高丸山 ブナ探索
四国の渓流釣り

四国の山歩き     2020/11/6 晴れ 四国の渓流釣りモバイルモバイルサイトはこちら
先週から四国100名山のピークハントを再開した。残り30余り・・・・渓流のオフシーズン限定だし、コンプリートを目的としてないのでいつ完全登覇できるかどうかはハッキリしない。徐々に残りの山が減りその気にならなければ四国100名山完全登覇は難しいと思っている。 
Google Earthによる遡行図
Google Earth ツアー

遡行データ
日時:2020/11/6/  7:40~16:00
 標高差:380m
 遡行距離:8.6km 
Start
 登山口(1050m) ⇒7:40
 高丸山(1438m) ⇒9:00
 P1339(1339m) ⇒10:20
 P1334(1334m) ⇒11:00
 ブナの平 ⇒11:45
 高丸山 ⇒14:45
 旗立て分岐 ⇒15:15
 ブナ林 ⇒15:20
 登山口 ⇒16:00
Goal
遡行地図

標高グラフ
国土地理院web地図
山歩き動画



雲早山の稜線はブナ並木だった、高丸山の標高は雲早山と大して変わらない。地形図で見る雲早山へ続く稜線には広葉樹マークに挟まれているのでブナの群生が残っていると察しがつく、高丸山と雲早山をピストンするには少々距離が長くなるがブナを楽しみながら稜線歩きができる思っていた。
登山口から歩きはじめるとロープが張られた最初の分かれ道の指標には『三つ尾の峠』と示されていた。舗装道より土の道の方がいいだろうと左折したが大きく葛籠折れした道のGPS軌跡は登山道に近づいては離れていく・・・・なんとなく本来登るはずの登山道ではないことに気づいたが引き返すのは面倒だし目的がうろ覚えの『三つ尾の峠』なら何処かで合流するだろうとこのまま進むことにした。
最初の大ブナが立っている場所で登山道と合流したのは予定通り、暗い植林の中を登り切った先が『三つ尾の峠』で明るい自然林に変わった。
登山道は尾根下に緩い傾斜を稼ぐように付けられている感じだが結構キツい。疎らに残った紅葉とへんど谷の紅葉パッチワークを見ながら斜め上にみえるコルの窪み方向に向かうのかと思いきや右折して傾斜のキツい尾根道を登りはじめるとブナと笹のコラボレーションに立ち止まった。
高丸山山頂(1439m)
広い山頂は360°のパロラマで東に吉野川河口や紀伊水道が見えている。南は山ばっかりで何処がどの山かわからない。北に目をやると稜線の先にこれから行く雲早山がデーンと構えていた。
直線で3.5km・・・・思っていたより近そうに感じられた。
高丸山の下りは突端に出たら急斜面を降りるのを何度も繰り返すので気が抜けない。その度に「帰りの登りはシンドイだろな」とインプットされる。
石墨山のブナと笹原も良かったがここの稜線は石立山から中東山の稜線に負けないくらいの規模でブナが続いているのでブナ好きには堪らんな。1週間ぐらい早ければ前に進むのがままならないくらいブナの紅葉が広がっていたのが悔やまれる。
気持ちよく歩ける緩やかな稜線が続いたかと思えば両側が切り立った痩せ尾根が現れる。下まで切り立っているわけではないので極度に緊張する場面はないがバランスを間違えないような足の運び方が求められる。
 
シャクナゲのトンネルを潜る。
春の盛期にはシャクナゲ、曙ツツジ、シロヤシオ、ミツバツツジの花の名所でもあるようです。
稜線から菊千代谷の源流を見下ろせば自然林に囲まれたいい渓だ。
帰りのエスケープ道にザレた怖い場所が何箇所か出来てしまったので釣りに行くのを躊躇っているが考え直しても良さそうだ。
  『良い山には良い渓があって良いアマゴが棲んでいる。』
 
電波塔が目印の高城山
P1334の突端で立ち止まった。
まだ11時なので雲早山まで行って帰ってくるのは問題ないが少し前に通過した平のブナが気になって仕方ない。帰りに平まで下り写真を撮るつもりで通り過ぎてしまったけど帰りは余裕はあるだろうか?所々に青空が見えているがチョット前に雨が降って天気が怪しくなりそうな感じもする。
 ・100名山の目的は高丸山で雲早山ではない
 ・へんど谷と菊千代谷の最源流の状況は確認できた。
 ・ブナの稜線は十分に堪能できた。
雲早山にまで行かない理由付けはこんなところだろうか?
困るのは遡行記のタイトルがここまで来ときながら『高丸山-雲早山縦走』にならなくて軟弱そうなイメージ・・・・軟弱者に反論はないしタイトルもどうだっていいってことで引き返すことにした。

ブナの平に下りゆっくりとした時間を過ごした。
大きなブナが間隔を開け競うように立っている。稜線と比べれば風を受ける力が弱いのかまだ葉を付けているブナもある。山登りはとかく先を急ぎがちだが気に入った場所で贅沢な時間を過ごす心地よさを忘れてはいけない。
最高の場所だった。
もう最後の登りだろう思いながら登り切ったら次の盛り上がりが待っていた。やっぱり高丸山の登り返しは下りで埋め込まれたインプット通りシンドかった。
山頂で少し休憩して東の登山道を下る。
 
東の登山道もブナの道
登山道には長いロープが張られていた。キツい斜面の補助と言う意味合いもあるかも知れないが広尾根で迷わないための道案内のように思える。自然林の素敵な場所を通してくれる登山道に感謝です。
旗立ての分岐を過ぎると杉の植林の中に登山道が付いている。自然林と比べたら暗く重い感じがするが真っ直ぐ上に伸びた姿はよく手入れされている。
 
植林の先が明るくなっているかと思っていたらブナ林が現れた。標高が低くなったので黄金に輝くブナの紅葉が残っていたことに感動した。『高丸山千年の森』の名は伊達じゃないんだ。
ここも時間をかけてのブナ鑑賞になり、雲早山まで行かなかったのは正解だった。
朝登るはずだった登山道の入り口、植林の作業道とは雲泥の差やんか・・・・絶対に損をしている。まぁ、こんな素晴らしい場所があると知っていたら稜線へ踏み出さなかったかも知れない。(稜線は稜線で素晴らしいブナだった。)
水飲み場
ブナ林から湧き出てくる山の水をおいしく頂いた。
 
紅葉を前景にして高丸山を仰ぎ見る。
高丸山はブナだらけのいい山だった。