四国の渓流釣り 渓流釣り遡行記(2017年度)
    
 今期最終釣行 ナメの渓

四国の渓流釣り

仁淀川水系

2017/9/29 晴れ 

 今期最終釣行、ナメの渓の中途半端になっている魚止めを確認しようと思っていた。
 早めに車止めに着き、空けた場所から星空撮影を目論んだ。
 舗装路からダートに変わった。
 車止めまで殆ど進んでいない場所、小谷から車道に土砂が流れ込んでこれ以上進めない。
 星空撮影? 植林に閉ざされた狭い空間・・・・こうなったらビールを流し込んで寝るしかない。

 3時くらい車がやって来た。
 「釣りですか?」って聞くとそうだった。
 渓割りをして、明るくなったら一緒に出発することを約束して眠りに付いたがもう眠れない。
 ウトウトしながら夜が明けるのを待った。
 6時前、二人で歩きはじめた。
 俺より年配の方、若い頃は四国中の渓を釣り回っていたそうで歩く道中の話が噛み合った。
 本来の車止を過ぎた場所で別れを告げる。
 「確かここを下ればいいはず・・・・」 とんでもない急斜面だった。
 話に聞いた渓を遡行したことがあるなら大丈夫だと思うのだけどね。

 俺は、さらに上流を目指す。
 約束の場所は右支流から上、その前に少し下りこの渓で最も美しいナメ滝を写真に収めた。

 右支流から釣りはじめた。
 合流の岩陰から幅広の8寸が出た。
 これは幸先がいいと思ったが本日の最長寸、後が続かない。
 そう、ここは渓谷美を楽しむ渓、釣果を求める渓ではないと自分に言い聞かせる。
 次の美しい滝が現れた。
 右から大回りするか?左の岩場を直登して高巻きするのか?
 正解は腰まで水に浸かり滝の左側面をヘツリ上がる。
 9月も終盤、1000m越の渓の水温は冷たくて震え上がった。

 大木が渓幅いっぱいに横たわる、根の大きさが半端なくデカイ
 滑床をまだ新しい大石の集団が転がっていた。
 源流に足を踏み入れていると、自然の予期せぬ造形に驚かされる。

 今年生まれたばかりのゼロ歳児、チビアマゴに悩まされる。
 チョコンと当たって合わせを入れると空振り、穂先も動かさず静かに上げると針掛かりしている。
 極偶に8寸クラスが泳いでいるのを見かけるが反応が悪い・・・・魚影はそんなに濃くない。
 針掛かりして遊んでくれるのは6寸前後
 滑床の流れに寝かせてみれば、水面から見える背中が保護色になっているのがよくわかる。

 上流の二又を越えるとナメ床の渓は大小の石が積み重なった渓に変わる。
 本来、こんな渓相の方が釣り安いが釣り安いのにアタリがピタリと止まった。
 絶好の落ち込みと深みを持った良淵が幾つも現れるが、それは変わらなかった。
 一枚岩が剥き出しになった地形、ゴツゴツ角張った岩肌は靴底のフェルトとの相性が行く歩き安い
 気温が上がり水が流れる中を歩くと気持ちがいい。

 源流域に入ると少し系統の違ったアマゴが釣れはじめるようになった。
 魚体の側線に沿って朱点が並ぶのは欄放流アマゴの特徴と一致する。
 世代交代が進めば、その渓の特徴を持ったアマゴに変化してゆくだろうと思うが
 韲えてアマゴが棲む渓に卵放流をする必要はあるのだろうか?

 何かの意図を持って切り出されたように角張った渓相が現れた。
 ナメの渓は不思議な岩の造形を目にすることが多くて楽しませてくれる。
 続いて長方形の岩が積み重なったかのような滝

 朝一番の長い車道歩きが堪えているのかオンボロ足はオーバーヒート気味
 もう、時間的に魚止めに届かないことを理解しはじめたし、帰りも長い車道歩きが待っている。
 まだ早いけど今期最終釣行はこの滝で納竿となった。

 来年元気だったら、またよろしくお願いいたします。
 来月からは山歩き、オンボロ足を鍛え直さないとね。
 
釣果:18
尾 最大24.0cm キープ0 遡行距離15.9km 標高差400m
 


 渓流釣り遡行記(2017) バックナンバー

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8月10日  那賀川水系
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夏の渓流釣り 新規開拓 新規開拓
8月2日  那賀川水系
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