中津明神山-カラ池 稜線歩き
四国の渓流釣り

四国の山歩き

2017/10/10 晴れ

Google Earthによる遡行図
登山口(7:40)-中津明神山(10:20)-猿越山(11:45)-空池(13:30)-
カラ池(14:00)-奥野(16:20)-登山口(17:20)

四国百名山 中津明神山

 R33から中津川渓谷に入る。
 中津川が奥まってくると谷筋に迫る近くの山がV字に開いた先を南北に長い稜線が延び、こんもりと盛り上がった頂上に白い構造物が立っているのが中津明神山らしい。高い場所は植生の境界線ができ、四国の高い山の特徴である笹の稜線が続いていることを想像するのは容易い。

 登山口は吾川スカイパークの東隣にある大山祇神社正面の車道を挟んだ先に小さな立て札に「明神山1541m登山口」とあった。
 駐車場は道端だが数台は駐車できる。
 登り始める前に境内に入り遡行の安全を祈願を済ませた。
 ヘヤピンを繰り返しながら山頂まで伸びている車道を縫うように稜線に向かって真っ直ぐと登山道が続いていた。登山道は植林の中を進んで行くが希に大木が残されている。どう見ても広葉樹、高くて枝振りがハッキリ見えないがトチノキのような気がする。
 トチノキを目にするのは小さなヘヤピンの区間だけで、それ以降は無機質な植林だけになってしまう。神社の目の届く範囲だけ残っていると言うことか・・・・。
 国土地理の地図には 中津山(明神山)と記入されている。
 調べてみると昔は高知側で「明神山」・愛媛側で「中津山」と呼ばれいたらしく、現在は総じて「中津明神山」となっている。本日は高知側の仁淀川町から登っているので分岐で目にする立て札は全て『明神山』だった、山頂の指標も『明神山』・・・・この辺りの鬩ぎ合いが面白い。
 ハガクレツリフネソウ
 標高差760mのキツイ傾斜の登山道、目に入るのは単調で無機質な植林ばかりで面白くない。
 地面に目を向けるとハガクレツリフネソウの群生が広がっていた。ガラじゃないんだけど名も知らない小さな花にカメラを向ける。
木々の隙間が明るくなって漸く植林を抜けるのか?
林業用の作業道が通る空けた場所に出てきたが、まだまだ先が長い
漸く、登山道と車道が交差する場所まで登って来た。
木々の隙間の向こうに中津明神山の山頂が顔を出した・・・・あと標高差200m
車道はクネクネと小さなヘヤピンを繰り返して登っていくが
登山道はその端を直線的に付いていた。
少々の登りなら直線的に進める人の足は素晴らしい。

 
 笹の道を登って中津明神山頂(1541m)
山頂にはレーダー雨量測候所、電波塔、祀られた祠が2つある。

 
山頂から北には思わず歩き出したくなるような笹の稜線が続いている。
カラ池はあのアタリか?二つ目の支尾根を下って帰ってくる。
遙か向こう、空との境界に二ッ岳・石鎚山・瓶ヶ森の嶺々見えているが写真では分かりづらい。
天気が良すぎて水蒸気が上がり霞んでいる感じだ。
 振り返れば中津明神が見える。
標高差200mの振り幅がながーい葛籠折れを下ってきた。
 猿越山の分岐までダートの車道が続いている。
青空と笹のコントラストがいい
陽射しを遮るものがなく暑さで汗がしたたり落ちる。
縦走路はカラ池までピークは概ね5つ
最初の1418.は車道がピークを通らずコル部まで登りっぱなしで登山道と分岐する。
登山道は2m幅の縦走路が雑誌山を経て水ノ峠まで10km続くと指標に書いてあった。
しかし、快適な稜線道だなぁ。


 猿越山のピークからさらに素敵な稜線が延びていた。
西に天然林、東に笹 もう少し先なら紅葉が美しいだろうと思う。
 
結構な急斜面を下ってきた。
色付き始めた紅葉が青空に映える。
 
 笹の縦走路から灌木の縦走路に変わってきた。
三角点『空池』1352.
4つめのピークの見通しがいい場所から最後のピークが見えてきた。
5つめのピークは標高差30mくらいなので大したことない。
その横の窪地が『カラ池』 想像していたより広い。
縦走路の脇にリンドウの花
途中から歩けば踏みそうになるくらい沢山咲いていた。

最後の小ピークを越えるとカラ池分岐
Aポイント入り口とBポイント入り口の看板あった。
Aポイントは窪地の流れ込み、Bポイントは見通せる広い場所
底なし沼的なイメージがあったので足は踏み入れなかった。
 奥谷集落まで標高差500mの大下降
カラ池まではソコソコの道だったが笹の薮漕ぎ、次にススキの薮漕ぎ
標高1000mをはるかに越えているので長いヤツは居ないと思うのだけど・・・・
足元なんか全然見えないし「エイ、ヤー」気合いで通り抜ける。
樹林帯に入っても背の高い笹を掻き分けながら進むのでスピードが上がらない。
植林に変わるとザレ場、ガレ場、崩れた沢筋・・・・登山道としては最悪の部類
それでも迷わなかったのは、何となくの踏み跡と赤テープの存在だった。
去年、稜線を整備したとネットに書いてあったが周回路としてこの道も整備をよろしく。

広尾根まで回り込むと白線道が現れた。
林業の作業道か?そんな予算はないだろう・・・・
だとしたら、猿越山下の林道とつなげてスカイラインでも作るつもりなのか???
地図に載っていない道を進むわけにも行かず続きの道を見つけて下降する。

下降仕始めたのは地図に載っていない林業の広い作業道
途中で訳のわからない作業道と交わる・・・・こう次から次に道が現れると混乱する。
概ね地図の林道と方向が同じだったが途中から尾根を真っ直ぐ下りはじめた。
尾根を下れば可なり遠回りになりそうなので植林の急斜面を下って地図の林道に乗った。
カラ池から奥谷集落まで2時間
予定通りと言えば予定通りなんだけど車止めまでの車道歩きがキツかった。

四国の山歩き『四万十川源流碑-不入山』に続く 
中津明神山-カラ池 遡行データ
   距離:16.6km  標高差:870m
   登山口(780m)-中津明神山(1540m)-猿越山(1352m)-カラ池分岐(1230m)-
   カラ池(1220m)-車道(1080m)-奥谷(650m)-登山口  
標高マップ
 
 遡行ログ軌跡(地形図)
 登山口周辺地図