久しぶりの８寸（２４．１ｃｍ）
手前に姿が見えていたので目の前に餌をもって行くと上へ走っていった。
もうダメかなと思ったが上の白泡の中に餌を入れると食いついてきた。
給餌場所があるようだ・・・・・・

ザラ瀬が長く続いた後、小さな落ち込みがあり淵を形成する絶好のポイントだ
餌を入れた瞬間にアタリがあり針掛りした。
アマゴ７寸（２３ｃｍ）
下流で釣れたアマゴと異なり、鱗がなく小さな朱点が数多く散りばめられていて綺麗なアマゴだ
放流された子孫と思われるが完全に天然化している。

渓と林道が交差する地点
高度１０００ｍこえて、減水しているが
滑床を透明感のある水が滑るように流れる。

林道に新しい足跡があった。
「ここから誰か入ったのかなぁ？」っと思ったが
川には、入っていないようだ

　渓と林道が交差する地点から大きく左に曲がったところから、しばらく中淵の連続が始まる。しかし、針掛かりするのはアブラハヤばかり
　「１０００ｍを越えて、ここはアブラハヤの桃源郷か　ブツブツ・・・・」
　再び渓が右に曲がったところからアマゴが釣れ始める。渓が細くなり枝が邪魔になり始めたため仕掛けを提灯に変更、ここぞと思ったポイントからは、必ずアマゴが出る。型は５寸強から６寸、たまに７寸が混じる。アマゴが釣れ始めて２時間で４０匹、桃源郷の様相になってきた。（源流のアマゴなので全てリリース）　最近、あまりいい釣りが出来ていなかったので久しぶりに「つう〜〜たーーー！！」って感じだった。　

Ｂ谷源流域
水量は少ないがここぞと思ったポイントからは
アマゴが飛び出してくる。まさに桃源郷だ
側面の斜度がきついためか両サイドは全くの自然林に変わった。

　自然林から、植林帯に変わり２段の小さな滝（３ｍ＋３ｍ）を越えてから、アマゴのアタリは全くなくなった。あれほど、餌に飛びついていたアマゴの姿もなかった。少々不思議な感じだった。先程の２段の滝が魚止めだったのか？桃源郷も終焉を向かえ納竿となった。
　納竿地点から山肌を見上げると、７、８年前来たとき伐採されていた場所には、幼木が植林されていた。もうこれ以上の土砂の流入はないようだ。魚止めまでアマゴも沢山いることだしこの渓は安心だなぁっと思っていると植林の上の方でエンジン音が聞こえ始めた。
　「草刈かな？林道が交差していたところにあった足跡は山師のものだったのか」
　帰り道を聞こうと思って斜面を上がりエンジン音が途切れたので
　「お〜い」　　と叫ぶと
　「お〜い」　　と返事があった。
　声のする方へ斜面を登っていき
　「こんにちは」
　「こんにちは、釣りですか？」　同じ年代風のその人は笑顔で迎えてくれた。
　「あのー、帰り道教えて欲しいのですが・・・・・・」
　「少し下に細い林道があるから、そこを通って渓へ降りると反対側に林道へ上がる道があ　るから・・・・・チョッと解りにくいかもしれないけど・・・・・」っと丁寧に教えてくれた。
　「ありがとうございます。何とかなると思いますから」
　「釣れましたか？」
　「ええ、何とかいい釣りができました。この渓は放流しているのですか？」
　「放流はしてないけど、虫かごに卵を入れてかえすらしいよ」
　「発芽卵ですか、そういや、川の横に虫かごが何個かありましたが、昆虫採集の忘れ物か　と思っていましたが・・・・・・」
　「ハッハハハ　こんなところに子供は来ませんよ」
　「それも、そうですね。仕事の邪魔したらなんですから、これで失礼します。いろいろ教えて　いただきましてありがとうございました。」
　「気をつけて帰ってくださいね」
　
　不思議に思っていた謎は解けた。どうやら、先程の２段の滝下から発芽卵放流したようだ。こんな山奥でも発芽卵放流だったらまとまった数の放流ができる。吉野川漁協に感謝しないと・・・・・

　山師に教えてもらった渓の反対側の林道も見つけることができ、楽勝で渓と林道が交差する地点まで辿り付くことが出来た。林道も草刈が綺麗にできていた。山と関わり、山を守っている人たちがいるからこそ、こうして渓流釣りを楽しむことができることを改めて知ることが出来た。