国見山 吉野川から這い上がれ
四国の渓流釣り

四国の山歩き

2017/11/25 曇り

Google Earthによる遡行図
赤川橋(7:40)-林道(9:20)-川崎分岐(11:00)-国見山(13:40)-
西岡(16:30)-大歩危駅(17:10)-小歩危駅(17:45)

四国百名山:国見山

 国見山の北稜線には広葉樹マーク 良いブナがありそうなことが容易に想像できる。

  1.おおどう峠から登って北稜線まで下る・・・・チョット単純やなぁ
  2.川崎からピストン・・・・南側の稜線も気になる。
  3.小歩危から横林道に向かって登山道が延びている 
     横林道からユル尾根を登れば一気に稜線に出て国見山 帰りは南西尾根を下る。

 3つ目が一番、おもしろくてきれいな軌跡になりそうや
 情報を探っていると四国の山歩きの有名掲示板にぶち当たった。
 国政橋から国見山を目指して尾根に乗れず赤川橋に下ってきたレポート
 世の中には普通じゃないルート取りを同じように思いつく方がいるんだなぁとは嬉しくなった。
 なんでも予定している林道が荒れているそうだ。
 行く時期を迷っているうちに大雪が降り国見山は閉ざされてしまったのが去年の話
 そして1年後
 赤川橋を渡る。
 国見山まで標高差1250m、遡行距離20kmを越える。
 今日は夜に飲み会があるから下山してR32を歩いて帰ってたんじゃ間に合いそうにない。
 大歩危駅-小歩危駅の間をJRに乗ればなんとかなりそうだ。
 遡行記的にもこの方が面白い。

赤川橋を渡ると「落石・いのしし・まむし」の看板
怖いもんばっかしや 通るなってことだろうか?

左に曲がると4WDの放置車 ドアに「雲辺寺スノーパーク」のロゴ・・・・なんで?
橋を渡って来たのだろうか、それとも上から???
 
車が通れそうな道 昔、釣りで入った時はこんな立派な道じゃなかったぞ

広い道はヘヤピンを曲がるとあらぬ方向に進み出したので引き返した。
簡易水道のタンクの奥にあった荒れた道が正解のようだ
地図に道が書かれてなければ、絶対に道だと分からない苔が生えた石積み
レポートに書かれてた荒れた場所はこの辺りのようだ。

それでも赤テープが渡渉地点を示していた。
だいたい地図と合っているから間違いない。
谷を渡ると幾分道らしくなったが傾斜がキツい。
地図の道は尾根を通っているが谷から50m程上の斜面を進んでいる。
さっき、尾根を回り込むように付いていた細い道が尾根に続くいているのか?
地図を確認すると、尾根道は等高線の間隔がメチャキツそうなので戻る気はしなかった。
10人くらいで宴会ができそうな岩屋の下を通過する。
谷を挟んだ隣の尾根は自然林で紅葉真っ盛り
どうせなら隣の尾根に道が付いていれば楽しいだろうなぁ

岩壁の下に石垣を積んで道が付いている。
道は荒れているが崩れた場所がない。
地形を知り尽くした優秀なルート取りだと思う。
谷に押し流されたり、崩落で塞がれたりする道はムリヤリ感が否めない。

祖谷口の川崎から徳善に続いている横道と合流した。
 
谷の最源流
水はないが流れる音がしているので岩の下を伏流していのだろう。
 林道は紅葉の尾根を横切る。
赤いのや黄色いのが目を楽しませてくれる。
やっぱり、自然林の方が歩いて楽しい
林道より上手が植林だったのは残念だ。
.1018まで続いているの尾根筋までやって来た。
小さな祠があって尾根道が通り、境界境の黄色い杭が案内してくれる。

緩いと思っていた尾根は直登なので結構キツい登り
傾斜がキツければ一気に高低差を稼いでくれる。
2、300mの高低差なら何とかなるが、それ以上はヘバってしまいロスが大きくなる。
尾根が消滅して急斜面になる。
20m程上に道らしきものが見えている。
ハァハァ言わされながら四駆で這い上がってみると広い道
・・・・川崎から続いている道とは違うみたいだ。
広い道は行き止まり、100m程引き返すと川崎から続いている道に出合った。
続きの登山道は赤テープが斜面を登れと示していた。

・1018を回り込むようにして、漸く稜線に立った。
稜線に乗ればいつもの山歩き、国見山に向かって進むだけだ。
『風穴』の指標 回りを探してみたがそれらしきものは見つからなかった。
ただの地名なのか・・・・疑問が残る。
広い場所に出た 東は自然林・西は植林
しばらくは自然林と植林の境界や植林の中を歩くことになる。
気になるのは疎らだった雪が雪だらけになってきた。
この辺りの標高は1050m国見山との差は350m、雪が深くなれば撤退なんてことも有りうる。

登山道は斜面に付いていることが多く雪で滑り安い。
樹木の隙間から正面に見える山が国見山なのか?・・・・まだ遠い。

葉を落とした枝に樹氷が付くようになってきた。
樹林帯の下が笹に変わった。
標高が上がるにつれ樹氷が成長してくる。
積雪は5~10cm、靴が埋まる程じゃないのでこの先心配なさそう。
下山は南斜面なので早めに雪はなくなると想像した。

大ブナの樹氷
青空だったら写真が映えるのに・・・・勿体無いなぁ。
見た目にはメチャきれいです。

・1362に向かう緩い稜線を進みます。
 形が変わった立派なブナ
所々に水溜まりがあります。
雪に隠れた池にポチャン・・・・想像しただけで震え上がる。
できるだけ小高くなった場所を歩きます。

赤テープに導かれてトラバース道から南西道に回り込んで山頂へ
北から直に登るルートがあるようだが雪で見えなかった。
 
国見山山頂(1409m)
土曜日なので沢山の足跡がありましたが北斜面に踏み出した足跡はなかった。
中津山 薄らとガスが掛かっていた。
辿って来た稜線
盛り上がっているのが・1343のピーク
若葉の時期とか紅葉の時期も絶対満足できる稜線だと思います。

14:00 大歩危駅に近い南西ルートを下山します。
南稜線も自然林に囲まれた背の低い笹の素晴らしい登山道です。
大きなブナが何本もありました。

17時の列車まで3時間あれば何とかなるだろうと思いますが
未体験の標高差1200mの大下降・・・・膝は大丈夫やろか?
   
標高1200m辺りで車道の車道の工事中でした。
ここから国見山まで標高差200m強・・・・1時間以内で山頂に登れます。
山頂が近くなるのは良いことなのかも知れませんが興醒めているのは俺だけなのか?

川崎方面からも車道が延びていると聞きます。
何れはつながるのでしょうが自然林を切り刻んで伸びることのないようにお願いしたい。

16:20 チョット道を間違えて西岡集落まで下ってきた。(予定は徳善だった)
下った先の住人とすれ違ったのでチョット立ち話
「国見山、何処から登ったの?」と聞かれたので小歩危の赤川橋からと答えた。
「・・・・そら、あんたムチャやで・・・・」 変な人に思われてしまったかもね。

列車の時間が迫っているので迷っている暇はない・・・・素直に広い道に出た。
『国道まで2.5km』の標識・・・・30分か?
2.5kmってこんなに遠かったのか・・・・
20分代の発車時刻だと思っていたので17時を過ぎた時点で走り出した。
でも、そんなに長く走れる身体じゃない!
17:10 大歩危駅着、時刻表を見ると17時37分発・・・・全然余裕あるじゃない。
温かいコーヒーでも飲もうかと思ったら自動販売機にノンアルビール
「生き返った!!!」
17:38発 大歩危駅 構内にミニかずら橋がある。
17:47着 小歩危駅
車を飛ばして19時からの宴会に間に合った。

一年越しの計画を完結することができました。
諸兄方々の清く正しい活動に感謝申し上げます。

国見山 遡行データ
   距離:18.3km JR:7km  標高差:1250m
   赤川橋(160m)-林道(680m)-川崎分岐(900m)-国見山(1409m)-
   西岡(390m)-大歩危駅(190m)-小歩危駅(180m)
標高マップ
 
 遡行ログ軌跡(地形図)