四国の渓流釣り 源流釣り入門
厳冬期を耐えた源流アマゴ |
![]() 四国の渓流釣り |
写真で語る源流釣り | ![]() |
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雪が多い2月だった。 3月になり暖かい日が続き、雪の状況を見て陽当たりがいい源流なら行けるんじゃない・・・・と思った。 流石に標高1000mを越えると雪が残っている場所が現れたした。 写真は東に面した急斜面の雪が渕際まで押し寄せ1m以上の雪塊になっていた。 |
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最源流までやって来た。 南向きの落葉樹の渓、3月の陽射しが届いた谷筋は雪が疎らになっていた。 それにしても、青空に覆われたいい天気だ。 |
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重い雪で倒れたのか?倒木が淵の真ん中に被さっていた。 手前の大岩に身を隠しての忍者釣りができない・・・・。 落ち込み横に低姿勢で近づき、倒木の枝に絡まないように仕掛けを落ち込み際との狭い間に入れた。 少し餌が流れたときに落ち込みの下から黒い影が走る。 下流の巣穴に入ろうとしたところで竿が曲がりオートマチック合わせだった。 |
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水面に浮かんだデカイ顔、「もしや・・・・」と思ったが27cm越えの9寸だった。 背中と腹部に目立つ擦り傷が見られた。 コイツが釣れた淵は雪塊の淵より、標高が100m以上上流に位置するので厳冬期は氷に覆われることもあるだろう、狭い巣穴に籠もり揺らぐ水が岩と魚体が擦れてできた傷だと想像できる。 痛ましい傷だと思われる方もいるかも知れないが、極寒の厳冬期に耐え生き抜いた勲章みたいな傷、野性味溢れる源流アマゴの力強さに感動した。 |
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渓から離れた雪溜まりには膝をを越える雪が残っていた。 木の根開がはじまっているので雪解けは近いだろう。 春の渓になれば水性昆虫が増え源流アマゴの活性が上がり、彼が尺を越える日も近いだろう。 |
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湖畔の山里まで戻ると彼岸桜が咲いていた。 | |
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雪の多かった年に釣ったアマゴ 無数の傷が厳しかった厳冬期を物語っていた。 |
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光の当たり方によって黄金に輝くアマゴ サビも源流アマゴの魅力の一つだと思う。 |
写真で語る源流釣り バックナンバー |
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青石谷の青アマゴ | ||||
青石は学術名を緑泥変岩といい、四国を東西に横断する中央構造線の南側は三波川変成帯に分類され堆積した汚や砂が地中で低温高圧に変成された岩石が隆起して地表に露出しています。中央構造線の南に位置する剣山系や石鎚山系を流れ落ちる谷には多くの青石谷が存在しています。 |
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大滝上の美渓 | ||||
急斜面がザレ緊張を強いられた大滝を巻けば優しい流れの美渓が待っている。しばらくは美しい渓相を楽しみながらゆったりと竿を振ることができる。 |
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深山幽谷の源流 | ||||
本流との出合に足を踏み入れれば原生林の渓になります。 人工物は消え深い緑と透明な水の流れが支配的な空間です。 |
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春はアケボノツツジ | ||||
東尾根ルートを考えてみた。 ・車道の回り込みで標高差が100m短い ・遡行距離が短くなる。 ・下道からアプローチし上道からエスケープすれば源流を詰めることができる。 ・尾根には登山ルートが通っている。 |
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最源流の撤退ルート | ||||
尾根の突端を下り連瀑を越え長い渓を最源流まで詰めてきた。 渓通しで撤退するには距離が長いし、最後の登り返しが急斜面でメチャシンドイことになる。渓から標高差が短くなった尾根に乗り最短距離を下り帰還できるルートを開拓した。原生林の揺尾根は自然の奥深さを感じることのできる贅沢な空間です。 |
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巨木の森を流れる渓 | ||||
林道から渓筋に足を踏み入れると周囲の景色は一変する。V字の斜面には巨木が立ち並び渓に被さり深山幽谷の雰囲気が漂っている。 水は大岩が重なり合った間を流れ落ちている。背丈の倍ほどの岩の重なりは正面突破が難しいけど脇に回れば簡単に巻くことができる |
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真夏の源流釣り | ||||
過うだるような下界の暑さを遠ざけるには標高が1000m以上の渓が良い。 更に原生林の渓なら谷筋を覆い被さる巨木が真夏の強い陽射しを遮ってくれるので快適だ。 車止めの温度は15℃前後、少し肌寒ささえ感じられる。周囲が明るくなったのを見計らい、まだ薄暗い林道を歩きはじめた。 |
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新緑の頃 | ||||
先週まで殺風景だった源流の風気が若葉色の明るい色彩に変わった。 南向きの渓を選んだこともあるが一気に春めいてきた感じがする。 |
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魚止めの釣査 | ||||
過去に知る限りの魚止めは既に越えていた。 渓の流れは細くなったけど少しでも深みがあればアマゴが反応してくれる。源流アマゴ求め源流を彷徨う渓師にとって至福の時間はいつまで続くのか?上へ上へと導かれることに何の抵抗も感じなくなった。 |
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原生林の源流を辿る | ||||
新緑が芽吹きが終わり深緑に移り変わろうとする時期の源流が好きだ。 渓へのアプローチを下りはじめると人工物がなくなる。広葉樹と針葉樹が混じり合った多様性のある原生林に辺りを見渡し歩みを止めた。疎らな低木の茂みが原生林の奥深さを物語っている。彼らは巨木が倒れいい光が差し込まない限りこれ以上大きくなれない自然界のルールに従っている。 |
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最源流の終わる場所 | ||||
黄金週間の釣れない釣り 水線を越えた辺りで見切りを付け渓変わりしようと思っていたが9寸を掛けた。「もう少し行ってみるか・・・・」相変わらず釣れないまま源流の二又に差し掛かる。右谷は崩落したガレに埋まり水が流れていない。本筋はガレの積み重なりが消え渓本来の美しさを取り戻しよさげな落ち込みと淵が続いていた。 |