四国の渓流釣り 渓流釣り遡行記(2001年度)
    5月の釣り  祖谷川上流 

四国の渓流釣り

久しぶりの祖谷川上流  2001/5/12 

 小島峠を抜けて、久々の祖谷川上流へ向かった。今日の谷は去年何度か谷の入り口まで来たが、車止めに車が止まっていたため他の谷へ谷変わりをしていた。朝出かける前に、もたもたしていたが今日は一番乗りで、車止めに到着、チョッと上流の本流が気になったので上流が見えるヘヤピンまで車を進めるとRV車とすれ違った。
 「まさかねぇ」
 広くなった場所を見つけてUターンして車止めにもどると、心配は的中して先程すれ違ったRV車が車止めに止まっていた。
 「アチャーーーーー・・・・・・・・・シマッタ」

 そのRV車の横に車を止めて、本流を釣りあがるつもりで
 「おはようございます。この支流釣るんですか?」っと谷を指差して聞くと
 「我々は、本流を釣るから、支流上がってもかまいませんよ」
 「ありがとうございます」
 危うく浮気心でことが裏目に出るとことだった。ラッキー(^。^) よかった良かった。
 少し手前の、駐車スペースに車を止め、準備をしていると、もう一台RV車が、恨めしそうにこちらを見ながら通り過ぎていった。
 「今日は間一髪だったなぁ」

 本流への林道を下って、支流の入り口から釣り始めると、真新しい足跡があった。
 「昨日ぐらいかなぁ・・・・・」
 渓の入り口から鉄のエンテまで全くアタリがない
 「厳しいな・・・・上流に行けば何とかなるかも」
 鉄のエンテを過ぎると真新しい足跡は消えていたが状況はあまり変わらなかった。この渓は、鉄のエンテから上流は、人造物が全くなくなる。剣山国定公園に指定されているため植林すらない全くの自然林の渓で、魚が釣れなくても、遡行するだけで楽しくなってしまう。私の最も好きな渓の一つだ。

 5月と言えど高度は1000mをこえている。車止めでの気温が3℃、水温もかなり低い。前回からウェダーを脱いで渓流靴だけになった。なるべく水の中に入らないようにしていたが、水の中に入らないわけにもいかず、ぬれた足が冷たくて膝がガクガク震える。魚も3匹釣っただけ・・・・・ 渓に陽差しがあたるまで休憩する事にした。 

焚き木はいくらでもある。2、3分拾うとご覧の通り
乾いた落ち葉を集めて火をつけると簡単に火がつく
渓に日差しがあたるまで長めの休憩
焚火にあたっていると、足の震えが止まり体力が回復してゆく

午前8時過ぎ渓に日差しが降りてくる
もう大丈夫である

5月の釣り
 真新しい足跡は消えたが、古い足跡はいくつもある。GWの釣り荒れを感じながら遡行を続ける。魚はいるのだが、なかなか針掛かりしない。早あわせ、遅合わせを試してみるのだがうまくいかず「ポチャリ、ポチャリ」と魚がおちる。魚が落ちてしまうと、もうその場所は全くダメでアタリすらなくなる。『糸にテンションがかかって1秒後』このタイミングを掴むのに、相当な時間がかかった。

 渓の中間点にあるゴルジュ帯を抜けると、足跡も減り何とかいつもの釣りができるようになった。 新緑の黄緑色から柔らかな光が漏れてくる中、水線こえの二又まで5月の釣りを堪能することができた。 

写真に入りきらない巨木があちらこちらに現れる。
新緑の黄緑色がまぶしい
こんな風景の中で釣りができる幸せを感じることができる。ここは、魚が釣れなくても遡行するだけで楽しくなる渓だ。

アマゴ23.5cm
8寸には足りないが素晴らしい魚体だ



釣果41匹(キープなし) 最大23.8cm