9月29日 垢離取谷、屋根又谷                 メインページへ  メインページへ  


 最終日何処に行こうかと思い悩んで国土地理院の1/25000の地形図「剣山」を見ていると剣山周辺で一箇所だけ赤線を引いてない渓があった。(私は、遡行した渓は赤鉛筆で印を入れている)  「因縁の渓、垢離取かぁ・・・・・」 何で因縁なのか?1999年釣行記3月20日を見てください。 そんなことで今シーズン最後の釣行、垢離取谷に向かった。車止めに到着したのは午前1時、ビール1本飲んで眠りにつこうとしたが、暗闇のなか動物の怪しげな鳴き声が聞こえてきて急に寂しくなってしまった。1時間おきくらいに目が覚めて、何にもないことを確認してまた眠りにつく、夜が明けるのが長く感じられた。
 垢離取谷は出会いからエンテが連続する。エンテは釣り荒れが激しいと思い最終エンテ前の旧工事現場から釣り上がることにした。旧工事現場の淵でアマゴが釣れた。ここは岩魚の渓だと言うことは知っていたが、もしかしてと思ったが最終エンテから上は、釣れて来るのはやはり岩魚ばかりアマゴはいなかった。
 本流との出会いからエンテだらけで自然派志向の釣り人には嫌われそうだが、最終エンテから上流は緑色片岩に苔が生えた素晴らしい渓相が連続する。流れの透明度も抜群だ。ただ、雨が降ると大荒れになるのか、木が倒れこんで釣りにくい個所が所々ある。魚止めを確認したかったが上流の二又を過ぎた辺りから全くアタリなくなった。まだ、11時前だったのでアマゴがつりたくなり納竿、私は岩魚が嫌いなわけではないが、アタリといい、引きの鋭さといいアマゴのほうが良い。食味もアマゴが上だと思っている。
 渓を下って車止めまで戻ったところで工事現場のおじさんに挨拶、おじさんの話によると昨日も一昨日もここのところ毎日釣り人が来ているそうだ。上には上がいるもので「最終日、前日だったら良い釣りができる」と思った私の考えは甘かった。通りでアタリが少ないわけだ。

 アマゴの釣れる渓を求めて下流の渓へ、昼過ぎからでも、ここなら何とかなるだろうと選択したのが屋根又谷屋根又谷は、過去何度か入渓したことがある。渓沿いに林道があり比較的緩い渓だが数箇所か高巻きを必要とする。(急斜面だが林道まで戻ればよいが、渓へ戻るには少々苦労する)
 以前来た時には、なかった真新しい2番目のエンテから入渓、ここも先に誰か入渓した様子で足跡がはっきり残っていたがアタリは何度かありこれなら何とかなると思った。事実、この上の淵から6寸前後と型は小さめだが魚が出始めた。やはりアマゴのアタリと引きはいい、流心から素直にアタリが出てあわせると強い引きが伝わってくる。岩魚のモゾモゾとは大きな差があるように思えた。大滝の前の小渕で8寸を追加、雌で腹に卵がパンパンだったため写真を撮らずに流れに返した。(なかなか人間ができて来た)それから一淵一匹いうわけにはいかなかったが途切れることなく魚が出た。二又前にまたしても新しいエンテが現れた。この上流にもエンテを作るために川底を掘り返してあった。新しいエンテを作るためにこれほど川底を掘り返さなければならないのか、これからエンテができるまで相当、渓が荒れるだろうと思った。木屋平は、本流も支流も本当にエンテが多い川だ。何か考えあってのことで、よそから来た、ただの釣り人の私が言うことではないかもしれないが「折角の綺麗な渓が台無しである。2、3年経てば埋まってしまい、また、新しいエンテが必要となる。他に何とか手はないのでしょうか???」
 エンテ工事の上の淵で7寸超えを3匹追加、日が落ち始めたためここで納竿、今年の渓流釣りもこれにて終了となった。
 


釣果35匹(岩魚9匹) 最大24.5cm

 

       

垢離取谷、出合いからエンテが連続する
写真で見える一番上エンテを左に曲がったところ旧工事現場があり。その上に最終エンテがある。
そこから上は素晴らしい渓相となる。

   

岩魚23cm
流芯左の脇からアタリが出た。
アマゴとアタリがでる場所が違うため苦労した。
岩魚は、比較的緩い部分からアタリが出るようだ。


 

10mほどの滝からの落ち込み、こんな落ち込みが連続する。
緑色片岩に苔が生えている。谷沿いの木々も大樹が多く心が和む渓だ
この少し上に二又がありそれから全くアタリがなくなった。
 

 

屋根又谷
岩の間から8mほどの落差がある見事な滝
この淵から出たアマゴは6寸と小さめ
もう少し大きいのが出ても不思議はないのだが・・・・・・
この滝は左斜面を高巻きして林道に出る。

2000年度釣行記へ