四国の渓流釣り 尺伝説
    
 水線無谷の尺物2本

四国の渓流釣り

吉野川水系 2006/3/21
一匹目  雌30.9cm
  渓に傾斜が現れはじめ、小規模だが良淵が連続するようになってきた。しかし、アマゴのアタリがない針掛かりするのはモッチャンだらけだ。今日は餌貧乏である。キジ餌を3箱用意したのだが1箱傷んでいた。もう一箱のキジ餌も元気がない・・・この渓が終わったらもう一渓やろうかと思っていたのだが、こうモッチャンが多いと餌が足らなくなってしまう。餌をケチりながら釣りあがることにしていた。
 淵を釣る基本的パターンは淵尻→脇芯→流芯と餌を流すのだが、淵尻はモッチャンが口を開けて待っていて餌が着水するのと同時に猛アタックが始まるから餌を入れるのをやめた。脇芯も餌を入れて少し時間がたつととモゾモゾっとモッチャンのアタリがある。こうなったら流芯だけの勝負で何淵かやり過ごしてきた。

 目の前には扇状の良淵、淵尻にはモッチャンが屯していた。脇芯も緩いから、この淵もいきなり白泡の中へ餌を放りこんだ。白泡の中で一瞬キラッと光ったかと思ったら仕掛けが動き始めたので竿を立てて合わせをはめた。右に左に竿が持っていかれる。巣穴に入ろうとするのを喰い止めるのが精一杯で竿は弧を描いたままだ。やっとのことで手前まで引き寄せた。「尺はあるな・・・・」と尺物を確信した。「取り込めるかな・・・・」っとビビッているとまた走られた。なんどかそれを繰り返して漸く淵尻に引きずり上げた。
 雌なのだか体高がある。件寸定規の幅(8cm)いっぱいいっぱいや。薄っすら残ったパーマークの間が薄いピンクで綺麗な尺アマゴだった。

白泡の中へ餌を放り込んだ。
白泡の中でキラッと光って仕掛けが持っていかれた。

二匹目  雄30.0cm

  上流部にくると水量が少なくなった。小さな支流を越えたからもう少しで谷がなくなる。尺物と8寸3匹を釣ったからそろそろ止めようかと思っていたら、程よい淵が現われた。岩陰から淵を覗き込むと4、5匹のアマゴが泳いでいた。その中に8寸以上はありそうな大きめなのが1匹・・・・その1匹が群れから離れたところで餌をいれた。「ほら来い」と思っていると小さい6寸位の奴が横から突進してきて餌を咥えた。「何で、こういう場合どうしたらいいのか???」間髪を入れず抜き去ってしまうのが一番・・・・考えているうちに抜きの間合いを失った。次は?他の魚に活性を高める方法がある。6寸を針掛りまま淵の真ん中まで泳がしてみると大きめの奴が着いて来た。まだ、餌に未練を持っているようだ。第一段階の作戦は成功したみたいだ。ここで6寸を抜き上げる。大きめの奴は何が起こったのかわからず6寸を抜き上げた場所をうろうろしている。ここで時間が経っては作戦が水の泡である。素早く6寸の針を外して下流の流れへ放り投げ、新しい餌を付けて淵の中央へ・・・・一発で喰ってきた。餌を食って反転したところで合わせをいれた。いつも思うことだが魚を見ながら釣るのは最高や『見える魚は釣れん!』なんってのは嘘やな

 8寸?にしては引きが強い。針はバッチリかかっているし、淵も小さいから勝負の行方は明白だ。8寸クラスという思い込みがあったから魚が弱ったところでデジカメを取り出して動画撮影と余裕をかました。寄せてくると9寸はありそうだ。いや、もしかしたら尺ありそうだ。
検寸すると30cmギリギリ こんな水線のない渓で尺2本とは驚いた。 

上流部になると水量が減って、ポイントも少なくなってきた。
そろそろ終わりかなと思っていると畳6畳ほどの小渕に魚が溜まっていた。
 アマゴ ♂ 30.0cm
上流で餌が少ないせいだろう痩せていた。顔はでかい岩魚のような顔つきだった。

流覇 5.6m硬調  仕掛け寸法 3.0m
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幽霊渓の尺アマゴ
30.2cm ♀  04/03/13 東予水系
8寸が6匹、9寸が3匹そろそろ尺物が出そうな雰囲気は多分にあった。小谷が崩落した場所を過ぎると渓相は良くなったのだが釣れてくるあまごのサイズは6寸〜7寸にダウンした・・・・

源頭前の尺アマゴ
31.5cm ♀  03/04/19 那賀川水系
時刻は、2時半を過ぎていた。いつもなら、釣りを止めて帰りの準備をする時間なのだが・・・・・今日の予定は、渓の源頭をつめ尾根筋に出て、尾根ルートを利用して車止めに帰還することになっていた。渓の流れも細くなって、もう、渓をかなりつめてきていると思うのだが・・・・

尺アマゴ+尺岩魚
33.5cm ♀
30.2cm ♀
 02/04/06 那賀川水系
岩魚は本筋、アマゴは淵尻から、この渓の主導権は完全に岩魚に移っているらしい。岩魚の口はアマゴより硬い。アタリがあってアマゴの調子で合わせると取り込むとき針外れすることがあるためいつもよりきつくあわせる様にしていた・・・・

紅葉アマゴ
30.2cm ♂  01/09/22 高知の谷
3段滝の最初の滝壷、落込みから離れた岩下に餌を沈めた。水量が多く流れが早かったのだが、餌がスーっと底に落ちて行ったのが解った。 「絶好のポイントだなぁ」 と思っていると小さなアタリあった。小さく合わせると穂先が曲がったまま・・・・

滝の主
30.4cm ♂  01/02/10 東予水系
左支流から戻ってきて本流へ、正面に25mの大滝がある。滝の水深は、何かの大水で埋まってしまったのか意外と浅く1mより深いところはない。去年ここで釣ったのは5寸程度のチビアマゴが2匹あまり期待はできないと思った。それよりも滝上にある淵に魅力を感じていた・・・・

北日浦の大アマゴ
30.4cm ♀  00/07/01 吉野川水系
車道の終点から汗だくになりながら1時間強かけて渓の下降地点に到着、それから15分かけて渓に下降した。ゴルジュ帯の渓は日差しが届かずまだ薄暗いままだった。目的の滝上は、まだ、下流のため渓から10mほど離れた獣道を辿り滝上に向かった。ふと渓に目をやると絶好の淵・・・・

名古瀬谷支流のモンスター
34.9cm ♀  96/07/28 東予水系
下流部の取水の上の淵で40cmはあろうかとてつもなく大きい魚の影が淵の底で動いたような感覚あったためエサを流したが反応がない。そいつはもう一度底に現れたが何事もなく夢、幻と終わってしまった。この辺はニジマスを放流した噂を聞いていたため「ニジマス?」と思ったが・・・・