癒やしの谷 祖谷川源流

渓流釣り遡行記2003
渓流釣り遡行記2003  2003/7/20
  吉野川水系(祖谷川)  
序文
いろいろ忙しく、ひとつき以上釣りに行っていない。もう、我慢の限界ということで、「今週は、絶対に釣りに行くぞ!」と久しぶりにやる気になったのはいいのだが、頼りのプロトレックが電池切れ・・・・・高まっていた 渓への思いが腰折れ状態・・・・・このままプロトレック無しで出かけようと思ったのだが少々不安、釣り仲間の慶三君に借りることにした。これで準備完了・・・・後は用を済ませてから出かけるだけだなぁっと思っているとはまちゃんから電話

「明日釣りに行こうと思うのだけど・・・・・いい渓ない?」

「いい渓ねぇ・・・・俺も明日、行くつもりなんだけど 一緒に行かない」
「でっどこに行くんですか?」
「久しぶりに祖谷の源流へ行こうと思ってたんだけど・・・それでいい?」
「了解」
待ち合わせ場所と時間を決めて電話を切った。

用事を済ませ、待ち合わせ時間まで少々眠っておこうと思い浅い眠りについたときに高知支部の439さんから電話がかかってきた。

「高知支部で飲み会やって入るんだけど来ない?」
「今から高知?冗談でしょ・・・・ところで何の集まり?」
「黒滝納涼祭の打ち合わせを兼ねて飲み会しちゅう・・・・会長、何やってんの?」
「明日、はまちゃんと釣りに行くから・・・寝ようとしてたとこ・・・・」
「こりゃ失礼しました。ほんじゃ黒滝でね・・・・」
「ハイ、ハイ  黒滝よろしくね」

しばらくして、完全に寝込んでいたときに、またまた電話が鳴った。

「・・△・・□・・☆・・◎・・もし・・もひ・・・・」
「あめごですけど、先ほどは失礼しました。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「会長、どうかしたんですか?」
「・・・・・寝起きなモンで・・・・・」
「えっ・・・・寝てたんですか?あらぁぁぁ・・・・」
「完全に寝込みをおそわれちゃった。。。。。なんか用?」
「いやぁさっき、みんな酔ぱらってたので・・・謝ろうかと・・・・」
「あっそう。・・・・」

そんなこんなで、睡眠不足のまま、はまちゃんとの待ち合わせ場所の「道の駅」へ
はまちゃんに先ほどの話をすると

「会長も災難すね・・・・ねてていいですよ。」
「いいよ。車止めに着いてからねるから・・・」
小嶋峠経由で祖谷川源流の車止めに到着、それから少し酒をひっかけて、「そろそろ、寝ますか?」っといったかいわないかで、はまちゃんが
「zuzu・・・ZuZu・・・ZUZU・・・zuzu・・ZuZu・・ZUZU・・ぐァびィーぐァびィーと吠えだした。

「しまったー!先に寝ればよかった。」

あたまこついて起こしてから説教してやろうかと思ったのだが
「今日は厄日だから仕方ない」と思い直して
「あまごが1匹、あまごが2匹、あまごが3匹、・・・・・あまごが100匹・大漁じゃん!!」
こんなことじゃ眠れるはずもなく朝を向かえた。
癒やしの谷へ
車止めから、50m下降して、祖谷川本流にでる。水量は平水より少し高め、冷ややかな空気が眠気を遠ざけていった。

エンテから竿を出す。

「ここでは、本流との出会いから近いから、いつも魚がでない」 などといっていると、はまちゃんと私に1匹づつ7寸クラスが出迎えてくれた。
「水量も多いし、今日は期待できるかも」っと思ったのだがアタリはそれっきり止まってしまった。
「今日はきびしいなぁ。ちょっと休憩する?」
ゴルジェ帯に入る手前でコーヒータイム・・・・渓でいただくコーヒーは実にうまい。

ここから上流には人造物が、一切なくなる。
獣の気配にみちている。

つもなら、しばらくアタリすらないのだが、
釣り初めのエンテで7寸があがった。
水量も十分だし、今日は期待できるかも・・・・

前半、最大のポイントで竿を出す、はまちゃん
残念ながら、大きく竿が弧を描くことはなかった。
エンテでの期待とは裏腹に、、ゴルジェ帯を越えるまで状況は厳しいようだ。

今日は水量が多いため
水が流れ落ちる滝横を高巻く

ゴジュジェ帯を越えるとアタリが出始めた。7寸クラスが混じりイメージ通りの釣りができるようになった。

小さな落込み、この時期淵尻で大きいのが出ることがあるから淵尻から餌を流すと6寸が針掛り・・・・「場所を荒したかな?」と思いながら本筋に餌を落とすがアタリがない・・・・それならと、落込み横の流れ緩いところにポチャリ・・・ツンツン・・・・「ヨッシャー!!・・・・ウーン・・・デカイ・・・・」流れにまかせてタマ網に収める。
「尺はないなぁ9寸ちょっとかな?」と久しぶりの9寸にニンマリ

「やっぱりここはゴルジェ帯を越さないと駄目みたいだなぁ」

「ここは、いい渓ですね。」
「原生林に癒されるって感じでしょう。最源流部は、もっといいとこよ」

ゴルジェ帯を超え、
イメージ通りの釣りができるようになってきた。
本日最大9寸(27.5cm)のアマゴ、
快い引きを楽しませてくれた。

落ち込みの先、苔石の右の深みで掛けた。

 

 

癒やしの空間
昼過ぎに2又到着、
「会長、もう終わりですか?」
「両方とも、まだいるよ」
まずは右支流から、何匹かのアマゴを釣りながら高度で100m弱上がると魚止めになる。「ここが魚止め」って、はまちゃんに言おうとしたら、水の落ちる音で分からないらしい。
「まぁいいか。腹も減ったし飯でも食って待ってよ」っと昼飯の準備にかかった。
しばらくして上流から、はまちゃんが帰ってきた。
「釣れた?」
「全然アタリがなかった。」
「さっき、ここが右支流の魚止めって言ったんだけど聞こえた」
「へぇーそうなんですか?」

昼飯を食い終わってから、続いて右支流へ、 こちらも100m弱で魚止めになる。

「はまちゃん、こっちはここが魚止め。」
「まだ、流れがあるようですから、ちょっと行ってきます」
はまちゃんが釣り上がっている間、ザックをおろして渓筋の横で横になって原生林の木々を見上げる。気持ちよくなり、眠気におそわれ少しまどろんだ。どれくらい眠っていただろうか?原生林の深い緑と源流域のせせらぎに包まれて・・・・これが本当に『癒される』ということなんだろうと思った。
癒されたのはいいのだが、はまちゃんがまだ帰ってきていない。少々心配になり重い腰を上げて『はまちゃん捜索隊(約1名)』が上流へと登り始めたときに青いヘルメットが下ってきた。
 「釣れた?」
 「何もいませんでしたが、いい写真が取れましたよ」と笑顔で答えてくれた。
 彼もまた、原生林の中を彷徨い。釣ること以外の何かを得たようだった。

最源流部、二又右支流の魚止め
ここで昼食にすることにした。

「恐るべきさぬきうどん」は、
うまいのはうまいのだが
讃岐人としては、
もう少しなんとならないのって感じだった。
しかし、原生林のなかでの昼食は
格別なものがある。

左支流
二又から、高度にして100m弱の場所
地形図で確認すると、
ここから急に斜度がきつくなる
どうやら、写真の落ち込みが魚止めのようだ
魚止めを確かめるため、
はまちゃんが釣り上がったが
アタリはなかった。

手つかずの原生林の風景

原生林の中に、包まれていると
全ての煩わしさから癒されていくと感じる。
・・・・・・・帰りはしんどいけどね

当日データ
  釣果28匹(キープ4)  最大27.5cm
   はまちゃん 18匹
渓流釣り遡行記2003
渓流釣り遡行記2003一覧  ホームグランド、祖谷川源流部にある滝です。こんな素晴らしい風景のなかで渓流魚達に出会える喜びは感無量です今年は、どんな感動が待っているのやら・・・・・

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