伊予富士-西黒森 縦走

四国の山歩き
四国の山歩き  2015/12/14 晴れ 
カシバードによる遡行図
Start
 寒風山登山口(7:45)-
 桑瀬峠(8:30)-
 伊予富士(10:30~10:40)-
 東黒森(11:20)-
 自念子ノ頭(12:20)-
 西黒森(14:20~14:30)-
 瓶ヶ森林道(15:15)-
 寒風山登山口(18:45)
End
標高マップ

今年、山歩きをはじめた当初から伊予富士-西黒森縦走を考えていました。どうせなら樹氷が付く時期がいいじゃないかと先延ばしにしていると11月末の雪、毎年の予定より早く瓶ヶ森林道が閉鎖されてしまいました。
先週は赤星山、1400m級で雪の確認が目的でした。1200m付近で雪が現れ、1400mの山頂付近は20cm以上の積雪がありました。標高の高い山は諦めて里山モードに移ろうかと思っていた矢先、とある掲示板で雪のない伊予富士山頂の写真を目にして『やる気』が目を覚ましました。(こう言うリアルタイムな生の情報はとても貴重です。)
当初の予定より時間と距離は長くなりましたが『伊予富士』『西黒森』『樹氷』の魅力には勝てません。

瓶ヶ森林道のゲートが閉まっています。次に開くのは来年の4月中旬です。

毎度のことながら、登山口から桑瀬峠までの急登は歩きはじめに堪えます。
寒風山トンネル手前から山を見上げると上の方は白くなっていたので心配していましたが
高知県側の南斜面は全く問題なしです。
桑瀬峠を過ぎて伊予富士に向かいザクザクと霜柱を踏みしめて歩きます。

正面に伊予富士が見えてきました。
山塊の集まりって感じで、どう見ても富士には見えません。

近づいてみると凸凹した笹山と後ろに控える岩山、独特な美しさがあります。
影斜面に分け入って樹氷を撮影しますが込み入りすぎて、上手くフレームに収まりません。

振り返れば、寒風山、笹ヶ峰、ち山、冠岳、平家平 東に赤石山系
登山口で言葉を交わした年配の二人連れは笹ヶ峰に登ると言っていました。グレートトラバース2『日本二百名山』で笹ヶ峰は有名になりましたね。

伊予富士山頂(1756m)
全然雪がありません。

東黒森、自念子ノ頭、西黒森、瓶ヶ森に続く稜線、その奥には石鎚山、岩黒山、筒上山、手箱山が続いています。

これだけ天気が良くて気温が上がると間近な樹氷は諦めていました。
東黒森に続く登山道が北斜面を辿る場所、樹氷のトンネルが待っていました。頭上から樹氷の塊が落ちて来ます。目的は別だけどヘルメットを被ってて良かった。

伊予富士から近くに見えた東黒森

登りはじめると意外に奥が深く汗をかきながら山頂を目指します。
東黒森山頂(1735m)

東黒森から瓶ヶ森林道に下る途中自念子ノ頭が近づいて来ました。

ほんの少しの間車道を歩きます。
旧寒風山トンネルから土小屋までの山岳林道、これほどまでに、稜線とマッチした美しい林道は他にないと思います。

自念子ノ頭山頂(1701m)
今日の山頂バックの写真は瓶ヶ森と石鎚山です。

時刻は12時20分、西黒森に登って明るいうちに帰るには微妙な時間です。
しかし、円錐状の山形が登りたい意欲を掻き立てます。
稜線から、円錐状の西黒森が近づいて来ました。その左隣には瓶ヶ森・・・・贅沢な風景です。あの円錐をどうやって登るのか楽しみです。
稜線か続く森は豊でブナの大木に目を奪われます。
登山道横のブナの太枝が切られていました。登山者のために・・・・だったら「いらぬお世話です」、こんな場所では、人よりも自然が優先されるべきですよね

西黒森の登りの起点 神鳴池までやって来ました。
確かに、山頂から見る展望は最高ですが俺の場合、コルから見る渓筋が気になって仕方がありません。大木がコルから源流域に続く様を見ていると豊かな渓なんだと思います。
この下は加茂川主谷の源流域、そして南斜面は吉野川最源流の白猪谷です。

瓶ヶ森から続く登山道と交差しました。
ここから少し進むと、山頂まではムチャクチャな急登です。源流遡行は、とんでもない急登に取り付きますが、こんな急斜面が登山道とはねぇ
急登を何とか登った山頂は低木に覆われて展望がありません。なんか損した気分です。
西黒森山頂(1861m)
西黒森の山頂に展望がないので、笹の展望台に出て帰還ルートを確認します。
あれが自念子ノ頭で、中央が東黒森、そしてゴツゴツした山塊が伊予富士・・・・となると、あの斜面辺りが桑瀬峠・・・・思えば遠くへ来たもんだ、早く帰らないと真っ暗になってしまう。

瓶ヶ森林道まで帰ってくるタンポポが咲いていました。気温は15℃くらい、この陽気に誘われて季節を間違えたのでしょうか?

東黒森に向かって陽射しが傾いていきます。

日の入りまで、もう少し時間が時間があるし、走って追わえる元気は残っていません。

伊予富士の登山口まで帰ってきました。
時間は4時半、伊予富士を登っている時に見たトラバースルートは笹が刈られていませんでした。
あと30分もすれば、暗くなってしまいます。まだ、淡い期待を持って歩いてきましたが桑瀬峠ルートを諦めて瓶ヶ森林道を辿ることに決めました。

筒上山に向かって夕陽が沈んでいきます。少し待ちましたが赤く染まってくれません。

もう少し待とうか・・・・迷いましたが駐車場まで帰還することを優先しました。

第3号墜道まで戻ってきました。

まだ、辺りは薄らと明るい・・・・トンネルの中を覗き込むと出口が薄らとしか見えません。釣り仲間のYさんが照明のないトンネルを歩くのが怖くて山越えルートを選んだ伝説
俺ならトンネルの壁を伝いながらでもトンネルを選ぶと思っていました。
ここで、ヘッドランプを取り出します。
試しにトンネルの中でヘッドランプの明かりを消してみます。「うわー真っ暗・・・・総白髪になったらどうしよう!!」 半分くらいは白髪なんだけどね。
完全に惰性で歩いています。もうそろそろ駐車場が近いだろうと思ってGPSを確認してみると、伊予富士の手前から飛び出した鷹ノ巣山の折り返しに届いていません。
「そうだ、今日から双子座流星群が見えるかも」
疲れたら、星空を見上げますが、凝視する余裕はありません。
兎に角歩き続けます。歩みを止めたら次に歩き始めた時、涙目になってします。

漸く、寒風山登山口のゲートが見えてきました。
歩き続ければ何とかなるだろと思っていた瓶ヶ森林道トラバース、時間も体力も限界を超えていました。


遡行データ
 遡行距離25.0km 標高差 750m
 寒風山登山口-桑瀬峠-伊予富士(1756m)-
 東黒森(1735m)-自念子ノ頭(1701m)-
 西黒森(1861m)-瓶ヶ森林道-寒風山登山口

 

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