四国の山歩き 2024/11/14 晴れ
11月に入り3回の山歩きで長距離を歩けるようになったし標高のあるキツい登りにも慣れてきた。
久々に三嶺に登ることにした。
三嶺に登るなら西熊山・天狗塚・牛ノ瀬につづく四国屈指の笹の稜線に沈む夕焼けを撮影しようと思った。
夕焼けを撮影すれば下山が暗くなる。つまり剣山の朝焼け撮影の逆バージョンでナイトハイクをして帰って来ることになる。
Google Earthによる3D遡行図
遡行データ
日時:2024/11/20 9:00~21:30
標高差:980m
登り:1180m
遡行距離:12.6km
Start
名頃登山口(910m) ⇒9:00
林道登山口(1200m) ⇒10:45
ダケモミの丘(1517m) ⇒12:30
三嶺(18930m) ⇒15:30-17:25
林道登山口 ⇒20:00
名頃登山口 ⇒21:15
Goal
※山行途中で写真・動画撮影しているので遡行時間はアテになりません。
遡行地図
国土地理院web地図
登山口までの地図
名頃登山口から三嶺に登る。
7年前に登ったとき名頃登山口と林道登山口の間は急ごしらえの登山道みたいな印象があったけど、多くの登山者に踏み固められてしっかりとしたルートになっていた。
名頃登山口と林道登山口の間の紅葉は落葉途中って感じで淋しくなっていたが赤いもみじが一際鮮やかな彩度を誇らしそうだった。
黄色いのはミズナラの黄葉
殆どのブナは葉を落とし、その骨格を露わにしていた。
「紅葉は透かして写せ」 最近YouTubeでみた格言
紅葉を透かして撮れば反射を抑えて透明感が出るそうです。
それ程急登の区間でも無いのに足が前に進まない。
まだ、剣山-丸石のダメージが残っているのか?
名頃登山口に付くまでの紅葉が綺麗だったので紅葉撮影に切り替えようと思ってはみたものの、夕焼け撮影だから日の入りまでに三嶺山頂に着けばいい・・・・ゆっくり登れば何とかなるだろう。
林道登山口
下山がナイトハイクになるので林道登山口のヘアピンに車を置けばいいと思っていたが山行記録の遡行図にGPSの軌跡を記載するのでズルしたことが丸わかりになってしまうじゃないかと止めた。
俺が知る限り、昔はこの林道の終点と下のヘヤピンに三嶺の登山口があった。菅生に登山口といやし温泉郷ができた頃から上にあった2つの登山口は閉鎖になった。
『登山の後は温泉にどうぞ・・・・』ってことなんだろうと勘ぐったこともあった。
今の時代、登山道が長くなって難易度が上がるってどう言うことなのか?登山道を管理している自治体の関係者には考えて頂きたい面はあるが『四国一美しい山』で有名になった三嶺が観光地化して荒れてしまう懸念も考慮しなければならない。
ブナの間を擦り抜けていく最高の尾根道が続いている。
まだ、青い葉が残っているのかと思ったのだが寄生植物のヤドリギだった。
光合成は自分でするから木への負担は少ないと云われているが1本の木にこれほど多くのヤドリギが寄生すれば木が弱って枯れる木が出てくることが心配だ。
7年前よりヤドリギは確実に増えている。
登山道の傾斜がキツくなってきた。
それにしても良い森だ。
ブナの大木やツガの大木が林立している。
昼過ぎに、やっとダケモミの丘までやって来た。
ダケモミの丘で昼飯したら、ついつい長居をしてしまった。
ソロソロ樹林帯を抜ける。
標高が高くなり陽の当たらない影の部分には雪が残っていた。
登山道の岩場の滑りそうな箇所にも雪が残っていたので帰りの夜道は気を付けよう。
水場の道標
三嶺の笹原を下で支える岩場の骨格が見えてきた。
先週歩いた剣山・次郎笈・丸石
カヤハゲと白髪山
平和丸の向こうに中東山と石立山
森林限界を超え剣山系の山々が見えるようになってきた。
テキサスゲート上の岩場
笹とコメツツジと岩肌のコントラストがいい感じだ。
テキサスゲートを通り過ぎると見えてくる三嶺の切り立った岩場
太陽の光が強くてフレアー出まくりだったので影の中に入り撮影した。
タイムラプス撮影はこの場所でもいいかなぁと思っていたが夕陽は岩の中に沈むみたいなので止めた。
笹原と池とヒュッテ、背景に剣山と次郎笈を入れ『The三嶺』って写真
もう少し奥に回り込んでヒュッテと剣山を重ねた方が良かったかも知れない。
まぁ、あとの話だね。
三嶺山頂のモッコリ写真
F値を絞り込んで太陽をウニウニにしてみた。
三嶺山頂(1893m)
名頃登山口から6時間以上掛かった。
いくら写真や動画を撮りながらゆっくり登ってきたとは云え掛かりすぎだろうに・・・・
三嶺から西熊山、天狗塚、牛ノ瀬に続く絶景の稜線
下から吹き上がってくる風は弱いが冷たい。
夕陽待ちでヒュッテに下るのも面倒なので風裏の道端に隠れてコーヒーを沸かし暖まる。
ソロソロ夕焼けの絶景がはじまる。
夕陽から放れた雲の中にできた彩雲は感動てきだった。
反対のアーベントロートも忘れてはならない。
いい感じで東の山々のピークが焼けてきた。
剣山から縦走してきた登山者は東京から来て今日はヒュッテ泊まりだと云っていた。
殆ど雲が無いので夕陽が沈んだあとのドラマチックに雲が焼ける絶景は期待できそうにない。
回りが明るいうちに足場の悪い笹の区間をやり過ごさなければならないので即撤収する。
空が赤く焼けてくる風景は三嶺山頂を下り途中で振り返りながら撮影した。
空がいい色に染まり後ろ髪を引かれる思いだった。
登ってくるときは逆光で撮り辛かったピーク下の岩場を夕焼けに合わせて撮る。
何をやっているんだ。
暗くなる前に足場が悪い笹の区間をやり過ごし樹林帯に入らなければならないのに・・・・
樹林帯に入ると真っ暗だった。
ヘッドランプの光は近寄らないと赤テープが赤く見えないので役に立たない。
道案内になったのは10mおきに立てられた高さが80cm位の道案内杭だった。
杭の横に立てば次の杭が見えいるので進路に迷うことはなかった。
ダケモミの丘を下るくらいから杭の間隔が長くくなりヘッドランプの光では杭を追えなくなった。
ヤバいなぁ・・・・
ヤバいなぁ・・・・
満月が3日前なので9時ぐらいになれば明るめの月が出る筈なので待とうかとも思った。
登山道は尾根のピーク付近に着いている。
落ち葉がガサガサ言い出せば道を外しているので辺りを見渡して落ち葉が少なく地面の小石が露出した場所を探す。何人もの登山者が歩いているので土で汚れている落ち葉があれば登山道に間違いない。
時間が掛かりながらも三嶺から2時間半で林道登山口まで下ってきた。
四ツ小屋林道を下る。
距離は倍以上になるがルート探しに時間を撮られないし道迷いする心配はなくなった。
下山に4時間近く掛かった。
割と安易に考えていたけど三嶺のナイトハイクは厳しいものがあった。
苦境に追い込まれてもルートを失わなかったのは源流釣りの道迷いしたときの経験値だろう。
次に行く機会があるのなら今度こそヒュッテ泊まりで夕焼けも星空も朝焼けも撮ってやる。
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