隠し谷は期待を裏切らない

渓流釣り遡行記2024
渓流釣り遡行記2024
  吉野川水系  2024/3/30  晴れ
 先週はトンネルを越えると山に雪が積もっていた。
「これくらいの雪なら南斜面は大丈夫だろう・・・・」と、車を進めていたら路肩に吹溜りの雪が見えだし斜面の縁まで迫っていた。
天気予報を見てある程度の覚悟はできていたが、想定以上の雪に釣りを断念することになった。
前日も、前々日も雨、先週と違うのは気温が高いことだろうか?
3月は雨が多かった印象だ。
いつもは水が染み出す程度の涸れ沢が勢いのある流れに変わっていた。
標高差を100m稼ぎ、谷の様子を伺いはしたものの、濃い白泡が立ち釣りにならない。
山道から更に150m登り、もうソロソロいい頃だとガレ場を下り竿を出した。
 
アタリなし・・・・
さて、この段々の谷筋をどうしたものか?
まだ水の勢いがあるようだし、谷筋を右左に渡渉しないと通過できない・・・・まだ、冷たい水に濡れるのは嫌だ。
「もう少し緩くなった場所から釣りはじめよう」
ガレ場を登り返し、再び山道を辿ることにした。

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ここまで来ると先は短くなる。
山道が途切れた場所から魚影が濃くなってボチボチ6寸が釣れはじめた。
2又で水は7:3に分かれる。
まだ、流れに勢いがあるので水が3割でも減ってくれれば釣りやすくなる。
マゴと云うくらいだから雨の後に増水すればよく釣れる。
しかし、俺の釣りはアマゴが隠れて居そうな場所に狙い絞るのが流儀、狙うべきポイントが水の勢いに掻き消されてしまうので増水はあまり得意ではない。
いつもなら、二又からサイズアップしてもいい頃合いなんだけどアタリが渋い。
もう4月、解禁から2ヶ月も経てば攻めつくされているのかと思いながら最後の淵に竿を出した。
小さなアタリを誘いだし8寸を掛けた。
8寸の後を一回りデカイのと同サイズが追ってきた。
同じ場所に仕掛けを入れると6寸
デカイのが反転して帰って行ったときに目と目が合ったような・・・・怪しまれてしまったか?それなら、落ち込みの中に仕掛けを入れると喰ってきた。
さぁ、どっちだ・・・・
浮かせた姿は8寸クラスに見えたけど玉網に収めると結構デカかった。
「尺はないなぁ・・・」
メジャーで図ってみると1cm弱足りない泣き尺。

「スタートダッシュに自信あり」なんだが、今年は尺が遠い。泣き尺が釣れたことで、少しでも尺に近づいてくれればいいと思うことにした。


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予定よ早く終わったので隠し谷的存在の渓に入る。
炭焼き窯の跡が残っているのでその時期に放されたのだろうと思っているがどうだろう。
アマゴが釣れる区間は短く、有望な淵は3つしかない。
それでも、良型のアマゴは確実なのでキツい斜面をヘコたれながら登る価値がある。
何気ない場所で8寸を掛ける。
炭焼き時代のアマゴにしては朱点の派手さが気にならないでもない。
魚止めの淵で9寸を掛けた。
魚体に刻まれた無数の擦り傷が狭い場所に潜み極寒時期を耐えてきたのか?源流アマゴの生態には惹きつけられるものがいくつもある。
この後も8寸、隠し谷はいつも通り期待を裏切らなかった。
帰り際、車道の脇には桜が咲きはじめていた。
暖かい冬だと思っていたが平年より少し遅れ気味のような気がしている。
4月になり気温があがれば源流通いがはじまる。
遡行データ
  2024/3/30   晴れ  吉野川水系
  遡行距離:6.8km 標高差:500m 
  釣果:26尾 最長寸:29.5cm

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