源流3バカトリオ平瀬を釣る 那賀川支流

渓流釣り遡行記2004
渓流釣り遡行記2004  2004/4/10
  那賀川水系 N谷
序文
仕事が終わるのが遅くなってしまって、全く寝てないまま淳師匠の家に向かう。今日は、車止めまで乗せていってくれるらしいので安心して淳師匠の車に荷物を積み込んだ。
「たぶんね、寝るかも知れないけど・・・・師匠様には、申し訳ないのですがよろしくね」
「いいよ。ゆっくり寝てたら」
と何だカンダいいながら、・・・眠れないまま南国インターに到着439さんと合流 、助手席から後部座席に移動して本格的に寝る体制に入った。物部に入ったまでは覚えているのだが・・・・・・車の急ブレーキで座席下に転がり目が覚めた。
「なんだ!なんだ?」
「ごめん。ごめん。なんか飛び出してきたから・・・・・ハクビシンじゃないの?」
「ハクビシンうまいらしいよ。」
「えっ??食ったことあるの?」
「あれ食ったら・・・なんだっけ???」・・・まだ寝ぼけ眼であった。
那賀川支流 N谷
N渓と本流の出合の少し手前に車を止めて本流の流れを眺める。石についた苔より水量は平水より少し下って感じだ。出合から釣り始めた。3人で入渓ということで私はしばらく傍観の体制をとった。439さんが直ぐに6寸程度のアマゴを掛けた。
「チャンといるじゃない」と釣り上げたアマゴを見せてくれた。
朱点が大きく、頭部まである。飲み屋街のおねぇちゃんのようなケバケバしい放流魚特有のアマゴだった。
「エイリアンアマゴやなぁ」・・・・・我々は、こう呼んでいる。
「那賀川は放流量が多いから、こんなのが混じるのかな?」
平瀬を釣り上がる。所々に小さなポイントがあり、入れ替わり立ち代り竿を出す。釣り上がるペースは無茶苦茶速い。仕掛けにトラブルがあり直していると大きく取り残され、先行する二人に追いつくまで苦労する。ポイントの少ない平瀬に3人で遡行するのは無理があるようだ。

本流との出合から釣り始めた。
本流を渡りN谷に向かう439さん

やがて、左支流があり大滝が姿を現す。ここで淳さんが左支流、439さんと私が本流筋に分かれた。右支流もゴルジェとなり滝が遡行を阻んだ。少し戻り小尾根に取り付いて大きく高巻く。高巻くと渓は細くなり適度な落ち込みが現れた。型も7寸が混じり始めサイズアップした。小さな落ち込みで漸く8寸(26cm)が掛かった。

しばらく釣り上がると渓は、また緩くなった。淳さんが左支流から戻って追いついてきた。

「どう、やった?」
「大滝を越えたら全然緩くなってアブラハヤばっかりや・・・こっちはどう」
「なんとか8寸がでたよ」

 ここで一息入れた。この分だとあまり期待できないということで渓変わりすることになった。

アマゴ8寸(26cm)
天然の美しい魚体だ
下流で釣れたエイリアンアマゴではなかった。

落ち込みの左下からアタリをとった。

N谷の納竿場所
アマゴは、まだいるのだがこう緩くては面白くない。
左支流から淳さんが合流したところで納竿
左側の植林の中に林道があった。

 

 
 
那賀川支流 A谷
N谷から車止めまで帰ってきた。予定では一つ下流の支流をもう1本釣りあがるつもりにしていたのだが、地形図で確認するとN谷と同じように緩そうだ。こう緩くては面白みに欠ける。とりあえず源流3バカトリオのネーミングもあることだし・・・・
「じゃ A谷 行きますか?」

A谷とは、ダム湖の対岸にある。渓で前々から気になっていた渓だ。439さんと淳さんも以前から気になっていたようだ。(この渓が気になって仕方ない方が四国渓師会の中でも何名かいるようだ。)

短いトンネルをくぐり、ダム湖沿いにA谷の出合を目指したのだが、途中林道がなくなってしまい薮コギ状態でA谷の出合に立った。帰りにわかったことだがトンネル上から立派な林道が伸びていて出合いに目星をつけて林道から下降するのが正解のようだ。

トンネルをくぐって対岸のダム湖に出る。
3バカトリオはダム湖沿いに出合を目指したのだが
トンネルの上に立派な林道がある。
林道を辿り、出会いに目星をつけて
下降するの正解のようだ。

ダム湖との出合で大物を狙う淳さん
鋭い合わせにアブラハヤが掛かり
後ろで見守りギャラリー二人は大笑い

出合からしばらく、大岩、大淵、大滝・・・
大場所の連続だ
エスケープ道もハッキリしない

何処まで行けるのか?
チャンと帰ってこれるのか心配になる。

A谷は出合からしばらく、大岩、大淵、大滝・・・・大場所の連続した超一級渓流だ。薮コギしながら出合いに立ったのでエスケープ道がハッキリしない。何処まで行けるのか?チャンと帰ってこれるのか?少々心配になるが頼もしい二人と一緒なので安心だ。釣れてくるアマゴは6寸~7寸といったところ・・・・・気になって仕方なかった谷ではあったが、意外と魚影は薄い(まぁ世の中こんなもんだろう)

やがて渓と林道が交差する辺りから、渓は急に緩くなり水量も少なくなってくる。二又が現れ淳さんと私が本筋439さんが左支流へ入った。左支流に入った439さんが犬を連れて早々と本筋の二人組みに追いついてきた。

「釣れました?」
「いや、ダメじゃ 間伐の木を倒してあって釣りにならんかった。」
「その犬、どうしたの?」
「ついてくるんよ」
「渓流犬?淵にアマゴがいたら『ワン』と吠えるんじゃない?」
「これは猟犬やな・・・・・・首輪に発信機が付いている。」
ふと首輪を見ると『436』と書いてあった。
「この犬436と書いてありますよ 439さんの弟子じゃない?やっぱ渓流犬やなぁ」
「ワッハッハハハァー」
 
しばらく遡行して、上流の小支流と出合うところで納竿した。 渓流犬436君は、帰りズ~とついてきた。水の中もバシャバシャ横切るし、石の上も器用にピョンピョン飛び跳ねるし、丸木の橋を怖がらず渡る。私なんかの遡行よりよっぽどましかも知れない。 関心!関心!

車止めまで帰ってきたところに軽トラが急にとまり中からおじさんが出てきて

「お前、何処であそんびょたんや・・・・」と渓流犬436君を軽トラに乗せた。
「渓からずっとついてきたんだけど・・・・」
「もう2、3匹いなかったかい?」
「いやぁ逢わなかったけどね・・・・」

「もう2、3匹いるんだったら渓流犬439もいるんじゃない?」

「そりゃ逢ってみたいな」 

林道が交差する辺りから渓は緩くなる。
林道は渓沿いに伸びていた。

左支流に行った439さんが連れてきた渓流犬「436」
器用に渓流を遡行する。
車止めまで帰ったところにご主人様が迎えにきた。
発信機に反応したのだろう。

当日データ
  釣果20匹(キープ1) 最大26.0cm
渓流釣り遡行記2004
渓流釣り遡行記2004一覧 魚止めを求めて源流を彷徨う。滝を高巻き、杣道を辿り、遡行を続ける。流れがある限り魚は棲む・・・一体、何処が魚止めなのか?それなら源頭を目指してさらに遡行を続ける。たぶん、さっきの小滝が魚止めだったのか・・・・驕り...

 

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