2003年愛媛解禁 W谷+水無し谷

渓流釣り遡行記2003
渓流釣り遡行記2003  2003/2/1
  東予水系  

去年の10月から単身赴任となった。

少し早めに、仕事を切り上げ、一人暮らしの住み家に帰ったのが9時、はまちゃんとの約束が12時だから、11時前に出発すれば十分だ。飯でも食ってから出かけようと思ったのだが一人食事をするのも味気ない。(いつものことなのだが) それなら、渓のせせらぎを聞きながら食事をするのも悪くない。それに車止めについてしまえば運転する必要もないから酒も思う存分飲めるしね・・・・・これが一番の理由!・・・・そうと決まれば長居は無用、解禁間近の渓に出発進行。途中、コンビニで食料(ほとんどつまみという噂もあるが)と酒類を買い込み目的の渓へと向かった。

国道から、渓沿いの林道に入り、週の半ばで降った雪が気にかかったが、ほとんど雪がないまま車止めに到着した。車止めから上は少々雪が積もっていた。

せせらぎを聞きながら食事・・・の筈だったが外気温は1℃、車エンジン止めると、寒い 結局車のエンジンをかけたままでBGMを聞きながらの解禁日カウントダウンが始まった。持ち込んだ弁当をたいらげ、ビール1本空け、少々眠くなって来たときに、はまちゃん登場

「かいちょう、早かったんですね」

マンションよりこっちの方がいいから、1時間前に来てしまったよ」

改めて、明日の解禁日を祝して乾杯、それから、恒例行事「お神酒撒き」をはさんで、3時過ぎまで車中宴会は続いた。これだから、解禁日釣行は止められません。

6時半過ぎに同業者が車の窓をたたく音で目が覚めた。
「この上、釣るんですか」
「ハイ・・・・」
「早いですね、何時から来ているんですか?
「3時くらいからかなぁ」・・・・前日から来ているなんて恥ずかしくって言えなかった。(^^♪

2月1日午前0時
べつに信心深い訳ではないが
今年1年の安全を祈願した。
四国渓師会の合言葉は
  『無事帰還』
ここはひとつ、四国渓師会全員の安全を祈願したのだが酒2合で足りたかどうかは判らない。
なんせ、大酒のみの神様と知り合いの連中だから・・・

W谷

 

解禁日の渓にはピーンと張りつめた空気がある。この雰囲気が好きだ。今シーズンの釣りがここから始まる。 少し歩きはじめると、薄い足跡があった。そういえば車を止めたときに、車止めの石があったことを思い出した。今日が解禁日だから『密漁?』・・・・あまり気分はよくない。
誰もが解禁を待ちわびて楽しみにしているときにこっそりと釣りに入るのは卑怯である。「ブツブツブツ・・・・・・」気分を入れ替えて1投目・・・アタリがない・・・またまた、気分はグレー・・・

「ここは、絶対にいるよ」とはまちゃんにポイントを譲る。

アタリありませんよ?一つ上を攻めてみます。」
「おかしいなぁ、密漁のせいかなぁ・・・」
一つ上のポイントへ竿を出しているはまちゃんを待っている間に、はまちゃんの足元へポチャリと餌を投げ込んだ。

「はまちゃんがやった後だから、どうせいるわけないか?」と思っているとゴソゴソーーと小さなアタリ、少し送り込んでから合わせると6寸くらいのあまご

「初物GET!いる。いる。いるじゃない」
はまちゃんには、申し訳ないが他人の釣った後の足元から釣り上げるほど楽しいものはない。
「えーーーいましたか?」
それ以来、『密漁』のことは完全に忘れてしまった。ゲンキンナものだ。

今日の相棒は、はまちゃん
どこぞの誰かさんとは違って
オフトレに精進したそうです。
その効果のほどは、どうかな?

はまちゃんが、今年最初のあまごを釣り上げ
カメラで撮影していたタイミングで私にヒット

岩の上から一気に引き抜きハイポーズ
7寸強のあまごでした。

二又を過ぎて小支流の手前
少し疲れたのでコーヒータイム

枯れ木を拾って杉の枯葉に火を着ければ
ごらんのとおり『焚き火』の出来上がり
寒い中、焚き火に温まりながら飲むコーヒーは
これまた最高ーーーー

小支流上の大滝
流れ落ちる飛沫が岩壁に貼りついて氷の世界
それでも6寸前後のアマゴが二人にヒットした。

大滝を超えれば、開けた渓になるから、もう少しは解禁日の釣りを楽しむことができると思ったのだが、滝の上も雪の世界・・・・・・ここからは林道が渓沿いから離れてしまい。川通しで帰ってくるか、はるか上の林道に這い上がるかしかない。「このぶんじゃ、釣りになるの少しの区間だけだから、ここで納竿して本流へ行きますか?」

渓沿いから20m程上にある林道を経由して車止めまで一気に下った。さて、本流を釣ろうと思ったのだが、土曜日の解禁日とあって、本流に下りる要所要所には、釣り人のものと思われる車が止まっている。どこから入ろうかと川沿いを車で下っているうちに下流まで来てしまった。

「隣の渓に入ろうか?」
この辺りは知らないから、お任せします。」と、はまちゃん
「小さい渓だから誰も来てない思うよ」
小渓沿いに車を進めると・・・・・・ここにも入渓者・・・おまけにハンターが集まって狩猟中・・・・「ここも、だめだなぁ」
 
 
水無し谷
「困りましたね・・・・・・」
「じゃ水無し川に行ってみる」
「水無し川?」
「あそこなら、車道もないし、車止めから川を見ても全く水が流れてないから、あまごが釣れるなんて誰も思いはしないからね」

 

車をUターンさせて、一路『水無し川』へ向かった。やがて水無し川の車止めに到着

「ここが水無し川!」

「へぇー全く水がありませんね。こんなところにあまごがいるんですか?」

「心配しなくても大丈夫、10分も歩けば、ワンサカ水が出てくるから」

5分ほど歩くと取水口があって、もう5分歩くと二つの取水口があらわれる。ワンサカとは行かないが釣りができるには十分な水量があらわれる。しばらく遡行すると古びたエンテがあらわれ水無し川一匹目あまごが針掛りした。

「ねっ、ちゃんとアマゴがいるでしょう。」

「ほんとですね。元気が出てきました」

「じゃY滝まで、元気出して釣りますか」

水無し川の渓相
水量は釣りをするには申し分ない
小渕が適度に現れてなかなかの渓なのだが
石に付いた藻がすべり歩きにくい。

水無し川は、林道が渓を交差する辺りから、中淵が連続し始め、渓相がよくなる。あまごの魚影も濃くなってきたが、残念ながら時間は3時前、急がないと目的のY滝まで辿り着けない。

 

「ここぞ」っと思ったポイントだけ竿を入れて上流を目指した。2つ目の林道と渓が交差する地点を過ぎ少しきつい登りを詰めると目の前に目的のY滝が現われた。壁面から垂直に水が流れ落ちるさまは、豪快そのものだった。

目的のY滝 30mほどの落差がある。
垂直に落ちる様は、なかなか豪快だ

アマゴ8寸(24cm)この時期の魚にしては、幅広で引きも強かった。

滝の落ち込み前の岩から滝つぼに向かって黒い影が走った。滝つぼに餌を沈めて長い間待った。もう、無理かなっと思っていると目印がスーッと走り合わせると快い引きが伝わってきた。

引きからして、もう少し大きいあまごかと思ったが8寸が出れば何も言うことはない。

当日データ
  釣果12匹(キープ無) 最大24.0cm  
  W谷(7匹) 水無し谷(5匹)
  はまちゃん 8匹
渓流釣り遡行記2003
渓流釣り遡行記2003一覧  ホームグランド、祖谷川源流部にある滝です。こんな素晴らしい風景のなかで渓流魚達に出会える喜びは感無量です今年は、どんな感動が待っているのやら・・・・・

 

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