有名筋の源流

渓流釣り遡行記2021
渓流釣り遡行記   2021/6/30   晴れ/雨
家から3時間以上走るのは遠征と云ってもいいだろう。
トンネルができる前は大回りでダム湖畔の曲がりくねった細い道を終わりなく走り続けていたようなイメージが残っているので道路事情は大幅に良くなっている。
 
林道を10分程歩けば植林が明るい原生林に変わり気持ちよくなる。
昔よく釣れた第1支流から入渓することにした。急斜面を倒れた巨木沿いに下ってきたが最後の1.5mが崖になっていた朝っぱらから水の中に飛び込むのは嫌なので程良い降り場所を探してモタついた。
支流に入ると多くの倒木が渓を塞いでいた。高台に上がり先を見渡せば倒木はずーっと続いているようなので遡行を断念した。切り立った両岸の木が根ごとおがされていたので風の強い大雨か春先の重い雪に遭ったのかも知れない。この先釣り人が入れないなら第一支流は渓魚の天国になるだろう。

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本流に戻り最初の1尾は相変わらずイワナだった。
四国屈指の源流がイワナの渓なのは「何とも残念で仕方がない」といつも思う。
本流も荒れていた。
ゴルジュの狭まった滝に倒木が重なり合い乗り越えるのに苦労した。何処から倒れてきたのか・・・・上を見上げると尾根の突端が広い範囲で土砂が剥き出しになっていた。あの高さは帰りの林道が通っている辺りになる・・・・なんか最後に往生を漕ぎそうやなぁ・・・・早終いしなければならないようになった。
 
この渓のアマゴは岩魚が居なくなった最源流に棲んでいる。
大水で流されて下ることは考えられるが下でアマゴが釣れるのは珍しいことだ。
 
概ね緩やかな渓なのだがU字に両岸が立ち上がっているので水量が多いと正面突破ができずチョットした小巻を繰り返すことになりなかなか遡行が面倒だ・・・・それと藻が付いた段差で滑り思いっきり向こう臑を打ち付けてしまったのが徒となり藻が付いた岩に足を置くのが怖くて釣り上がるペースが上がらない。
至る所に山アジサイの群生が咲き釣れない釣りを慰めてくれる。
 
渓は上流も荒れていた。
有名筋であったとしてもこう荒れているならもう少し釣れてもいいはずなのだが・・・・荒れてからまだ日が浅いのか?上の写真のイワナで漸く『つ抜け』
アマゴと比べたら体高がないので小さく見えてしまうがコイツは9寸越えでよく引いた。

イワナ域とアマゴ域を隔てる滝を越えたがアマゴは針掛かりしなかった。
数匹のチビが走ったのと目印にアタックしてきた7寸はアマゴだと信じてならない。
本当に最源流で密かに暮らしているって感じだ。
 
数年前に来たときは沢筋の崩落により落ちてきたガレで埋まっていた最源流は要所に深みが現れ回復傾向にあった。これなら下がった魚止も元の位置まで戻るに違いない。
 
幹回りが5mに近い大ブナとツインで聳えるカツラの巨木
この深山幽谷の原生林がある限り一時的に渓が荒れたとしても長い年月から見れば大したことはない。
そして、釣り人は神聖な心構えを持ち渓と対峙しなければならない。
帰り道、雨に降られた。
心配していた崩落現場は小さな迂回はあったものの無事通過することができたことは何よりだった。
遡行データ
  2021/6/30  晴れ/雨
  遡行距離:5.1km 標高差:180m 吉野川水系
  釣果:11尾 最長寸:28.0cm(イワナ) キープなし
 

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