また、池田ダムから取水した香川用水を流域面積に加えるなら四国4県に恵みの水をもたらしていると云える。
河口から160km旧大川村と本川村の境界までは比較的緩やかな流れている。
ただ、これは高低地図を見てのことで中流域の吉野川は急峻な流れで知られていて、早明浦ダム下流から池田ダム間は急峻な流れを取り入れたラフティング観光が盛んに行われている。
旧本川村から徐々に傾斜を上げ、吉野川源流がある白猪谷は一気に高低差を駆け上がる。
水線切れのモニュメントが標高1200m、源流碑のある瓶ヶ森-西黒森のコルが標高1630m、瓶ヶ森:1896m、西黒森:1861m
吉野川は数多くの支流と合流する。
河口から僅か5km上流で鮎喰川と合流する。
吉野川支流でありながら遊魚鑑札が違うのが気に入らずこの川の全容解明に至ってない。
剣山から東に延びた高城山北尾根が左右に分かれた辺りが最源流になっている。
源流域の車道が無い3本の支流や雲早山を源流とする神通谷川が気になるので機会があれば釣査してみるのもいいかも知れない。
美馬市穴吹町で穴吹川に合流する。
剣山と一ノ森のコルから流れ出す経塚谷が最源流
下流に有望な支流はあるが旧木屋平村の源流部に向かうのが常である。
つるぎ町貞光で貞光川に合流する。
剣山前衛の丸笹山から流れ出す黒松谷川が最源流、ここまで来れば植林の渓を避け祖谷川源流に向かうことが多い。
あえて入渓するなら片川、瀬開谷川がお薦めかな
徳島県三好市山城町祖谷口で祖谷川に合流する。
個人的には次郎笈峠から流れ出す深谷川が最源流と思っているが源流点は剣山西登山道の途中、支流が多くどの支流にもアマゴが棲むが釣り人も多く人が入らないような渓じゃないと難しい。
剣山系と祖谷山系の標高が高い山に挟まれた祖谷川の支流は源流的な雰囲気が気持ちいい。
三好市山城町阿波川口で銅山川に合流する吉野川最大の支流
笹ヶ峰の稜線西で石鎚山系が赤石山系と分かれて流れ出す平家谷が最源流、吉野川最大支流の銅山川だか愛媛県側に4つのダムがあり吉野川に流入する水は僅かな量しかない。
石鎚山系と赤石山系の標高が高い山に挟まれた銅山川多くの支流を持っているが何れも渓が短い。
新宮町で南の延びる馬立川は高知道工事で車道が通り源流釣りのイメージから懸け離れてしまった。
高知県に入り大豊町東土居で南小川に合流する。
剣山系・土佐矢筈山西稜線の西に位置する小檜曽山から流れ落ちる南小川本筋奥が最源流、砂防エンテが多いく心折れることもあるが最源流部には原生林の渓が残っている。
高知県大豊町穴内で穴内川と合流する。
穴内ダムの奥 中ノ川集落を北上した中ノ川峠から流れ落ちる穴内川本筋奥が最源流、標高1000m前後の稜線から流れ落ちる支流は緩やかで釣り安い支流が多い。
吉野川中流域の大豊町、本山町、土佐町、大川村は嶺北地方と呼ばれている。
立川川・汗見川・地蔵寺川・瀬戸川・大北川は嶺北地方を代表する吉野川の支流、短いが他にも魅力的な支流が数多く存在する。
また、瀬戸川から取水し鏡川を介し吉野川の水が高知市に供給されている。
立川川・汗見川
大北川・瀬戸川
高知県いの町日ノ浦で桑瀬川と合流する。
笹ヶ峰から流れ落ちる桑瀬川本筋奥が最源流、四国の岩魚は桑瀬川で試験養殖されていた岩魚が大水で逃げ出し四国各地に広がったとされる。
しかし、いくら岩魚でも大滝や分水嶺を越えることは不可能なので人の手が大きく関わっている。
現在も生息勢力を拡大しつつある岩魚、アマゴ域の四国に持ち込む岩魚に対して慎重さが足りなかったのではないかと思うが既に遅い。
高知県いの町長沢で大森川と合流する。
筒上山の稜線が手箱山と南尾根に分かれて流れ落ちる大森川本筋奥が最源流、大森川は大森ダムで寸断され、ダムバックウオーターの源流域が釣り場となる。
源流域は長いダートを走り続けないと辿り着けないからアプローチに往生する。
長沢ダムのバックウオーターを越えると吉野川源流は本来の清らかで美しい流れを取り戻す。
手箱谷・鎌藪谷・名野川・白猪谷は吉野川最源流域を代表する支流
何れの支流も石鎚山系の標高の高い稜線から流れ落ちるので渓相は素晴らしい。
吉野川の最源流は白猪谷 瓶ヶ森と西黒森のコルから流れ落ちる。高知県いの町秋切で名野川と分かれ吉野川源流に向かう。
川又の白猪谷オートキャンプ場を野営ベースにできる。
オートキャンプ場と云っても炊事棟とトイレがあるだけで他に何もない、最大の利点は無料
出合から釣りはじめてもいいが遊歩道が付いている激戦区
最初の支流までに尺を2尾釣った実績はあるものの20年以上前の話、吉野川源流の雰囲気を感じたいのであれば寺川から林道を走り車止めの源流橋から釣り始めた方がいい。
『げんりゅう橋』なかなかロマンを感じさせてくれる橋の名前だ。
渓の左に登山道が付いて最源流のモニュメントまで続いているので帰り道として使える。
最近の情報では度重なる大雨で可なり荒れているらしいので道をロストしないように注意が必要だ、渡渉点が幾つかあり登山道は概ね渓沿いを通っている。
最初は傾斜が緩いが大場所が続き何度か小さな高巻き必要になる。
アマゴと岩魚の混生域、だんだん岩魚の勢力が濃くなってくる。
水線のある支流は岩魚しか居ない。この辺りから原生林に変わり周囲の雰囲気がガラリと変わる。
白猪谷 序盤の渓相
白猪谷の岩魚
白猪谷のアマゴ
水線のない支流も昔はアマゴしか居なかったのに誰が放したのか完全に岩魚域になってしまった。
アマゴ域の四国、吉野川最源流に岩魚が棲んで居ると云う事実に複雑な思いが交差する。
支流を過ぎると短い区間だがアマゴしか見ないようになる。
大カツラが2本並んで聳える神々しい場所、他に大ブナ・大水ナラ・・・巨木に不自由はしない。
この辺りが魚止め、昔は水線近くまでアマゴが居たのに崩落のガレが堆積し有望な淵がなくなった。
漁協がおいそれと放流できる場所じゃないので源流のアマゴは大事にして欲しい。
地形図の水線切れ標高1200m辺りに丸い球面に四国をくりぬいた吉野川源流モニュメントがある。
「刻まれた碑にここから吉野川の水は流れ出す」とあるが50m程奥に立派な滝が流れ落ちている。
モニュメントから瓶ヶ森に這い上がろうと計画しているが瓶ヶ森林土までの急斜面は手強い。
瓶ヶ森林道、瓶ヶ森と西黒森のコルに大きな青石に刻まれた吉野川源流碑がある。
コルから笹の急斜面を稜線を西に駆け上がれば瓶ヶ森(1896.5m)の山頂です。
瓶ヶ森(左)とピダミダスな西黒森(右)
吉野川源流碑
広々とした笹の台地に瓶ヶ森山頂
瓶ヶ森山頂から見た吉野川源流
コメント
吉野川源流の近くの歌碑「1滴の水が・・・・・」の歌碑の写真を撮ってきているのですが、文字が読めないところがあります。全体の文字が見えるものがあれば教えてください。
これかな?
一滴の水が一筋の流れとなり
やがて川を形成し
地域文化を育みながら海へと注ぐ
水は
生命の根源である
ここから始まる吉野川は「四国三郎」と称され
四国四県の人々は
この川の恵みに喜び
脅威と
闘いながら今日を生きている
我々は川の尊さを知り
恵みに感謝するとともに
この川が永く
人々に愛され
親しまれることを願って
この碑を建立するものである