大伐採  銅山川小支流 

渓流釣り遡行記2002
渓流釣り遡行記2002  2002/2/17
  吉野川水系(銅山川)  
朝5時過ぎに目覚めた。
今日の天気は、昼前から雨になるらしい。「寒い時期の雨は嫌だなぁ・・・・まだ雪の方がマシなのだが・・・・ブツブツ・・・・」釣りに行こうか?どうしようか?迷っているうちに6時を過ぎてしまった。
外に出ると意外に暖かい 車で気温を確認すると2℃ 
「う~ん・・・何とかなりそうだ・・・・釣りに行くことに決定」
そうなると、手早に準備を整え6時半 『しゅっぱーつ』
車を愛媛方面へ走らせながら行き先を思案した。この時間からだと本命筋は空いていない 空いていたとしても中途半端な釣りになるし・・・・

一週間ほど前に、Iさんから教えてもらった銅山川小支流が頭を過ぎる。

「行く機会があれば、近況を教えて欲しい・・・・」
車を止めて、地図で再確認 
「半日くらいでちょうどいい感じだ・・・・こんな渓誰も入らないだろうな・・・・行き先決定!」

小支流の入り口に到着
入り口は植林伐採の基点になっているらしく、索道が張られて切り出した木材を積み重ねてあった。伐採は目的の渓の反対側で始まっているらしい・・・・っと、このときはそう思った。車を脇に止めて渓を覗き込む。流れはあるようだ。

伐採小屋の横から入渓、直にでも竿を出せる状況なのだがあまりにも風情がない。カーブを曲がって伐採小屋が見えなった場所から竿を出す。

バシャ。バシャ。  一投目からアマゴが針がかりした。

「いるいる・・・・これは、良いかもよ」
渓が小さい為、釣れる場所は限られてくるのだが小気味良くアマゴが針がかりする。
伐採小屋から50mほど遡行しただろうか。渓が明るくなったのが気にかかった。やがて二又、左の支流も後で釣りあがろうと思ったのだが水量がない「これじゃ無理だなぁ」と、ふと、明るくなった空を見上げると『大伐採』

「うわぁーーー何だこれ・・・・」 左斜面には全く木がない

 
 

5匹目のアマゴ 7寸
ヒレが赤くなり天然化している。
パーマークの丸みがかわいらしい

古びた取水口 右の落ち込みから
水量は少ないがこれだけあれば十分

嫌な予感が的中
左斜面は大伐採が始まっていた。

古びた取水口の下で7寸ほどのアマゴを追加
「まだ、何とかなる・・」っと思ったのも束の間、取水口を越えると伐採された木々が渓に覆いかぶさっている惨憺たる状況だ。

「これはひどい・・・・・・」

渓の際まで伐採がされていて、邪魔なものは渓へ薙ぎ倒されていた。伐採する時の考慮というものが全くない。大雨が降ると切り落とされた枝やら、植林の弱い土砂やらが流れ込み渓を埋め尽くすのは時間の問題だ。渓を埋め尽した土砂がダム湖に流れ込んでは困ると砂防ダムが作られることに・・・・・そうなってしまえは完全に『死の渓』なってしまう。

経済重視、効率優先の世の中では、こういった状況は仕方ないのかも知れないが、失ってしまうものがあまりにも多すぎるのでは・・・・・もう少し工夫をすれば、失うものも少なく、後追い労力もいらなくてすむと思うのですが・・・・・・・・・。

いくつかの覆いかぶさる倒木を高巻きしたが、フェルトと木が滑って危険だ、どこまで続くかわからない伐採の状況の中で「もはやこれまで」っということで納竿、半日の予定が1時間で終わってしまった。その後、往生際悪く中の川本流に釣り場を求めたが、私の釣技が本流に通用しないのは明白で小雨の降る中早めの撤収っとなってしまった。 

苔が生えいい雰囲気を持った深淵
ちょっと前までは素晴らしい渓だったのに・・・・
餌を底まで沈めると小枝が針がかりするばかり

そして、淵の上は伐採した木々が覆いかぶさる。
まるで不要な物は渓へ流せば片付くっといった風だ

渓の間際まで伐採すると
切り落とした枝と土砂が
渓に流れ込むのは時間の問題だ
水温の上昇も心配である。

当日データ
  釣果5匹(キープ無) 最大21.0cm
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渓流釣り遡行記2002
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