四国の渓流釣り
 2002年度 渓流遡行記
2/1 W谷
  2002年度渓流解禁日
2/3 X谷
  解禁釣行から1日空けて釣行
2/9 W谷 上流部
  リベンジ釣行

2/17 銅山川小支流
  『大伐採』

3/1-2 安田川支流
  温泉付宿泊ツアー

3/9 祖谷川支流 B谷
  今年一番乗り?

3/21 祖谷川支流 K谷
  アマゴの野生

3/24 吉野川支流 K谷
  チョィッとの小渓

4/6 吉野川支流
  養殖場の渓

4/20 加茂川支流
  四国渓師会 春の釣り大会

4/29 祖谷川支流
  釣れなくても楽しい渓

5/2 ないしょの谷
  桃源郷?

6/15 祖谷川支流 C谷
  お久しぶり

9/15 祖谷川源流
  もっと、お久しぶりの釣行

四国の渓流釣り 渓流釣り遡行記(2002年度)
  桃源郷? ないしょの谷 

四国の渓流釣り

序文 疑惑の谷  2002/5/5 
 以前、この渓を釣りあがって来たとき、渓と林道が交差するところでおじさんに出会った。そのおじさんはバツの悪そうに
 「上流釣らせてもらえませんか?・・・・」
 この時間に入渓して上流を釣ろうなんて・・・・・少し腹が立ったが、車止めから林道を辿ってかなり長い距離を歩いてきている。このまま「帰れ!」なんていう訳にもいかず優しく
 「かまいませんよ」っといった。
 「入った場所に鉈で印を付けておきますから」
 「じゃ気をつけて・・・・」っと林道を登っていくおじさんを見送った。
 「どこから入るのだろうか?二又くらいだろうか?」
 その後、良型を釣り上げ、二又に到着したが約束の目印が無い
 「目印に気が付かなかったのかなぁ でも、まだ魚が釣れてくるし・・・・・・????」
 結局、鉈跡があったのは、二又から30分釣りあがった場所、おじさんにあってから2時間半くらい釣ることができた。
 「かなり遠慮したみたい?」 その時はそう思った。

 それから何年か経って、上流部を確認しようともう一度この渓を訪れた。車止めから、おじさんが入渓した場所まで釣りあがりさらにその上流部を目指した。2時間くらい釣りあがっただろうか?急斜面の大石が積み重なった場所に出会った。天気のせいだろうか?樹木の重なりのせいだろうか?渓全体が暗い。水量も貧弱でこれ以上釣りあがっても魚が出るような気がしなかった。時間も時間でタイムアウト寸前、勝手に「ここが魚止め」と決めて納竿した。 その帰り道に気付いたのだが、林道といっても獣道に毛が生えたくらい足場が悪い。それにかなりの急斜面だ。車止めから登りだったら2時間以上はかかる。たかが2時間くらいの釣り場に・・・・・不思議に思っていた。
『中二日』釣行
 本当は、副会長らと明日釣行する筈だったのだが突然、やぼ用ができて一緒に行くことが出来なくなった。それなら前倒して前日行ってしまえということで単独釣行となった。29日の釣行から『中二日』・・・・・まだ疲れは完全に取れていない。足は大丈夫か?

 もう、5月と言うことでウェダーを脱いだ。渓流靴にスパッツ姿 心配していた足取りも軽快である。 ただ、昨日の雨で水量が多め膝まで立ちこんで竿を出していると脚の感覚が無くなる。・・・・・まだ、夏の釣りには程遠いようだ。
 車止めから高度100m 6、70mの緩い連瀑帯を越してきた。遡行の達成感はあるのだが釣果が6寸2匹とは少し寂しい・・・・・連瀑帯を過ぎると水流にかき消されてた本命ポイントが見え隠れする。白泡の中からアマゴを誘い出すことができるようになる。型は6寸止まり、ここのアマゴはオレンジの朱点を持つ吉野川特有の放流アマゴだ。
 林道との交差点を過ぎ大滝の前で少しはやめの昼食になった。

連瀑帯から下を見る

6、70mの緩い連瀑帯を越えて来た。
車止めから高度100m釣りあがり
6寸2匹とは寂しい限りだ。
しかし、遡行の達成感大きい
昼食を取った滝下 2条の滝が豪快だ
三日前に続いて若葉の眩しい渓でした。


最近のメニュー

入渓前  カレーパンと缶コーヒー
昼食    ラーメン(250円)とむすび1個とコーヒー
帰りに   むすび1個
車に戻り サンドイッチ、塩タン(非常食になる)
       お茶 ペットボトル(500)2本

    チョット食べすぎを反省している。 
昼食後
 昼食後、大滝を越え、二又を過ぎ、斜めの大滝を過ぎたところで、ようやく7寸が出た。次の中淵で待望の8寸次第に魚影が濃くなってくる感じだ。

やっと出た7寸(22cm)
浅瀬の扇状の淵 ここで出なかったら帰るかもしれないというポイント
今まで釣れたアマゴと比べて朱点がオレンジ色から赤に・・・・
放流物と天然のハイブリットか?

続けて8寸
今度は少し深い中淵 白泡の中から誘い出した
こちらは、腹部に黒点が表れ天然化している。

桃源郷?
 以前、勝手に決めた『魚止め』に到着
 岩の重なり合った斜面を登ると程よい落ち込みに、程よい小渕・・・・餌を入れるとパツイチで7寸オーバー喰らいつく
 「おおっ居るじゃない・・・『魚止め』撤回・・・・・」
 次の小渕で8寸が泳いでいて目の前に餌を落とすと「パクリ・グッグッグゥーー」
 「すごーーーい」
 8寸が釣れた小渕の脇を見ると虫かごを発見
 「もしかして、この上で発芽卵放流しているのか?」
 下から見ると貧弱な流れに見えた水量も岩と岩に隠れた所に程よい小渕が形成されている。その小淵ごとにアマゴが待っていて目の前に餌を落とすと「パクリ・グッグッグゥーー」
ほとんどのアマゴが7寸クラス、たまに8寸が釣れるから『おもしろい』 魚を見て釣るから『たのしい』  距離にして2,300m 時間にして1時間半 7寸が20匹と8寸が4匹、まさに、桃源郷であった。

 やがて、渓が緩くなり二又に分かれた。ここに虫かごが十数個、どうやらここから発芽卵放流を行っているようだ。この虫かごの数だとだいぶ前から放流があるようだ。序文に書いた『おじさん』の謎が解けたような気がする。たしかあの時も水量が多かった。たぶん発芽卵放流をしていることを知っての釣行だろう。これだけのアマゴがいるなら短い区間の渓流釣りでも十分楽しむことができるだろう。(わたしも楽しんだ)
 


追記
 最近、源流部での発芽卵放流をよく見かけるようになった。確かに、天然魚に近い綺麗な魚が増えてきている。種谷を作るという意味合いでは、発芽卵放流の有効性は評価できる。ただ、最源流部での放流には少し疑問が残る。それは在来種への影響だ。「在来種などもうどこにも居ない」と言えばそれまでかもしれないが・・・・・発芽卵放流を行う場合、在来種への考慮を切にお願いしたい。 

桃源郷の入り口
以前来たときは、樹木がうっそうと茂り暗い渓だった。
斜面は急だが程よい落ち込みと程よい小渕が形成されアマゴが乱舞する。

右の写真  発眼卵方流用の虫かご
魚止めの確認というよりは、放流地点の確認となった。

帰り道に見つけた山芍薬 可憐な花だ
足を止めて写真を取らずにはいられない


  釣果    46匹   最大24.5cm(キープ無し)