渓流釣り遡行記2004 2004/4/17
東予水系 鞍瀬川源流
東予水系 鞍瀬川源流
序文
行ルート、エスケープルートを思い悩む必要はない。釣りに専念できるから、ある程度の釣果は約束されていると言っていいだろう。ただそれだけでは面白くない。釣行前から地形図を眺め、遡行イメージを頭の中に思い描く。
遡行中でも、現在位置は何処なのか?チャンとした帰り道はあるのか?・・・・・不安になれば、地形図を取り出し、遥かかなたの山容、尾根の形、支流を何本通り過ぎたか、等高線の間隔はどうなのか・・・・・戻るべきか進むべきか必死で状況判断を行っている自分自身が好きだ。
また、どんな魚に逢えるのか?大滝を越せばどんな渓相になっているのか?魚止めは何処か?常に新しい出逢いは新鮮そのものだ!新たな感動がそこにはある。
今回は、釣行のデータを取り始めて記念すべき新規開拓200渓目だ。どんな出逢いがあるのか楽しみである。
鞍瀬川右支流
下流の二又手前に車を止めて渓へ降りる道を探した。少し歩いて斜面が緩くなっているところから入渓した。渓に降りると殆ど水量が無かった。流れも緩く釣りができるギリギリの線に思えた。ただ、川底が一枚岩になっているので傾斜と落差が現れれば面白い渓になるかもしれないという予感はあった。アマゴ1匹にアブラハヤが5匹・・・・ここは完全にアブラハヤの渓だった。
水の流れが細い・・・・選択ミスと思ったが
渓底は一枚岩だから傾斜が出てくれば
「なんとかなる」を信じて遡行を続けた。
川原状の渓相から、やがて落差が現れはじめ絶好の淵が姿を見せた。左の壁に沿って深みに餌を流したがアタリなし・・・・次に右の深みに餌を沈めると大きなアタリ、軽くあわせると竿先を持っていかれ、なかなか姿を見せない。
2、3分引きを楽しんだ後、玉網に収める。検寸すると28.5cm体高が検寸定規一杯の9寸アマゴだった。腹を開いてみると消化中のアブラハヤが数匹出てきた。ここのアマゴはアブラハヤを餌にして大きくなっているようだ。
9寸が出てから渓はゴルジェ帯に姿を変えた。・・・・ある種の予感は的中した。ところどころに大滝が現れる。水量が少ないため直登を試みたがうまくいかず大高巻きを強いられる。水量が多ければ遡行困難な場所も何箇所かあった。
入渓地点からは想像も出来ない渓相となった。しかし、ここは大物が潜んでいるだろうという大場所でも7寸が精一杯。しばらくすると、渓相は頗るいいのだがアマゴのアタリが無くなりアブラハヤのアタリさえも無くなった。あまりにアタリが無いので林道と渓が交差するところで納竿した。
アマゴ9寸(28.5cm)
幅広の9寸 強い引きに取り込むのに苦労した。
腹の中にはアブラハヤが数匹
消化途中だった。
落ち込みの右側手前からアタリがあった。
高巻きと中から渓を見る。
入渓地点から想像も出来ないゴルュジェ帯が展開していた。高巻き、高巻きで非常に疲れる。水量が多ければ遡行困難な場所何箇所かあった。
二又左支流
林道は尾根まで続き、尾根から左支流沿いに下っていた。渓底を覗き込んだが渓底まではかなり高い。林道を下りながら下降ルートを探したがなかなか見つからない。
降ルートの糸口が見つかったのは本流との出合が近づいた処だった。それでも約30m立ち木に掴まりながら最後はロープをだし左支流の渓底に立った。
左支流の谷底は両岸が50m以上切り立った。廊下状の渓を形成していた。ただ、左支流は釣れてくるのはアブラハヤのみだった。しばらく遡行すると、両岸の幅は2m未満 壁の中に滝に阻まれた。下の落ち込みと上の落ち込みの間に幅1m未満、長さ3,4mの深い淵を持っていた。
柔らかい地盤が長年の水流により侵食され細い溝となった。今まで見たこともない面白い滝だった。この滝に行く手を阻まれて左支流も納竿となった。
二又から左支流の渓相
渓の両岸は50m以上の垂直の壁が切り立っていた。
面白い滝だった。両岸の幅は2m未満 壁の中に滝があった。
下の落ち込みと上の落ち込みの間に
幅1m未満、長さ3,4mの深い淵を持っていた。
残念ながら魚信は無かった。
徳島東部水系
釣果15匹(キープ1) 最大28.5cm
釣果15匹(キープ1) 最大28.5cm
渓流釣り遡行記2004
渓流釣り遡行記2004一覧 魚止めを求めて源流を彷徨う。滝を高巻き、杣道を辿り、遡行を続ける。流れがある限り魚は棲む・・・一体、何処が魚止めなのか?それなら源頭を目指してさらに遡行を続ける。たぶん、さっきの小滝が魚止めだったのか・・・・驕り...
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