四万十川遠征 広見川上流部

渓流釣り遡行記2004
渓流釣り遡行記2004  2004/2/14
  四万十川水系 広見川  
序文
この釣りを始めた頃は、四国中の渓を駆け回っていた。 行くところ行くところ初めての渓だった。渓の角を曲がればどんな風景が待っているのか?目も眩むような滝を高巻けばどんなあまごに逢えるのか?渓は、いつも新鮮な感動と快い疲労を与えてくれた。しかし、そんなことを20年近く続けていると 、私の周りに、新規化開拓の魅力的な渓は、 なくなってしまった。もう少し行動範囲を広げなければ・・・・と思い、今年に入ってから地形を頼りに四万十川を中心とした四国南西部の渓をいくつかリストアップした。
広見川支流D谷
林道に入り、少し車を進めると 除雪した雪が林道の脇に集められていた。集められた雪から滲みだした水が凍っている。ここから四駆にシフトチェンジ・・・・
「何処までいけるかな?」
助手席の相棒に相槌を求めるが・・・・・
「グゥー・・・・Zuzuzu・・・Zzzzzz・・・・。。。。。」
「ほとんど寝てないっていってたから・・・・まぁいいか・・・」
最終民家を過ぎて舗装道がダートに変わった。日中影となっている部分では、10cmくらいの積雪がある。ガードレールがないから少々不安になるが、車の轍が出来ているからもう少し行けそうだ。
車止めの目的は上流の二又と決めていたのだが、後輪が滑るような感じがしたので停車、少しバックして車の退避場所に車を止めた。
「着いたよーーー」
「えっ・・・何処に・・・・・」
「車止め・・・・しかし、立派やな。相当ガタガタ揺れたと思うけど全然起きなかったなぁ」
「完全に熟睡していました。」
「あっそう・・・・・」

車のナビと地形図を照合して現在位置を割り出した。

「ほぼ、いいところまで来ているな。二又までもうちょっとかな?」
「ナビって便利ですね」
「たぶん、夜明けは7時くらいだから、少し寝る?」
「じゃ、おやすみなさい」
「まだ寝るんかい・・・・」
「・・・・なんかいいました。・・・・」
「なんにもぉー」
7時前に起床
「会長、この谷どうやって探したんですか?」
「いい質問やな。四国渓師会の会長様ともなるとね、地形図を見ただけであまごが何処に  いるかイメージできるんや」
車止めから渓を覗き込む
「・・・・・・水量が少ないなぁ・・・・・・」
「会長、イメージと違うんですか?」
「ちょっとね、二又からだと水がなくなったら困るからここから釣り始める?」
不安を抱きながら、車止め下から釣り始める。はじめの一投で6寸クラスのあまごが来た。
「これはいけるかも知れない」
と思ったのも束の間全く反応がなくなった。たまにアタリがあっても針先にはアブラハヤ・・・・一向に傾斜がないまま二又に着いてしまった。ポイントらしいポイントが2、3箇所はあっただろうか・・・そこもアブラハヤ棲みかだった。
「二又から何とかなるだろう」と気合をはめなおした。
しばらく渓を遡行すると、本当に水が無くなり釣りはじめから2時間足らずで The END

D谷は、傾斜がない、水がない、あまごがいない(アブラハヤはいる)三拍子そろった最高の渓だった。

「会長のイメージもたいしたことないですね」
「あまごがいない訳じゃなかったよね」
D谷の釣果 あざらし君 1匹 私 2匹    ガックン

車止め
積雪から少しバックして退避場所に車を止めた。
車道は渓沿いに伸びていた。

車止めから渓を見た風景
地形図から想像したより水量が少ない

初めの一投でアタリが来た。
あまご6寸(18cm)
朱点が多く赤い

石垣を登るあざらし君
下から見ていると
あぶなかしくて見ちゃいられない。
もう少し下からだと楽に高巻けるのだけどね
広い視野をもつことが必要だ

 

 

広見川源流部

車止めからの風景
広見川源流部は、渓沿いに林道があって
D谷と同じような渓相なのだが
水量が多いことがせめてもの救いだ

次に選んだのは広見川源流部、(看板には四万十川源流となっていた。・・・・ここは愛媛県)、渓の流れが緩く、渓沿いに林道がありD渓と同じような渓相なのだが水量が多いことが大きな違いだ。影の部分はかなりの積雪があるが天気がよく気分のいい釣りになった。魚影も濃いとはいえないが本命ポイントでアタリがあり6寸~7寸がポツリポツリと出始めた。

12時過ぎに昼食、いつものカップ麺、やはり渓で食べるラーメンはうまい。昼食を過ぎてから適度に傾斜が出てきた。

林道へ高巻きすると高さ3mほどの石垣に阻まれて
渓へ降りることができない。
障害物がないから林道からチョイ釣り
渓師にあるまじき行為なのだけど
これがどうして
上から魚を見ながらの釣りだから
なかなか面白かった。

アマゴ7寸

左のエグレ横からアタリが出た
傾斜がなく緩やかな流れ 里川釣りって感じだ

昼飯を取ってから少し遡行すると
傾斜が増してきて渓相が良くなってきた。
当然、明快なアタリが出はじめた。

白泡の切れ目からアタリがあった。

あまご7寸(22cm)

本日相棒のあざらし2号さん
午前中のD谷からすると満足のいく釣りができたようだ

あまご8寸前(23.2cm)
本日の最長寸
この時期にしては、太っていた。

大石の裏でアタリがあった。
久しぶりのいい引きに、時間をかけて遊んでしまった。

エンテを越えたところで納竿した。
30m程登り林道からの風景
雪が深い 水の流れはまだまだあるようだ。

エンテを越えたところでいい時間になり納竿、林道まで30m這い上がって上流を眺めると一面の銀世界・・・・流れはまだまだあるようだ・・・・むしろこれからって感じだ。

 車止めまで戻って国道まで出る途中、谷間をもの凄い風が吹いた。車重2tを越えるSGが吹き飛ばされるかもしれないと思ったほどだ。家に帰ってニュースを見ると『春一番』が吹いたそうだ来週から春の釣りができるのだろうか?
当日データ
  釣果22匹(キープ無) 最大23.2cm  
  あざらし2号さん 10匹 
渓流釣り遡行記2004
渓流釣り遡行記2004一覧 魚止めを求めて源流を彷徨う。滝を高巻き、杣道を辿り、遡行を続ける。流れがある限り魚は棲む・・・一体、何処が魚止めなのか?それなら源頭を目指してさらに遡行を続ける。たぶん、さっきの小滝が魚止めだったのか・・・・驕り...

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