熊の棲む渓

渓流釣り遡行記2007
渓流釣り遡行記2007  2007/9/9 晴れ
  吉野川水系(祖谷川)

夏休みのある日、「まっちゃんの渓流と里山」のまっちゃんの呼びかけで『渓流釣りを愛する皆様』というお題目で讃岐の渓流釣り師の飲み会があった。メンバーは、まっちゃん、まっちゃんの相棒 洋弓さん、「香川のシンちゃん」のKさん、「四国釣魚大全」のYさん、「銀の音」の銀次郎さん、そして私の5名 初対面にもかかわらず、旨い酒と渓流釣りの話題で 酔いしれて意気投合してしまった。

今回は、そのなかの一人、『アカマツ名人』銀次郎さんと釣行することになった。

車止めを歩き始めて30分、銀次郎さんの「あっ・・・」という声に振り返って渓を覗き込むと、大きな動物が(1m以上はあったと思う。)物凄い勢いで斜面を下り、渓を渡って対岸の樹木の中へ消えていった。初めは猪だろう思ったが体の色が真っ黒・・・・・剣山山系とは祖谷川を挟んで反対側だし、 最終民家から2kmも離れていない・・・・「まさか???ねぇ」相棒に同意を求める。

「いまのなにやった???」

「耳が丸かった・・・・・」

ほんまもんやーーー!!!

走り去る姿見ただけだったので、熊に対する恐怖心はなかった。

何食わぬ顔をして歩き始めたが、 『熊と鉢合わせになったらどうしたらいいのか????』という難題が頭の中をめぐりはじめた。そして何故か『柔能く剛を制す』の言葉が思い浮かんだ。そして次に連想したのが『巴投げ』だ。襲ってくる熊の勢いを利用して投げ飛ばす大技だ。こりゃいけるかも知れないと思ったのだが・・・・次の想像は、巴投げに入った瞬間、熊の重みに耐えかねて熊の下敷きになってもがいている場面だった。

「やっぱし、ダメや・・・・鉢合わせにならないことを願うしかない!」

入渓点に着くと、けたたましいヘリコプターの爆音に空を見上げる。低空飛行で繰り返し繰り返し飛んでくる。尋常な飛び方ではないと思った。あとで聞いた話だが近くの山で登山者の遭難があって捜索していたそうだ。こううるさいと熊も怯えて出てこれないだろうと勝手に決めつけて入渓することにした。

最初の滝をこえる銀次郎さん

水量は少なめ

8寸前のアマゴ(23cm)

中央の深みに餌をいれると一発でパクリと喰ってきた。

 



 

銀次郎さん

10時過ぎに上流の二又に着いた。ここで大休憩

さて、これからどうしようか?二又以遠は乏しい水量が2つに分かれてしまい、たぶん釣果は望めないだろう・・・・・といっても納竿して下山するには、チッ早すぎる・・・・

「尾根を越えて隣の谷に行きませんか?」

「・・・・・・・・・」     銀次郎さん お疲れのようであまりいい返事は返ってこない。

「尾根といっても、登りが5、60mくらいであと30m下れば谷があります。」

「・・・・・・・・・」

「下は連瀑になっているから正面突破は無理。尾根を越えて谷に入るなんて考える奴なんて、そういないだろうから、魚がウジャウジャ待っているかも知れませんよ」

「ほんとに?」   ノッテ来ましたね。

上流に向かい斜面を登りはじめた。高度を稼いでから目印のコルに向かい廻り込んでいくと意外と簡単に尾根に到着・予定通り30m下って隣の谷へ降り立った。

『ウジャ・ウジャ?』ではないにしても、何匹かの魚は確認できたがこちらも渇水状態、警戒心が強くなっているのかなかなか針掛かりしない・・・・・・

上流を目指すと枯れ谷になってしまった。「もう終わり??そんなことはない」地図で確認するとまだまだ、先は長そうだ。直線で300m程進むと水量が現われた。

しばらく遡行すると枯れ谷になってしまった。

地図を開いて現在位置を確認する。まだまだ、水が枯れて終わるには早そうだ。

300m程枯れ谷を歩くと水が出はじめた。

当日データ
  釣果:15匹 最大23cm キープなし
渓流釣り遡行記2007
渓流釣り遡行記2007一覧  吉野川最源流の滝です。30分以上前から魚信は止まっていました。それでも、遡行を続けられる魅力ある渓です。今年も源流に拘った釣りになると思います。

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