ゆるゆるのおとろし谷

渓流釣り遡行記2006
渓流釣り遡行記2006  2006/3/25 晴れ
  高知の谷  439道中記
四日前、JUNNさんと“くねくね谷”へ釣行したが数も大きさにも不満が残った、いつまでも不満を抱えていては精神衛生上問題があるのですぐに釣りに行くことにした。今度の釣行先は“ゆるゆる谷”を提案したのだが、JUNNさんは打ち合わせの時から今一気が乗り切らないって感じを漂わせていた、「地図見たらゆるいっすねー、標高低いっすよー、車道がありますよ・・・それにしてもゆるゆるやなー」なんて言ってる。
「谷の名前が良いじゃないすか、こんなおとろしい名前の谷へ入る人少ないと思いますよ」、「そうやな、それにしても凄い名前付けたな・・・」。
地形とか実績とかでなく、谷の名前だけで釣行先を決めるのは初めてであった。
地元の釣り師に聞いたところ「アメゴはおる」と言い切ったので、ある意味少し気は楽である。
ただし、釣り師の話では「神社の裏に滝があって大きな岩の下に穴があり石をドンドンと踏んだら大きな音がしてその下は蛇の巣窟になっちょってゾロゾロでてくるらしいで、ようそんなくへ行くねや」なんて聞いていたので神社のある下流の左支流へは死んでも入るのは、ぜったい嫌だ。
思ったより早くAM5:00頃に現場にたどり着いてしまった・・・、闇の中に不気味な鳥居が立っている、おまけに地図の黒い道がどう見ても現地と違う、おっとろしやー、やめて返ろうか?、いやいやこれほどおとろしい谷やのに入らんわけにゃいかんやろ。
「少し時間があるよ、仮眠できるね・・・」、JUNNさんはそう言ってから18秒ぐらいでサッサと寝てしまった。
入渓点の渓相、
本流は大体こんな感じで続いて何箇所も堰堤がある、

あまりくねくねはしてないが緩い川だ。
6時には夜が明けて餌が刺せるくらいに明るくなった、近くでウグイスが鳴いている、車止から入渓すると地図どおり緩い川が流れていた、水量は多い・・・。
JUNNさんに早速アメゴがヒット「いい川じゃん♪」なんて言ってる、新規開拓なので先の事はよく解らないけど、凄いことになりそうな予感する。
最初の右支流の渓相が開けてすごく良かった、入りたかったけど先が長いのでパス、大堰堤ではもつごがいっぱい釣れた、アメゴは1匹だった。
堰堤を高巻くロープが垂れ下がっていたので、おとろし谷の専門家がいるらしい・・・ちょっとガッカリ、真新しい足跡も遠慮なしに付いている・・・かなりガックシ。
左支流との出合

左支流手前までポツポツだがアメゴが釣れた、なかなか針にのらないのは先客があったからだろう、左支流へ入って行く。 

【ここからはJUNNさん記】

ゆるゆる谷本流から左支流に入る。先に支流に入渓したr439さんを追いかけるが、もう50m位釣り上がっている。

「釣れた?」「全然アタリなしや、この谷には魚なんておらんぜよ。」

本流はゆるゆるやったのに、左支流は勾配もあり、小滝の連続で、水量も多い。ここに魚がおらんワケがない。

早速釣りを開始する。・・・確かに全くアタリがない。本流との出合いから、もう100mは釣り上がっているのに1回もアタリがないなんて、やっぱり魚はおらんみたい。本流に戻ろうと思ったら、上流に3m程の滝が見える。

「あの滝壷におらんかったら、本流に戻ろ。」とr439さんに言って、滝まで進んで行く。

「ガツガツ!」アタリがあった。その瞬間、アワセを入れていた。「やった~、おったやん。」かなりの大物やと思ったのに、すぐに水面に浮いてきた。そのままゴボー抜き。

「お~い。釣れたぞ~。」r439さんを呼ぶ。

「こんなん釣れたけど、ひょっとして尺あるんとちがう?最近、でっかい奴を釣った事ないから大きさがようわからんわ。」

「こいつは尺あるのとちがう?」・・・急いで検寸定規をリュックから取り出す。じゃ~ん!31.0cm。

昨日、かいちょの家に、ゆるゆる谷の地形図を借りに行った時、「今年はもう6回も釣りに行ったのに、まだ1匹も8寸が釣れんのや。」と言うと、尺を釣ったばっかりのかいちょは、「8寸を飛び越して、いきなり尺が釣れたりして・・・がんばってヨ。」なんて冗談言うとったのに、現実となってしまった。

ほんの数日前に、かいちょが釣ったアマゴより1ミリ大きいわ、かいちょ悔しがるぞ~。 

 



 

【再びおとろし谷本流へ】

少し(・・・かなり)悔しかったがどうやら今日はJUNNさんにつきがあるようだ、「次の尺は俺がもらうぜ」と気を取り直し本流へ戻る。

出合の少し上に先客が捨てた吸殻が落ちていた、どうも先週あたり釣っているみたいだ、それでもめげずに堰堤を巻いてゆるゆると釣り上がっていった。

次の右支流は連漠の滝で手強そうだったのでパス、またゆるゆると釣り上がって次の右支流へJUNNさんが入って行くのが見えた、かまわず本流を釣り上がると小滝に付いた大場所があった。

ウシシ これはおいしそう

錘を追加して深く落とし込むと6寸までが3匹釣れた、大物を期待してたのでガックシ、20分ぐらい粘ったがJUNNさんが戻ってこないので少し下り右支流へ様子を見に行く、「うおーーい!」、「ほーーいい」、「どやったー?」、「8寸1匹釣ったで、9寸と7寸3匹はバラしてもうた」

右支流から戻ってくるJUNNさん、
傾斜のある支流で大物が釣れる、

カッコイイ8寸アメゴを見せてもらった。
わたぐじが釣った7寸アメゴ
本流へ戻って昼飯、あと少し遡行すると核心部だろう、どんなポイントが待ち受けているのかワクワクする
大滝20m 想像していた以上の滝があった。
メチャクチャ期待して濡れながら暫く粘ったが、この渕で全くアタリがなかった、「魚止めか?」。
滝壺を右から攻めるJUNNさん
左から巻いてもう一つ滝を巻くと堰堤があった、ここでアメゴが群れていた、餌を奪い合って水面でバシャバシャやっている、「魚止めじゃなかった」、先客はこの堰堤渕へは竿を出してないようだ、8寸を確認したけど釣れなかった。
堰堤上を少し釣り上がったところでタイムアウトで納竿、魚止めは確認できなかった。
すぐ上にある林道へ出る、JUNNさんは地図を広げて谷筋と尾根筋を眺めて遡行経路を確認している、「思ったより良い谷やったなー」なんて言ってる。
「今日は大きさも数も完敗でした、早く南国に帰って乾杯しよ」・・・せめて酒の量だけでも負けたくない!!。
家に帰る途中であめごさんから携帯が入った、「どないでした?」、「JUNNさんが尺釣ったでー、そんでもって今から祝賀会をするんやけんどこんかよ?」、「家に行ったらえんじゃろうか?」、「そうそう家にきてー、呑むき泊る予定で来てやー」、「明日仕事で朝早いので酒は呑めんのやけんど、ちょっと顔出しだけするわ」。
「あめごさんくるでー」、「ホーそりゃ嬉しいわ、久しぶりやから楽しくなってきたなー、ところで酒呑めんの?」、「まー家に来たら帰すもんかよ、無理やりにでものまして帰さんでー」。
さかなやという看板の小さな魚屋で白魚の幅広いみたいななにやらわからんものを買った、「なにそれ?」とJUNNさん、「のれそれ」と439、「なにそれ?」とJUNNさん、「だからぁのれそれ」と質問が繰り返された。
外は苦手なので花瓶にさした桜花で花見
JUNNさんは風呂に入ってから、わたぐじは入る前にビールをいただいた、芋焼酎に手を出した頃にあめごさん登場、酒呑めないって言ってたのにビールと刺身とツマミをしっかりと携えて、「差し入れでーーす」なんて言ってる、躊躇せずにコップを手渡し一気にビールをガバガバと注ぎこんで「カンパーイ」「ぐわんぱーーーいい」、花見は尺上付き宴会となり、参加者1名増員となって盛り上がっていった。
当日データ
  釣果: 二人で60匹  最大31.0cm
渓流釣り遡行記2006
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