四国の渓流釣り 渓流釣り遡行記(2018年度) 

  四国の岩魚釣り


四国の渓流釣り

吉埜川水系   2019/4/7 晴れ
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『四国は岩魚の天然繁殖がなかった』が学説になっている。
その根拠は紀伊水道を挟んだ紀伊半島に岩魚の南限とされるキリクチ、瀬戸内海を挟んだ中国山地にコギの天然繁殖が確認されている。もし四国に岩魚の天然分布が存在するならヤマトイワナ系(キリクチ)、あるいはコギ系でなければならないが四国の岩魚はニッコウ岩魚しか釣れない。そのルーツは1973年に本川の桑瀬川で試験放流した富山産のニッコウイワナを岩魚が釣りたい釣り人の手で周辺の渓へ持ち込んだ岩魚の子孫だとされている。

しかし、同じく岩魚の天然繁殖が確認されていない九州とは異なり過去の火山活動が穏やかで繁殖条件の整っていた四国に「何故岩魚が居ないのか?」と疑問視する学者や釣り人は多く存在している。岩魚の分布調査が始まったのは戦後のことで比較的新しい、アマゴと区別して『黒マス』という魚の呼び名が存在していた地域もあるようだ。

1990年台の初め、山師から聞いた話と少々胡散臭い尾鰭は付くが桑瀬川に岩魚が放流される前からこの渓には岩魚が存在していたと云う記事を古い雑誌から拾った。渓の名前は書いてなかったが前後の内容から察するにあの渓の名前を思い浮かべるには時間が掛からなかった。それとは別に釣り仲間の四国の渓を数多く釣り歩いて渓の状況に詳しいYさんがその渓で釣った岩魚の鰭を見て「この渓の岩魚は天然じゃ、大事にせにゃあかん」と呟いた。

確かに前述の桑瀬川とは地理的距離が離れすぎているし道路状況も現在とは比べ物のならないほど悪かった、高度成長の時代だったとしても釣り人個人が放流するには難しいように思える。その岩魚はニッコウイワナで学説の四国岩魚はヤマト系やコギ系でなくてならないからは外れる。ニッコウイワナとヤマトイワナは同種であるという学説もあるし、海に隔たりはなくつながっているは少々強引だろうか?  岩魚の分類は学会では大事なことかも知れないが渓師は見た目や自分の感性で判断する。少しくらい謎が残っていた方がロマンをもって渓に入れるし酒に酔ったときの四方山話が盛り上がるのだ。
Yさんが天然を感じた鰭 分かるかな???


本流との合流点に近い小淵、いつもならアタリくらいあってもいいのに無反応、砂地に残る薄い足跡を気にしながら「昨日のものじゃない」と自分に言い聞かせた。次の大淵の真ん中に落としたが反応がない・・・・「今日の釣りは厳しいのか?」と落ち込みの壁際に仕掛けを入れた。小さなアタリがあって無抵抗穂先が反応しているのに魚が動かない「チビ助か?」スーっと仕掛けが横に走ったところで合わせを入れた。岩魚独特の縦引きが楽しい、チビ助と思っていたのに水面に浮かび上がってこない。しばし楽しい引きを楽しんだ後ランディングネットに収めた。メジャーを当てると少し尺に足りないがいきなりの泣き尺だった。その後8寸がつづいた。
 
次の淵も同じパターン、さっきの泣き尺より引きが強いと思っていたらメジャーを当てると32.5cm、尺越の大物だった。8寸・9寸・10寸、3尾目にしてサイクルヒットのリーチとなった。

 
今日の相棒は源流テンカラ師の村兆さん、今年は彼と一緒に釣りに行くと調子が良い、今回は前々日に彼一人で行く釣行を強引に割り込み車の便乗させてもらった。尺を釣ったことで源流テンカラ師の釣りに火が点いて遡行ペースが速くなった。彼が本気になれば老いぼれ爺が逆立ちしても追いつけない。「おーい待っちくれーーー」
2尾目の尺岩魚 30.5cm
水量は平水よりチョット少なめか?大物が出る大岩のエグレはエグレ部分が水面から出て期待は薄かった。コイツも落ち込みの壁際で掛けた。岩魚の重みは既に竿の胴に乗っているのに大淵を走り回っる。「メッチャ楽しいネェー」と後ろで見ていた源流テンカラ師に話しかけた。 『シマッタァ』爺に気を使っていただき折角スローペースになっていたのに、また火を点けてしまった。
ここまでボーだった源流テンカラ師が7寸を掛けて一安心、俺にとって最も欲しいサイズはその7寸を釣ってサイクルヒットを完成させておきたいことを知っているのか?「7寸羨ましいでしょう」と聞かれたが「そんなに・・・・」と答えておいた。

一番の難所の渓幅が狭まったゴルジェを越える。雪があれば滑り落ちそうで怖いので少し上にある狭いテラスを足場にして滑り落ちながら着地する大技を駆使するのだが今日は簡単に通過できた。 
ゴルジェを越えるとこの渓1番の美しい渓相が広がている。盛期は天然林の緑に覆われこれまた実に素晴らしい景色になる。

3尾目の尺岩魚 30.5cm
コイツの顔は上顎がシャクレれてイカしていた。大物が出るのは二又より上が常、このペースで尺物が出るならあと2尾は軽いだろうと思い『尺物5尾』宣言をしたが最源流部は水量の少ないのが祟ってか?そう甘くはない現実で終わった。
 
水の流れが一旦ハングした平らな岩に当たり放物線上に落ちる滝、スローシャッターで撮影すると美しい。

 
ドンドン上流へ釣り上がる。以前来た時よりも左斜面からのザレが進行しているように思える、ザレは渓に流れ込み淵が小さくなったりなくなったり・・・・近年のゲリラ豪雨の影響かも知れない。
つ抜けの岩魚9寸(28cm)
最初の3尾でサイクルヒットのリーチとなっていたが7寸が釣れない、つ抜けしても7寸以下が釣れないってどう云う釣りななんよ・・・・長い釣り人生で経験していないことが起こっている。最源流の二又前の小さな溜まりで漸く7寸が釣れてサイクルヒット完成となった。これが最後の岩魚だったので麻雀で云う海底ツモってところか、あまりに嬉しくて大事にランディングネットに入れようとしたら飛び跳ねて写真に収まらなかった。(信じる者は救われます(笑))
滝を越えたところに幾つか淵があってそこが魚止めだったような記録が残っている。嫌らしいザレ場を越えて最源流部に着地しようとしたが降り口が見つからない。もっと簡単に越えれたような記憶が残っているが記憶違いか・・・・ここで納竿となった。

YouTube動画 「四国の岩魚
アップロード:2018/3/17

 
釣果:
11尾 最大:32.5cm キープなし 遡行距離:12.3km 標高差:380m 
 


渓流釣り遡行記 バックナンバー

在来アマゴの釣査 新規開拓
3月30日 高知東部水系
釣果:18尾 最大:29.0cm 遡行距離10.7km 標高差:220m
古い論文を見て在来アマゴの釣査に行ってきました。

苦労した割には
3月25日 吉野川水系
釣果:39尾 最大:22.0cm 遡行距離13.1km 標高差:650m
急登を辿り連爆をやり過ごし苦労した割には7寸止まりだった。

標高1000m越もいいだろう
3月18日 吉野川水系
釣果:37尾 最大:28.0cm 遡行距離12.9km 標高差:350m
3月半ば1000m越の源流を目指した。

源流引退を考えてみた
3月9日 東予水系
釣果:28尾 最大:25.0cm 遡行距離13.5km 標高差:520m
ホームグランドで今後の源流釣りを考えてみた。

祝・四国全面解禁2019
3月2日 吉野川水系
釣果:7尾 最大:23.0cm 遡行距離13.73km 標高差:450m
アプローチとエスケープの長い渓、釣果はイマイチだったけど渓流仲間と楽しく四国全面解禁を祝ってきました。

炭焼きの渓
2月24日 東予水系
釣果:12尾 最大:26.0cm 遡行距離10.3km 標高差:400m
2月なのに3月下旬の気温
源流の魚止めに雪はなかった。

赤アマゴの渓
2月19日 吉野川水系
釣果:9尾 最大:26.0cm 遡行距離4.5km 標高差:400m
赤アマゴの渓の魚止め釣査
源流はガレに埋もれ釣りにならなかった。

小渓で足慣らし
2月10日 吉野川水系
釣果:10尾 最大:27.5cm 遡行距離4.5km 標高差:350m
渓流シーズンに入ったのにどうも身体が付いていかない
しばらく小渓で足慣らしをしようかと思います。


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