温泉宿泊ツアー 安田川支流 

渓流釣り遡行記2002
渓流釣り遡行記2002  2002/3/1
  高知東部水系 安田川  
淳師匠と二人、去年の『温泉付日帰りツアー』が気に入っていた。
厳しい遡行を終えて、渓からの帰り温泉に直行、遡行で疲れた体を温泉で癒し、風呂上り一気にビールを流し込む・・・・・・・ここまでは『最高・極楽・天にも昇る気分』なのだが・・・・・ほどほどにしておかないと帰りが困ってしまう。釣りをする目的もなく何時間も運転して帰るのは苦痛そのものだ。ここはひとつ、日帰りを宿泊に格上げすることに意見は一致した。そうなれば人数が多い方が 楽しい。四国渓師会の新年会以降、何かにつけ「温泉付宿泊ツアーじゃ」「宴会・えんかいじゃ」「ビールが旨ぞーー」等とツアーの募集を続けたのだが宿泊となると思うように日程調整ができず今回のメンバーは、言いだしっぺ二人と今年に入り、狂ったように釣行を重ねているリュウホウさん(あまり人のことは言えないのだが・・・・)、関西支部からカッキヤンの4名が参加することになった。

ツアー前日、リュウホウさんの近所でご不幸があり、一人脱落かなっと思ったのだが

「葬式が昼過ぎに終わるから・・・・・宴会から合流できると思いますよ。」
・・・・・物凄い意気込みを感じた。
「じゃ、待ってますから、気をつけて来てね。自慢話聞かせてあげるから・・・」

午前2時待ち合わせ場所に到着、久しぶりに会うカッキヤンと握手、私の荷物を淳師匠の車に積み込み温泉付宿泊ツアーが始まった。

車はいいペースで馬路集落に到着

「右から行こうかな?左から行こうかな?」
「右から行った方がいいじゃない。一本道だから・・・・・」
「右からだと一箇所間違いやすいとこがあるから、左から行くわ・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あれ・・・間違った・・・・ここは違うなぁ」
「ここをこう曲がって、橋を渡って、楽勝・楽勝・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あれ・・・こんなところあったっけ」
「引き返した方がいいじゃない?」
「引き返そうとしてるのだけど・・・完全に迷ったみたい」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「ここ、見たことない・・・このままで合ってるよ絶対」
「ええ、引き返してんじゃないの。。。 そういえば合っているような・・・」
集落の中をグルグルグル と迷いながら30分以上ロスして車止めに到着二人の曖昧な記憶に迷惑を被ったのはカッキヤン、グルグル集落の中を回ったせいで完全に車酔い車止めに付くなり
「オェーーオェーー・・・・・オェーーオェーー」
「この渓は、渓に辿り付くまで長いから大丈夫かな?」
「二人に迷惑かけたら申し訳ないから先に出発するから・・・・」
「まだ、暗いから熊に襲われるかもしれませんよ」
「熊なんかいないって・・・・・」
6時前、身支度を整え、まだ暗い中ヘッドランプを付けてカッキャンが出発した。少し周囲が明るくなり始めだし、カッキヤンから遅れること10~15分後、淳師匠と私が出発した。

「あの調子だと、このヘヤピンを曲がると、カッキヤンが休んでいる筈・・・」
「あれ、いないなぁ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「次のヘヤピンで・・・」
「あれ、いないぁ」
「本当に熊に襲われたのかなぁ」
っと心配していると遥か向こうの対面をカッキャンが歩きながら手を振っている。カッキヤンと合流できたのは、本来の車止め

「全然追いつけなかった。さっきのオェーーは、なんだったの?」

「不安に思って先に出発したのだけど、今日の私はメチャクチャ元気です。」

それから、林道を辿って下降地点に到着150m下降して渓筋に到着、ここまで2時間、絶好調カッキヤンに煽られてとんでもないハイペースで渓の流れに着いてしまった。2日前に程よい雨が降ったということで期待は大いにあったのだが、むしろ水量は減水気味、アマゴ食いも渋くなかなか針がかりしない。針がかりしたと思ったら「ポチャーン」っと外れ仕掛けは木に絡んでしまう。人の失敗を見るのは楽しい

「ワハッハッ・・・・・」

「おしい、おしい。。。もうちょっと・・・」
「あわせが早いんじゃないの?・・・・」
「へたくそーー」
「そのアマゴ、餌食うのへたくそやなぁ!」
「ワハッハッ・・・・・」
V字渓に、三人の歓喜がこだまする。 ツアーはこうでなくっちゃ。昼前に二又で昼食とする
 
 

本日最大 淳師匠が釣り上げた
8寸(25.6cm)
腹部に黒点の多い超天然だ

水量が多いとこんなのがわんさか釣れるんだけど・・・・・

L渓最大の難所(8m滝)
左から高巻きしたが
ストロークの短い私はヒヤヒヤものだった。
右からの遠巻きが無難かもしれない

上流部の二又
かなり、速いペースで到着した。
二又の風景 ここで昼食となった
水量は細くなる

関西支部の二人
手前、関西支部支部長カッキヤン
後方、淳師匠(只今、関西単身赴任中)

昼食後、私と淳師匠が左支流へ、カッキヤンが林道が交差する右支流へ
ちょっと釣って、カッキヤンと合流するつもりだったのだが、「魚が出るモンで・・・」「型が大きくなるモンで・・・」高度で100m釣りあがって魚止めの確認をしてから、カッキヤンの待つ右支流の林道交差地点へ向かった。(この間1時間少々)

「カッキヤーーン」  呼べど叫べど反応無し・・・・・
待ちくたびれて先に帰りますとケルンが積み重ねてあった。悪いことをしてしまったなぁ。この渓は入渓まで時間がかかることと入渓点と二又の中間点にある滝を高巻くのに苦労するくらいでそんなに問題はないのだが帰りの林道が・・・・・数箇所斜面が崩れていて、滑って落ちれば無事ではいられない。( 100m以上谷底へまっさかさまだ)

「カッキヤン 大丈夫かなぁ 初めての渓だから心配だなぁ」

「早く、カッキヤンを追いかけよう」
崩れた箇所の後にカッキヤンが作ったケルンを見つけると一安心
最後の崩れた箇所も無事クリアーしたらしい。もう大丈夫かなと思っているとカッキヤンと合流
「崩れたところ、どうだった?」
「こわかったーーーー!!!!!」

魚止めから3時間、ヘトヘトになりながら車まで無事帰還

「しまったぁーーーーぁ」
「どうしたの?????」
「ビール冷やすの忘れてた」
「それは大変だ。」    とりあえずビールはおあずけ
「早く温泉に行こうーーーー温泉に浸かって、風呂上りにビール・・・生唾ゴックン」
「ちょっと、本流やってからね」
「ええええぇーーっ」
「帰らなくっていいんだから、それにリュウホウさんがくるまで、まだ時間もあるしね」
ソリャそうだけど・・・・・「じゃ車で待ってるわ」
元気印の関西支部は本流へ、ヘトヘトの私は、一人車の中で持参した大吟醸で大管をまいておりました。「ブツブツブツ」

支流から帰ってきてちょっと本流へ 
関西支部二人組 「元気だなぁ」
カッキヤンは完全に岩になっています。
 「達人は岩になる」 ナンチャッテ
私は、車の中で休養中

「早く温泉に行こうよ」

 

 

安田温泉
本流釣りを終えて、念願の温泉に到着、宿泊の手続きを手短に済ませ、早速温泉に直行、疲れきった身体にはこれが一番、そして、風呂上りにビールを流し込む

「最高・幸せ・極楽・・・・・・・」なんとも形容しがたい至福の一時だ!!!

やがてリュウホウさん到着し、宴会の始まり始まり、大した自慢話はないが釣り談義に華が咲く・・・・・最高潮に達したところに、はまちゃんとあめごさんからのテレパシーが届く

「どうだった?」

「それが、カクカク シカジカで・・・メチャクチャ楽しいよ!」
「早くおいでよ・・・3時間もあれば着くから・・・・」
「ええーーーっ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

部屋に帰って2次会、酒はタンマリある。帰らなくていいんだから『さあ、飲もうぜ・のもーぜ』

でも、なあ~ーーかおかしい。盛り上がりに欠ける。
そういえば関西支部は、奈良を10時に出発、昨日起きてから寝てないらしい。私も同じようなもので2、30分転寝をしただけ・・・・「ねむーい」  それと、まだ釣りをしていない、リュウホウさんは明日の釣りが頭から離れないらしい(なにか、企みもあるみたい)

11時過ぎ4人とも爆睡

「グウーーーグウーーーグウーーーグウーーー」
朝3時過ぎに起きて、温泉前の本流を釣ろうとしたが、玄関に鍵が掛かっていてあえなく撤退した熱心なお方がいたみたいだけど・・・・・全く気がつかなかった。

宴会、宴会、えんでないかい
完全に出来上がっているツアー 御一行様
馬路温泉、1泊2食付 7,000円也

渓流釣り遡行記2002  2002/3/2
  高知東部水系 安田川 
朝食を済ませ9時過ぎに、関西支部2名と、リュウホウさんと私に別れて温泉近くの小渓へ向かった。
私とリュウホウさんが向かった渓は、小渓にしてはなかなかの渓っと思ったのだが、砂防ダムが現れて、砂防ダムを埋め尽くした土砂で水の流れは伏流してしまい全く水量がなくなってしまった。諦めて渓変わりした支流も同じような状況だった。時間があれば、もっと上流まで歩けば何とかなると思うのだが、関西支部二人との待ち合わせ時間があったのでここで納竿。

待ち合わせ場所の馬路温泉に再び到着
フロントでカッキヤンが話している。
「昨日泊まった者なんだけど、もう一回温泉に入ってもいい(タダで・・・)」
「OK・OK 交渉成立」
さすが大阪人 四国で真っ当に生きている我々にはとてもまね出来ませんね

再び温泉へ、風呂上りにビールを流し込む・・・極楽・最高・・・ (またかいな)
軽い食事をしてから帰路へ・・・・・・楽しい・楽しい2日間が終わってしまった。 

当日データ
  3月2日
  釣果24匹(キープ2) 最大22.0cm
  三人で73匹 最大25.6cm(淳師匠)

  3月3日
  釣果6匹(キープ無) 最大20.0cm
  リュウホウさん 7匹

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渓流釣り遡行記2002
渓流釣り遡行記2002一覧  この写真は、去年の最終日「原生林の中を流れる渓」の魚止めの滝です。釣り人は、四国渓師会のアメゴさんです。 残念ながら滝の主は不在でしたが『魚止めの滝』という言葉の響きに、憧れを感じずにはいられません。今年も、で...

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