剣山から見た次郎笈が好きだ

四国の山歩き
四国の山歩き   2020/11/18
偶にはメジャーな山に行こう。
四国100名山は残すところ30峰少々になってきて「登りたい」と思う山が少なくなってきた。
石墨山と高丸山には大した期待はしてなかったが歩いてみたらいい山だった。奥神賀山も高板山とセットにすることで山歩きの体裁を保てた。 山にはそれぞれの個性があり山の魅力を探しながら100名山制覇を目標にコツコツと熟せばいいと思っているが、偶には『登りたい山』を混ぜないと山歩き自体がつまらないものになってしまいそうだ。

Google Earth 遡行図

Google Earth ツアー

遡行データ
日時:2020/11/18/  7:45~15:00
 標高差:550m
 遡行距離:10.0km 

Start
 見の越(1400m) ⇒7:50
 西島駅(1690m) ⇒8:50
 剣山(1955m) ⇒10:10
 次郎笈峠 ⇒11:00
 次郎笈(1930m) ⇒11:45
 稜線end(1740m) ⇒12:45
 次郎笈トラバース 
⇒13:30
 剣山トラバース ⇒14:15
 西島駅 ⇒15:00
 遊歩道 ⇒15:10
 見の越 ⇒16:00
Goal

遡行地図

標高グラフ

国土地理院Web形図

山歩き動画


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剣山の登山口は剣神社の階段からはじまる。
ウェルカムロードにしては結構傾斜があって長い洗礼を受ける。
剣神社で山歩きの安全祈願をし設置されたベンチから西方面に目をやれば暗い山並みの間から朝陽を受けた三嶺が浮かび上がっていた。まだ、見の越の西斜面には陽の光が届いてないが東斜面の山々は明るくなっている。雲一つ無い青空、天気は良さそうだ。
リフトの西島駅まで1時間・・・・ペースは悪くない。
剣山山麓の紅葉も終わったようなので最短の尾根道コースで登る。尾根道コースは西島駅の横にある。リフトから降りればスンナリ進むことが出来るが登山道から登ってくると木の鳥居がある大剣道コースに進んでしまう。大した意図はないと思うがコース案内の地図がわかり辛いのは確かだ。
安徳天皇が剣山を登る途中で休むときに宝刀を掛けたとされる『刀掛の松』で一息入れる。四国の山には平家伝説に代表されるように敗走に纏わる逸話が多く残っている。
四国の高い山に登ると白骨林を目にすることが多い。写真的には空に立ち上がる姿が格好よく被写体として価値があるのだが環境問題として目を向ければそうも云ってられない。
ここまで大きくなるにはそれを育む環境があったはずなのに次世代の樹が周りに見受けられないのはどうしてなのか?大きな気候変動を示す自然のサインとして受け止める必要があるだろう。
去年のリハビリ山歩きは見の越から剣山頂上まで3時間もかかった。体力はヘトヘトで「次郎笈にガスが掛かっている」と難癖をつけ少し下った岩場に居座りタイムラプスに託け次郎笈に登ろうとしなかったがまだ今日は元気である。

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剣山から見た次郎笈が好きだ。
直線的な稜線の広がりと切り立った支尾根の輪郭、緑の堂々とした風格は笹山じゃないと描けないだろう。今日は魅力ある次郎笈をどんな風に動画撮影してみようかと思って剣山に立っている。
近づいてくると迫力が増す次郎笈
次郎笈を登りはじめる
下ってきた剣山の稜線を振り返る。
こちらは丸みがあって女性的な雰囲気になっている。
切り立った支尾根を横から撮影
山の規模の割には下まで伸びる支尾根が複雑に重なり合っている。正面から見た印象より傾斜角度が緩めに思える。
次郎笈山頂(1930m)
山頂表示の右に見えるのは手前の丸石と奥に三嶺、笹山の頂上は徳島の有名どころをグルリと見通せる。


南の稜線は標高を300m程下げ槍戸アルプスに続いている。こちらは魅力的な樹林帯を辿るルートらしいので何時か山の家から登ってみたいと思っている。
西の笹稜線から見た次郎笈も魅力的なので西に向かい下りはじめた。丸石辺りまで行ければいいのだけど目的は次郎笈の撮影に時間を掛けたいので無理はしない。
 
西稜線から見る次郎笈も魅力的だ。
丸石との最鞍部まで下ってしまえば登り返しが大変になってしまうので緩く下った辺りで引き返すことにした。
次郎笈トラバース道から引き返す。三嶺・剣山の縦走をしたときはピークを踏みたい一心でキツい登りを受け入れたが平行に伸びているトラバース道は楽ちんで次郎笈斜面の絶景を楽しめる。
深谷の最源流が身近に見える。あそこが最後の二又だからかなりの上流まで詰めていたのがよく分かる。昔(20年位前の話)は水が切れるまで源流アマゴが棲んでいたが最近はめっきり数が少なくなってしまった。苦労して最源流まで釣り上がってきたのだから釣れたアマゴを持って帰りたい気持ちは分かないでもないが居なくなったアマゴは何処からともなく湧き上がってくる筈はなく復活するには何年もの月日が必要となる。最源流にアマゴが居れば下流のアマゴも豊かになる・・・・『源流の限界』を知るべし

剣山もトラバース道から帰る。
ここから見える登山道の奥行き感の向こうにある塔の丸・祖谷山系もいい風景だ。
大剣神社の御神体である50mの大岩・・・・いつ見ても凄いわ。
 
西島駅まで戻り遊歩道を大回りする。
登山道と比較したら500mも長くなるがいつもお世話になっている祖谷川の源流碑に挨拶しないで帰るわけにはいかない。長くなった分、山道は緩くなり山歩きで疲れた足を休めることも出来るし大木が立ち並ぶ原生林を横目に見ながら歩くのがいい。

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四国の山歩き一覧
渓好きではあるが、山はそれほどでもない。 釣りの途中で登山者に出合うと、まだまだ先が長いのにご苦労様だなぁと感心します。山頂まで行かなくても渓筋を遡行すれば濃い自然は一杯あるし、感動的な風景にも出合える。何よりネイティブな渓魚と遊べることが...

コメント

  1. おじゃまる より:

    源流域の放流事業の行われない場所でのキャッチ&リリースは大事だと思っています。食のために釣る方々は手ぶらでは帰れない気持ちはわかるのですが。難しい問題だと思っています。

  2. おじゃまる より:

    ちなみに私は約5年ほど前に愛知県からわけあって松山市の実家に戻ってきました。戻ってきてショップを通じて私がフライをしているのを知った中学の同級生からコンタクトがあり、少しの間一緒に釣りにも行っていましたが、彼の正体がわかり一緒には行かなくなりました。ルアーをやっていたということで釣り場の情報も随分とでかいことを言っていたのですが、正体は仕事柄出会った釣り人から聞いた話や雑誌の知識だけで実釣ほとんどなしというからっぽのド素人でした。これぐらいのことならばれても可愛げというものもあるものですが、私がこちらに帰ってきてから探した大事な釣り場から毛ばりの種類までショップを含め保険の仕事で付き合いのある連中にまでバカズラ全開でしゃべくりまくったようで、その後その川は枯れ果てた姿に変わってしまいました。本来なら秘密。しゃべってしまい入る人の数が増えて持ち帰る方の人数が多くなれば瞬く間に川は滅びてしまいます。その川を守りたければ他人に教えないのが一番の方法だと思います。私自身も大変後悔しています。

    • tanisi tanisi より:

      おじゃまるさんコメントありがとございます。

      釣り場情報が広まると渓が荒れてしまうので取り扱いを慎重にしなければなりませんが秘密主義に徹すれば孤独で淋しい釣りにならざるを得ないし単独行動は安全面で不安が大きくなります。
      是非、信頼できる仲間を作るようにして下さい。

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