渓流釣り遡行記2006 2006/2/18 晴れ
吉野川水系(銅山川)
吉野川水系(銅山川)
近場で新規開拓の谷に行こうと淳さんから誘いがあった。
「どこへ行くの?」
「M谷なんかどう?」
「俺も入ったことないから新規開拓やなぁ」
「全然情報ないから調べといて・・・・」
次の日、愛媛支部のゴンさんに電話したが詳しい情報はないらしい。その夜、ゴンさんから四国渓師会の掲示板に書き込みがあって沢登りのhpアドレスを教えてくれた。
そのhpによると滝の連続らしい。泳いで滝に取り付いて突破するシーンもあり2月に行く谷ではないことは理解できたが「新規開拓」の魅力にはかなわなかった。
淳さんとの釣行
5:00に待ち合わせ、淳さんのパジェロで目的の渓を目指した。山手に差し掛かると小雪が舞い始めた。
「やばいなぁ。滝の連続だから・・・・」
「俺、もしかして渓流靴を忘れてきたかも・・・・車で待ってるから・・・・」
「そん時は俺もかえるから、早く確認してや」
「なぁーんだ靴あるじゃない。予備靴あるや・・・・俺が忘れるわけないじゃない」
「えぇーあるの? こんな日はあったかいところで酒でも飲んでたほうが一般的やなぁ」
なんだかんだいいながら二人ともやる気満々なのは確かなことだけどね。
アマゴ25cm
今年の釣果、過去2回とも
一番初めに釣った魚がmaxこの日もそうだった。
右側の落ち込み手前からアタリ
二つ目の取水を超えて水量は十分だった。
ワクワクする遡行が続く
綺麗な渓だ
流れの核心部を狙う淳さん
落差の大きい滝と淵がセットで出迎えてくれる
大滝の連続がはじまった。高巻きしてもまた次の滝が現れる。この渓の滝は程よい淵とセットになっていて綺麗だ。上の写真の大滝を高巻きすると淵毎にアタリが出始めた。
2月に連瀑帯を高巻いて釣りあがる馬鹿はいないのだろう。
ただ雪が積もった大滝を高巻くのは一苦労だ。立ち木か木の根っこで身の安全を確保しながら確実に遡行することが大事だ。一つ間違えば大変なことになる。
アマゴ7寸(22cm)
7寸にしてはいい引きをしてくれた。
右側の緩んだところでアタリがあった。アマゴも寒いのだろうか?本筋からはなかなかアタリが出ない。
雪が多くなってきた。フェルトに付いた雪が水の中に入ると凍ってしまい岩に足をおくと滑ってしまう。水際も飛沫が凍っていて摩擦係数ゼロ・・・・滝をまくのも大苦労する。
「もう、帰りますか?」
「まだ、8寸釣ってないから・・・・」
「ハイハイ、早く8寸釣ってちょうだい」
右上の滝を高巻きすると渓に日差しが当たるようになり雪が融け始め楽勝になった。お日様の力は絶大である。南斜面の渓でよかった。こうなったら行けるとこまで行こうじゃない。
「もう8寸釣らなくていいから」
日差しが渓に戻ってきた。
明けた渓になってきて雪も融けはじめた。
明けた渓になってきて雪も融けはじめた。
ののぢの滝
100m以上の壁面から様は感動的だった。
100m以上の壁面から様は感動的だった。
納竿点
標高1030mのゴルジェ
標高1030mのゴルジェ
左の支流から、支流といっても100m以上の断崖絶壁が滝になっていた。横幅もかなりある。これが「ののぢの滝」である。あまりにスケールのでかさに釣りをするのも忘れて見とれてカメラのシャッターをきった。ののぢの滝の 横を遡行すると両側面が切り立ったゴルジェが現れた。
はじめの淵で数匹のアマゴを釣った後、淳さんが右側面の壁に取り付いで2段目の淵に降りようとしたが雪ですべり降りることができない。高巻くことも考えたが高度1000mを超えているし時間も1時を回ってしまったということで納竿することになった。
さて撤退ルートをどうするか地形図を広げて思案する。
雪の積もった下り危険であることは十分に分かっている。すこし渓を下りながら斜面が緩くなったところから左斜面に取り付いた。上下に分かれて広範囲で林道を探した見つからない。やがて小尾根にぶつかった。 釣り上がって来る時、林道の様なふみ跡が見え隠れしていた。小さな植林を過ぎてからは見ていない・・・・その後、滝の高巻き道なのか?獣道なのかはっきりしなかった。
植林まで戻れば何とかなりそうだ。小尾根の見通しが利くところから植林を探す。だいぶ下にあるようだ。小尾根を下っていくと踏み跡らしきものを発見。その踏み跡をたどっていくと細い林道に格上げとなった。 そしてこの林道は植林まで続き車止めまで楽勝で辿り着くことができた。
林道発見、これで一安心
当日データ
釣果:二人で55匹 最大25.0cm
釣果:二人で55匹 最大25.0cm
渓流釣り遡行記2006
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