渓流釣り遡行記2024
2024/4/28 晴れ 東予水系
2024/4/28 晴れ 東予水系
世間では昨日から黄金週間に入ったらしい。
現役を引退してからは毎日が休みみたいなものだから、取り当たっての特別感がない。現役時代も仕事量がメチャ多い職場だったので黄金週間をフルで休んだことは少ない。
黄金週間は工場が止まっているので呼び出し仕事がなく溜まった残務を熟すには都合が良かったが、休日出勤していると、偶に釣り仲間から、「尺釣ったから掲示板に速報を流しといて」と電話が掛かってくることがあった。
「・・・・・・・・」
こんな釣り日和に何をやっているのか?
これは精神衛生上、よろしくはなかった。
普段、人と合うことなど滅多にない四国の源流に釣り人が集中する黄金週間
思っていた渓に入れなかったり、足跡だらけの渓筋を辿ったり、頭ハネをされたり、良い釣りができた記憶は少ない。釣り人が入り辛く、、頭ハネできない、それでいて大物の可能性がある・・・・
あの源流が良いかも知れない。
車止めから歩き、標高差300m近く下降する。程良い気温の中を淡い新緑に彩られた林道を歩くのは気持ちいい。
車止めから歩き、標高差300m近く下降する。程良い気温の中を淡い新緑に彩られた林道を歩くのは気持ちいい。
赤テープに案内されて尾根筋を下っていく。
いつもは帰り道として使う道 「こんなにキツい道だったっけ?」
赤テープは尾根の下に続いているようだが、知っている道は隣の尾根に付いている。
谷筋に無理矢理下れそうな場所から渓を渡り隣の尾根に取り付いた。
歩いたことのある道と合流、このまま帰り道を辿り最源流部から釣りはじめることもできるが、怪物みたいな源流アマゴを釣ったことで、小さな界隈の伝説となった淵を釣らない理由はない。
淵の真ん中で小さなアタリがあったけど合わし切れなかった。
本筋の深みでも小さなアタリ、上方向に探りを入れるが針に乗らない・・・・。底に沈め、小さなアタリは我慢して待つ、穂先が引き込まれ竿先がバタバタしだしたところで合わせを入れた。
竿が大きく曲がり、力強い泳ぎが手元に伝わってくる。
幅広な魚体を見て、後ろから「尺あるんじゃない」と声がかかったが微妙である。
メジャーを当てると28.いくらかの9寸だった。
流石は伝説の淵、尺は釣れなかったが期待を裏切らなかった。
釣れないゴルジュをパスしたおかげで2段の大滝まであっという間だった。
ロープを掛けて下り竿を出したが下段も上段もアタリなし、こんなことならゴルジェの淵を真面目に釣っておけば良かった。
この2段の滝は斜めになったテラスをビビりながら越えなければならない。
次の大滝もアタリなし
この辺りは、元々魚影の濃い場所ではないがどうしたことか?高巻きの泥濘んだ斜面に足跡はなかったので黄金週間の影響ではないみたいだ。
先ずは手前から
引ったくるようなアタリがあって27cmが針掛かりした。
引ったくるようなアタリがあって27cmが針掛かりした。
手前、中央、奥と順番に仕掛けを入れていくのが俺の釣り方、たとえ釣れそうになかったとしても渕尻を侮ってはならない。
二又前で26cm
数は出ないが釣れれば良型、源流を詰める釣りとしては悪くない。
数は出ないが釣れれば良型、源流を詰める釣りとしては悪くない。
祝・生涯釣果17000尾目 32年間の成果
20000尾は無理だろうな!
源流の二又までやって来た。
まだ時間に余裕がありそうなのでコーヒーブレークにする。折角、コーヒーセットを背負ってきているのだから使わない手はない。
竿が出せない連瀑を谷尾根から高巻く
メチャキツい登り、チョット平らになった場所に腰を下ろし一息入れた。連瀑の小さな淵に目をやると8寸と9寸が泳いでいるのが見えた。
「行く?」って相棒に聞かれたけど、足はパンパンだし、急斜面を下るのは面倒そうなのでやり過ごそうと思っていた。
手前の落ち葉が溜まった浅瀬で尺ありそうな2尾がウロウロしているの見えた。
・・・・9寸と尺では話が違ってくる。
登ってきた斜面を20m程下り、回り込んで竿を出した。餌に反応して寄ってくるが怪しさを感じているのか流れのない浅瀬では喰い付こうとしない・・・・それなら、連瀑の小さな落ち込みに仕掛けを入れたら直ぐに寄ってきて喰い付いた。
29.2cm・・・・得意の泣き尺だった。
一番大きい奴は何処へ行ったのか?
相棒はテンカラが振り込みにくいと良場所を譲ってくれることが多かったが泣き尺が釣れたことで本気モードになった。
彼が本気になれば、お年寄りは付いて行けない。
どうも、水量が少なくなってきた。
落ち込み後の狭くなったチョットした深み、岩の中から出てきて一発で喰らい付いた25cm、連瀑のアマゴは朱点が多くなり顔付きも変わってきた。
淵の真ん中に仕掛けを入れると落ち込み下からアマゴが飛び出してきた。こちらの姿を見て慌てたのか?餌を通り過ぎ手前の青石の中に隠れた。頭隠して尻隠さず状態、青石の隙間から尾鰭が見えている。
青石の前に玉網を構え、見えている尾鰭を軽く押してやると玉網の中に勢いよく飛び込んだ7寸をキャッチした。
「渓師がそんなことしてもいいんですか」
相棒に咎められたけど、直のやり取りだから釣りより面白いんだよね。アマゴにはノーダメージだしね。
苔の風景
渓の傾斜が緩くなり、長い距離の間が岩の上には苔がビッシリと覆われていた。新緑の緑も相まり黄緑だらけだった。
ここまで 25cm・26cm・27cm・28cm・29cmと尺が出る準備が整った。もっと云えば7寸、8寸、9寸とサイクルヒットがリーチ状態、滝があって、ある程度の深さがある淵があれば尺の可能性はあると思っていた。
最後に掛かったアマゴは24cmだった。
「なんだ、通貫したのは下の方かよ」
これで、今シーズン3尾目の泣き尺、今年は尺の壁が高そうだ。まぁ、数は出なかったけど良型そろいの楽しい釣りだった。
水量が減り釣りにならなくなったので尾根の斜面に取り付いた。結構な傾斜をヘコたれながら這い上がっていると林道が現れ尾根道を経て林業の車道と交差した。
まだまだ終わってはいない、車止めまでの下りは2時間くらいか?
途中、車止めに続く尾根に間伐用の道ができていた。
「これを下れば大ショートカットですよ」と相棒が熱弁を奮う。
間伐用の道は途中で途切れたけど、そこから赤テープ付きの林道が車止めまで一直線に続いていた。シンドさがピークの帰り道で30分の短縮、メチャクチャ得した気分だった。
遡行データ
2024/4/28 晴れ 東予水系
遡行距離:10.5km 標高差:450m
釣果:11尾 最長寸:29.2cm
2024/4/28 晴れ 東予水系
遡行距離:10.5km 標高差:450m
釣果:11尾 最長寸:29.2cm
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