渓流釣り遡行記 2025/3/8 晴れ/小雨
愛媛解禁の帰り道、相棒との会話
「Sさんの秘蔵の渓があるのですが・・・・3月になったら行きませんか?」
Sさんは船釣りに狂っていて、釣りに誘ったら「シンドイ山釣りは止めた」と去年は渓に出かけていないらしい。

上の車道から標高差300m近く下降して入渓するルート
地形図には林道が記載されているけど見つからず、藪漕ぎで急斜面を突破しているようだ。
下降地点に車を止めると薄ら積雪があり嫌な感じがした。
GPSで林道の侵入口を見つけたが植林が伐採されバラ園になっていた。
「林道があったとしても、これじゃね」
元々、林道があったのは確かなので奥にある植林を下り林道と合流する作戦に変更した。
植林の急斜面の積雪は滑りやすく嫌らしかったが、薄い作業道がジグザクに続き転げることはなかった。標高差150m下降すると林道と現在位置がオンザライン、少し進むと石垣が積まれた営林小屋跡のような場所があったので地図の林道上に居ることが確定した。
山の中で道を見つけるのは得意である。
地図上の林道と現在位置をオンザラインさせるにはGPS地図を2、3分毎に確認する必要がある。いちいちスマホを取り出すのは面倒なのでスマートウオッチとヤマレコアプリの組合せが役に立った。

渓まで下ると形のいい滝が向かえてくれた。
この滝はいきなりアタリがあって合わせたら針外れ、場荒れしたのかそれっきり反応がなかった。


先ずは、流れの緩い場所に仕掛けを入れる・・・・アタリなし、次に、落ち込みの本筋の流れが速くなった場所に仕掛けを入れたら7寸が出た。
通りでサビがない魚体、速い流れの中で積極的に餌を追っているようだ。

ゴーロの連瀑、見えている場所まで行くが、その上もゴーロの連瀑・・・・一体何時まで続いているのか?地図を見る限り連瀑のイメージは湧いてこないのだけどね。
竿を出せるポイントは滝壺だけで平たくなった場所は皆無だ。
如何にも大物が居そうな滝壺だが、連瀑途中であるためなのか魚影は薄い。
何処をどうやって巻けばいいのか?なんだけどゴーロの大岩はスパイクフェルトとの相性がよくて、まぁまぁな角度があっても取り付くことができたけど、3月にウェーダーを履いて入渓する渓ではなかった。


白泡の中に仕掛けを入れ、奥の壁際に沿って流れたら喰ってきた。
まだ、腹部に卵が残っているメスの8寸、こんな滝壺で産卵はできるのか?渕尻に狭い砂利地があるけど流れが速い。


大滝の広い深渕
最初に大物らしさプンプンのアタリがあったけど針に乗らなかった・・・・次に6寸と7寸が2尾のあとにチョッと引きが強いなぁ思っていたら8寸だった。最初のアタリはキミじゃないよね。
大滝の落ち際に仕掛けを入れたいのだが、長竿に変えても全く届かなかった。

1番、2番が固着して直らずに通信兵状態
右の樹林帯からの巻きは木にアンテナが引っかかり折れそうな気がしたので左の岩場に取り付いた。
楽に登れるだろうと見積もったが2段目がギリギリ・・・・浅いグラックに指を掛け身体を引き上げたがヒヤヒヤものだった。こんなリスクは避けないと何れ痛い目に遭うことになる。


手前に仕掛けを入れアタリなし、左の溜まりもアタリなし・・・・落ち込みと大石の間の白泡が立っている中で喰ってきた・・・・盛期と変わらないアタリの出方じゃないか・・・・。
落ち込みの流れに乗せて引き出してきた魚体は幅広のサビの取れた9寸だった。
渓で3月に釣れるアマゴじゃないよね。

渓の方向が東向きに変わり、陽の当たらない影の部分に残雪が出てきた。
滑り落ちれば滝下に急降下してしまうので山側の斜面側を慎重に歩いた。この辺りは踏み跡がしっかりした道が渓沿いに続いているのはどう言うことなのか?


渓は一旦緩くなる。
「滝壺の深場は底からアマゴが浮いてこない」と文句を云っていた相棒にやる気が出てきた。
毛針にアタリが出るけど喰いは浅いようだ。


しばらく相棒の後を追い、巧みに舞う毛針の軌跡を見ていたが、深みがある滝淵が現れたことで釣り場を譲ってくれた。
落ち込み際の白泡に仕掛けを入れ本筋の流れに乗ると喰ってきた。
盛期のようなアタリの出方に躊躇いを隠せないが、今日はこれでいいのだ。
水の流れに逆らいながら大きく竿を曲げる元気なアマゴ、カッコ良くて美しい8寸だった。

再び滝が連続するようになった。
巻き道はなく滝を越えるのに結構苦労した。
上流で車道が渓と交差するから釣り荒れても仕方ないように思われるがある程度の魚影が残っているのは、この連瀑が釣り人の往来を妨げているおかげなのだろう。

車道が近くなると渓は緩くなる。
チョットした落ち込み下の浅淵で相棒の源流テンカラ師が6寸強を掛けた。「イメージ通りの出方をしてくれました。」と嬉しそうにアマゴを見せてくれた。
水量が多いのは雪解け水が入っている性だと思われるが、そこまで水が冷たくなかったのは上流の陽が当たる浅瀬で水が温められているからだろう。
遡行データ
2025/3/8 晴れ/小雨 吉野川水系
遡行距離:3.3km 標高差:280m
釣果:12尾 最長寸:27.0cm
キープなし 新規開拓
2025/3/8 晴れ/小雨 吉野川水系
遡行距離:3.3km 標高差:280m
釣果:12尾 最長寸:27.0cm
キープなし 新規開拓

渓流釣り遡行記2025
渓流釣り遡行記2025一覧 初めて入った小谷連瀑の最後は2段の滝になっていた。台風前の渇水もう少し水量があれば釣りも写真も変わってくるのにね。渓流釣り遡行記2024
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