源流釣り入門
写真で語る源流釣り
写真で語る源流釣り
本流との出合に足を踏み入れれば原生林の渓になります。人工物は消え深い緑と透明な水の流れが支配的な空間です。
周囲が明るくなりはじめ歩き出したが大樹に覆われた谷筋は、まだ陽が届かず薄暗い。渓は緩く水の流れも静かなので自身の踏む足音しか聞こえない。
時折、侵入者を拒むかのような動物の奇声に驚き足を止め周りを見渡すが声の主の姿は見えない。
滝が連続するゴルジュまでやってきた。
渓の方向が変わり、漸く朝の陽射しが渓の底まで届き滝の落口に光芒ができていた。最源流で居る時間を長くしようとここまで竿を出さずに来たが、もうソロソロいいだろう。
連瀑の滝を一つ、二つと時間を掛け攻めてみるがアタリがない・・・・
如何にもって滝淵でアマゴが居ないいとなれば厳しい釣りになりそうな予感がする。
倒木に付いた苔
大樹に纏わり付いた苔
滝壁に貼り付いた苔
湿気が多いのか?苔生せぶ渓、苔の存在は緑の深さが更に深くなる。淵の水面も緑の映り込みでエメダルドグリーンに輝いている。
上の写真の滝を越えれば深山幽谷の最源流部に足を踏み入れることになる。
次第に水量が減り、最源流の二又を通り過ぎれば更に細い流れになる。しかし、チョットした深みがあればアマゴの反応が返ってくる。
最後に掛けたアマゴは源流らしからない普通の姿をしていた。
卵放流で放たれたのかも知れない。例え卵放流アマゴであるとしても厳しい源流の環境に適応していく時の流れがあれば、その渓の特徴を持った源流アマゴに変わっていくだろうと思っている。
魚止めを越えた。
いつもなら帰りの時間を気にしながらギリギリまで竿を振っているのだが、下流をパスしたおかげで最源流の森を彷徨いながら写真を撮る時間が十分に残っている。
太古から続く大自然の営みが育てた大樹の凄みと力強さに圧倒されながら手のひらを当てれば数百年を生きたパワーが身体の中に流れ込んでくるような気がします。
いやぁ、何とも深山幽谷の源流は素晴らしい。
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