源流釣りの最終目的地は魚止めです。
もうこれ以上、この渓に渓魚は居ない場所まで釣り上がれば達成感に満ちて帰って来ることができます。逆にあと少しで魚止めなのに時間切れで届かないときは後ろ髪を引かれながら肩を落として帰ってくることになります。
魚止めは、どんな場所でどんなアマゴが棲んで居るのか募る思いはつきません。
『源流の魚止め』・・・・ロマンに満ちた場所です。
では、どんな場所が魚止めなのか考えてみました。
魚のことだけを考えれば大きな直瀑があれば、そこが魚止めで魚止めの滝などと言われています。しかし、渓魚の棲息には人の手が大きく関わり、魚止めの滝をさらに越えた先に放流されています。重い荷物を抱え、険しい斜面を辿り滝上放流に尽力下さった先人達のお陰で素晴らしい源流釣りを楽しむことができています。どんなに感謝しても足りないでしょう。
先人達のように同じ水系の渓魚を滝上に上げるのが基本です。何処の子孫か分からない発眼卵を源流に持ち込むのはどうか?と思います。渓魚を増やす方法として安易で優れていますが、安易さ故その渓の特徴を持った在来種の存在が軽視されがちです。
源流釣りはどんな渓魚でも釣れればいいだけではないと思いますがどうでしょう。
然るべき場所に卵放流されることを願います。
水量、水の深さ、餌の具合、樹木の植生、自然環境、放流の有無・・・・条件さえ整えば渓の傾斜が上がり渓が幾つもに分かれる場所の手前までだったら棲息できると思います。
そんな場所は棲息環境が厳しく個体が大きくならない可能性はありますが、そこより上流から流れてくる餌を独占して捕食することができるので大物になる可能性だってあります。
『魚止めの主』ってのはそんなヤツだと思っています。
- 竿を出して 魚心を確かめる。
- 釣れなかったら、目を凝らしてアマゴの有無を確認する。
- 先に書いた地形的なことを考慮する。
釣り仲間のIさんは川底の状態を見て「アマゴが遊んだ跡があるから、まだ絶対に居る」と言う。この見分け方を詳しく説明してくれるのだが実践ではなかなか難しい・・・・子供の頃から渓でアマゴを見てきたIさんだから分かる感覚なんでしょう。
魚止めの滝までやって来た。
いつもなら、6寸クラスが何尾か浮いているのに気配すらない。まだ、時期が早いのか? 仕掛けを入れると黒い影が近づいて来たが様子を覗っているだけで餌を喰わない・・・・ 少し仕掛けを動かしてやると竿が引き込まれ重みを感じたところで合わせを入れる。 水面をバシャっと割った時点で大物だとわかった・・・・尺伝説⇒「魚止めの滝 尺1寸」
去年、最初の尺上は魚止めの主でした。
何度か魚止めの滝から最源流まで釣り上がったことがあります。滝上は傾斜がある連爆になって深みのある溜まりが数カ所、その上は渓が散るまで緩くなっています。条件的にはアマゴが棲んでいても不思議はないが反応はありません。
可能性があれば自分の足で稼ぎ自分の目で確かめて納得するしかないようです。
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