写真で語るフォトブログ

   OM-1 1年間使い込んだ


 

渓流での撮影は滝のスローシャッターがメインです。
ザックから防水袋に入れたカメラを取り出します。レンズの径毎にNDフィルターを用意するのは非経済的なのでステップアップリングにNDフィルターを取り付け、それをレンズにねじ込みカメラを三脚に取り付けます。三脚の高さを調整して、やっと撮影ができます。別アングルのシーンも押さえておきたいし・・・・。撮影が終わると逆手順で片づける・・・・美しい滝が現れる度にこの工程を繰り返します。写真撮影に来ているなら滝撮影の一連動作として割り切れますが、主目的は渓流釣りなのでモタモタしていたら魚止めに届かず苦汁を舐めることになる解決方法を考えていました。
 
OMシステムのライブNDが気になっているところにOM-1の発表がありました。
正直、OM-1が発売されれば旧機種になり値下がりが予想されるE-M1mkⅢでいいと思っていましたが裏面照射積層型の新センサーがマイクロフォーサースが苦手とするノイズ耐性の向上に期待するところが大きかった。

【No158-1】  LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm  F:6.3 S:1/2sec ISO:200
ライブNDとは
滝はスローシャッターにすれば水の流れが滑らかになりなりますが周囲が明るいと低速シャッターの為、F値を絞り込み、ISO感度を下げても露出オーバーの写真になるのでNDフィルターを使いカメラに入る光を減光させるのが一般的な撮影方法です。
ライブNDはシャッタースピード/ND段数で減光させND段数枚撮した写真を合成することで擬似的に露光時間を戻しスローシャッターと同じ効果を得られます。 OM-1は6段分のND効果を可変ができます。
ライブNDのメリットとして物理的な減光がないので写真の透明感が維持できます。また、NDフィルターが取り付けられない出目金レンズでもND撮影が可能になります。

OM-1はライブNDに加え強力な手振れ補正のおかげでスローシャッターでも三脚が必要なくなり滝撮影のセッティング時間が短くなりアングルが自由になりました。 三脚が必要ないってことは三脚を担がなくてもよくなりました。これは渓流釣りでは重要なことです。


【No187-2】  LEICA DG VARIO-ELMARIT 8-18mm  F:2.8 S:1/2sec ISO:320
ハイレゾショット
 
【No158-3】  LEICA DG VARIO-SUMMILUX 10-25mm  F:2.0 S:10sec×100 ISO:800
ライブコンポジット
OM-1の第一印象はグリップの握り安さでした。
カメラサイズが一回り大きいG9Proとの重量差は75g、グリップの握りやすさはそれ以上軽さがあるように思えるのでグリップを持ちブラブラさせながら移動することが多くなりました。高価なフラッグシップ機をハードな渓流釣り環境に持ち込むことを躊躇しましたが、元々の目的がそれなので仕方がありません。先にOM-5が発売されていれば迷うことなくOM-5なのですが操作系の取り回しの良さはOM-1に分があります。

576万ドットのファインダーは感動ものです。

最近、『ダイナミックレンジ1段・ノイズ耐性2段が向上した』という宣伝文句を見なくなりました。海外比較サイトからE-M1mk3と大きく変わらないと指摘されたことが一つの要因だろうと思われます。個人的な感覚としてG9Pro比較でノイズ耐性は1段分以上は上がっているように感じています。ダイナミックレンジは写真によりけりなので正直分からりません。OM WorkspaceのJPEG画像はRAW44画像より可なりノイズ耐性があるのでOMシステムが裏面照射積層型センサーをRAWに最適化できてないように思えますがどうでしょう。まぁ、 Lightroomの ノイズ除去性能が向上しているのでマイクロフォーサスのノイズアレルギーは解消されつつあります。
その点、確実にダイナミックレンジとノイズ耐性が向上するハイレゾショットがボタン一つで切り替えられ処理時間が短縮されたのは悦ばしいことです。ただ、撮るシーンと保存容量の大きさは使いどころを考える必要があります。

ライブコンポジットはホタルや花火、星のグルグルでよく使います。
比較明合成の進行状態をモニターで確認できるので失敗が少ないのとRAWデータを保存できて後工程のレタッチ作業が容易です。
 
4K60P動画が撮れるカメラになりました。
今のところ写真重視の撮影になっていますがアクションカメラでは撮れないピント移動や深度が浅い印象的な動画を撮りたいと考えています。

1年間使っても、まだ使い切れていない機能が沢山あります。


Lumix G9Pro
不満点は電源ボタンとメニューボタンが右手で操作できないこと。
特にメニューはコンピュテーショナル機能で設定を呼び出すことになるので、ファインダーを覗いたまま左手でカメラを支え右手の親指で十字キーを操作するのが理想です。その点G9Proの操作性は実に素晴らしいと思います。特にWB・ISO・露出補正の3連釦は全カメラに採用して欲しいくらいです。

あと、パナレンズの制限が多いことですね。
細かいところは制限があってもいいですが基本的なことはマイクロフォーサス規格で統一して欲しいと思います。(OMSレンズ-パナカメラの組合せは制限が少なかったように思います。)

『人生にもっと冒険を』
レンズを含めた小型軽量と実績のある防塵防滴仕様
OMシステムはアウトドアに持って行くカメラなんだと全面に推しし出してきました。
フルサイズより優れた機動力で訪れる決定的瞬間、スマホやコンデジでは撮れない写真
マイクロフォーサスシステムでなければ撮れない写真はアウトドアシーンに沢山あります。
OMシステムが目指すマイクロフォーサスの方向性は間違っていないと思います。