05真夏の尺上 吉野川水系D川

渓流釣り遡行記2005
渓流釣り遡行記2005 2005/8/28 晴れ
  吉野川水系D川  439道中記  
この夏、高知県下の降水量は極端に少なく大渇水である、四国の水瓶早明浦ダムも底をついた、それでもこれでもかーと絞り出すかのように最後の濁水を放流している。昨日は故郷のS川へ昼前から釣行したが、気温34℃の本流遡行はかなり無理があり、疲れ果ててしまった。
川本流の渓相、渇水状態

夕方になると昼間の暑さが嘘のように涼しくなった、スーパーで少しの買い物を済ませダム下の河原へ車を乗り入れ湯を沸かす準備をしていると、渓師会のリュウホウさんから携帯が入った。物部川の支流の情報を聞いてきたのだが、「その渓は最近入渓者があったのでやめたほうがいいよ、明日D川へ行くけど一緒に行く?」と話が進み、朝4:30集合ということでまるくおさまった。

晩飯は、先週3日かけて和歌山の川を見学に行った(熊野川、古座川、日置川、富田川、日高川など)とき、海南のコンビにで買ってきた、○出商店の袋入りインスタントラーメンだ、豚骨醤油味のスープと腰のある麺はとても即席とは思えない美味さである。具に煮卵とメンマとモヤシ、もちろん刻みねぎを入れて完成(うしし美味いデー)、ビンビンに冷えたビールで一人乾杯、焼酎を流し込んで仕上げ、深い眠りに付いた。

朝目覚めて足をさすってみたが蚊に刺された痕跡はなかった、待ち合わせのS川入り口でリュウホウさんとたまちゃんと合流、D川へと急いだ。

渓師会年間釣り大会も終盤にさしかかっている、現在1位は34.5cmでコイさん、2位は34cmでおっさん、3位は33cmでさねちゃん、「やっぱり尺二寸を釣っとかないと優勝を狙うのは難しいだろうなー」と思いながら、ズルズルと8月末になってしまった。

あと何回も釣るチャンスがないので、大物が出そうな渓を絞り込んでの釣行計画をたてたが、源流で尺二寸ってのはなかなか厳しいものがある、いろいろ考えても仕方ないので、運を天に任せて実績のある谷を攻めることにした。

車止めのヘアピンから上流をリュウホウさんとたまちゃんが魚止めまで、私が最下流から車止めまで釣りあがることで分かれた。

D川ヘアピン下の渕(昨年撮影)

中間点にある砂防堰堤の上流を先に釣ったがアタリが2回、8寸1匹と振るわなかった、10匹ぐらいのアブを車に乗せて最下流へ移動。

道端にテッポウユリが咲いていた

ロープを使ってゴルジェの下へ入渓、ここから堰堤までは遡行が厳しい、水量がある時は泳がないと絶対通過できない個所が幾つもある、泳ぎっぱなしと言っても過言ではない、左側30m上に車道があり2ヶ所だけ上れる所があるが、見落とすと泣きが入り、泳いで下流へ下るしかないのだ、大きな滝がないのでそれだけが救いである。

入渓点付近の渓相

きょうは渇水だから何とか歩いて遡行できる、胸まで立ち込んで壁をヘツリ、竿を出す作業を繰り返しながら、暗いゴルジェの遡行を続けた。

 

 

頑張ってみるがまったくアタリが無いので、開けて日のあたった次のカーブで納竿しようかと思いながら浅い瀬に餌を流す、と、なにやら大きなロープの切れ端みたいなのが餌を追ってきて反転、上流向いてジットしている、ラインは止まったままだ、魚ではあるがアメゴではない、白い点々のようなものが全身にある、痩せたマスやろか?と思いながら小さくアワセを入れると少し頭を振ったがまだジットしている、なんか気色の悪い魚やなーと思いながらもテンションを掛けると難なく下流へ誘導することができた。

砂利岸へ無造作に引きずりあげると、ボラみたいな頭と細長く丸い魚体と白点から岩魚だと分かった。

「誰や!この渓へ岩魚を放流したのは、えいかげんにせいよ!!(怒)」とブツブツ言いながらカーブを曲がると最後の大渕へ到着した。

D川最大の渕

7.6mの本流竿に5mの仕掛けをセット、腰まで立ち込み落ち込み目掛けて竿を振るとうまく左の流芯に乗りながら錘が沈んでいったその瞬間!!、クン クン クン と竿先を大きく叩いてアタリが止まった、

「まだまだ」と少しラインをいなして間をおき、軽く竿先を上げるとグーーーンと落ち込みへ引き込んで行った、「アメゴじゃーーッ こーれを逃がしてなーるものかーー」と竿を溜め込むと落ち込みから剥れて流れに乗り、エラ洗いを繰り返している。

天井に枝が張りだしているのでそれをかわしながら下流の浅瀬へ誘導するとこんどは下流への絞り込み、流れに乗っているのでメチャクチャ曳くじゃないか、「アメゴじゃアメゴじゃー、それも尺を越えちゅうでー、夏アメゴじゃーーッ♪」と独り言を叫びながら砂利岸へ向きを変え、勢いを付けて丁寧に引きずり上げた。ハリは浅いながらも上顎にかかっていた・・・、危なかったねー。

D川の尺上
(まだ大きさがハッキリとは分からない、ドキドキ)

検寸定規を持ってきてないので測定できないが、35cmありそうな感じだ(^^うしし・・・もしかして1位浮上?、しかし車にも検寸定規は無い、まだ9時やしリュウホウ組はまだまだ帰ってこんし弱ったなー。

とにかく寸法が際どいので検寸しとかないと話にならない、腹を出したら見栄えが良くないが、出さないと腐りやすいし・・・、とにかく車へ帰ってから考えることにして少し下り、カーブの小尾根を使って車道へ出て帰還すると、車内はゆでたまごが作れるぐらいにむせ返ってアチチ 状態だった。

この暑さじゃ町まで行ってメジャーを買ってそれから測定なんて悠長なことできないし、クーラーBOXに入れると縮むし・・・あても無く藁をも掴む思いでバッグの中を探索していると、あるでないの!コンベックスが(^^。

さっそく舗装道路の上にコンベックスを伸ばしてその上にアメゴを乗せて測定すると、なんと34.5cmを薄いヒレの先が微かにオーバーしている、「やったぜい!!」。

D川の尺上 34.6cm

一応、岩魚の寸法も測ってみたら35cmあった。橋の袂にある売店で田舎寿司と黒きゅうりの塩漬けを買い入れ、桜の木の下で早めの昼飯しを食った。

田舎寿司と黒きゅうりの塩漬けとマトンの缶詰

まだ釣りに入れる時間は充分あるが、尺も釣れたことだし深追いは禁物と、残った餌は渓へ流してきた、後はリュウホウ組が通りかかって起こしてくれるまで木陰で昼ねでもしましょうかね。さすがに真夏の二連荘はキツイ、軽い昼寝のつもりがぐっすりと寝込んでいたようだ、なにやら変な夢を見たような気がする。

//////「439さんどうやったんなー」、「エへへこんなもんでっすぅー♪(自慢タラタラ、鼻高々)」、「うおーすごいやんかー」、「アメゴと岩魚の尺上連発ってのは一生に一度かもしれんよー、かわせみへ持っていって刺身に切ってもらい、味を比べてみるってのはどうじゃろ」、「いいですねーそうしましょ」。//////

・・・そんな夢を見たような見なかったような、デジカメにはチャンと写真が入ってるので釣ったことは間違ないんだけど・・・。

当日データ  

  釣果:アメゴ2匹 尺上34.6cm、24cm
  岩魚1匹 35cm 
  キープ:アメゴ2匹、岩魚1匹  

渓流釣り遡行記2005
渓流釣り遡行記2005一覧  面河川源流 御来光の滝です。厳しい遡行の末、神々しい風景が待っていました。滝壺には魚影はありませんでしたが満足感一杯の遡行でした。今年は、どんな感動が待っているのやら・・・・・

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