四国の渓流釣り 渓流釣り遡行記(2017年度)
    
 釣れない釣り

四国の渓流釣り

吉野川水系

2017/8/30 晴れ 

 支流が多い水系の中で、原生林が色濃く残った渓は年に1度訪れる大好きな渓だった。
 過去形? 10年くらい前、大水が出て最源流がガレに埋まり魚止めが下がってしまった。その影響なのかアマゴのサイズが小さくなりこの渓の特徴だった色の濃いアマゴを見かけなくなったので入渓する機会が少なくなっていました。

 去年、久方ぶりに最源流まで辿ってみると堆積したガレは押し流され、魚止めも元の位置まで戻りそれなりの魚体をしたアマゴが釣れるように・・・・自然がもつ回復力に感動すら覚えました。
 最初の1尾は3寸ほどのチビアマゴだった。
 ボーズって心配はなくなったが、それから、全然釣れない
 原生林の渓の遡行を楽しみながら上へ上へと釣り上がった。

 斜面に大きく枝を広げたブナ、ゴツゴツした樹皮の大木、大石を抱え込むように立つ巨木
 この渓の魅力は太古から続く原生林の営みにある。
 近所の神社にある大杉がご神木なら、ここはご神木だらけの森で神秘的な世界が広がる。

 いやぁー それにしても釣れないなぁ
 誰かが釣った後を追えているような感じ
 所々に真新しい足跡と乾いたコンビニ袋・・・・今日じゃないと思うのだけどねぇ

 ゴルジェまで行けば何とかなると思っていたが何にも起こらなかった。
 昔は上の斜面に巻き道があったけどザレて危険極まりない。
 水量が多いと遡行が難しい場所が何カ所かあるがゴルジェの中を通過する方が安全だ。
 ソロソロ魚止め、最初に釣ったチビチャン1尾とは淋しいなぁ
 と思っていたらチョコンとアタリがあって針掛かりした。
 サイズは5寸だけどムチャクチャ嬉しい1尾だった。

 真新しい足跡は魚止めまで続いていた。
 漸く復活の兆しが見えてきたのに、どんな釣り方をしているのか?
 高齢化と過疎を抱えた地元漁協は、源流域に放流するような余裕はない。
 いつまでも、釣れるから釣り切ってしまうような釣り方をしていればいずれ渓魚は枯渇する。
 まして、産卵時期を控えたこの時期なら生命の継続が途切れてしまう。
 次も良い釣りがしたいのなら、釣り人自ら自制するのが源流釣りをする者の心構えです。

 釣れない腹いせに小言を書きました。

釣れなくてもこの風景に逢えるなら来年また来るよ。

 
釣果:2尾 最大15.0cm キープ0 
遡行距離9.9km 標高差290m
 


 渓流釣り遡行記(2017) バックナンバー

真夏の源流釣り
8月18日  那賀川水系
釣果68尾 最大26.0cm 遡行距離15.8km 標高差480m
真夏の源流釣りは平地の蒸し暑さを忘れさせてくれる。

台風後の源流釣り
8月10日  那賀川水系
釣果40尾 最大26.0cm 遡行距離14.4km 標高差270m
台風5号の後、2日空けての源流釣りでした。

夏の渓流釣り 新規開拓 新規開拓
8月2日  那賀川水系
釣果23尾 最大28.0cm 遡行距離7.3km 標高差300m
今年初めての新規開拓、チョット嫌らしい渓だったけどいい渓でした。

源頭を詰め稜線に立つ
7月23日  那賀川水系
釣果48尾 最大24.5cm 遡行距離12.4km 標高差550m
渓の源頭を詰めて稜線に立った。
稜線から見た源流は渓を理解するのに役に立つ

ユル渓の二又
7月19日  吉野川水系
釣果39尾 最大29.0cm 遡行距離8.8km 標高差300m
チビ助に遊ばれたユル渓、源流を詰めて9寸
源流釣りとはそんなものです。

支流の魚止め釣査
7月13日  吉野川水系
釣果7尾 最大31.0cm 遡行距離5.2km 標高差200m
在来種を感じさせられる尺上を釣れて支流の魚止め釣査

梅雨の渓流釣り
7月8日  愛媛の渓流 吉野川水系
釣果27尾 最大28.0cm 遡行距離10.3km 標高差310m
梅雨が明けるのが待ち遠しい